ランシモ

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漂流教室、読書

2009-10-19 11:28:40 | 本と雑誌

著作者は楳図かずお
1972年から週刊少年サンデーに連載された漫画。
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私は、楳図かすおの漫画は今まで「まことちゃん」しか知らなかった。
印象はほのぼのとして残酷な面がある、面白い作家と言うくらいだった。

この漂流教室を読んで、極限状態に設定した世界での人の本性の描き方の鋭さにビックリした。

漫画でなきゃ描けないぐらい、、、リアリティがある。漫画だと実写より思い入れができるからだ、、、。

漂流教室に登場してくるのは小学生だけど、人としての本性は大人と同じ。違うのは知識があるかないかだけで、限られた空間、限られた仲間達の間では、人が短絡的になりやすい経過が良く描かれて、実際にあるだろうから実に恐ろしい。

それが、この漂流教室では小学生なだけで、実際に近年で言えばオーム心理教のポアと言っていた内部殺人。遠くは赤軍派ないのリンチ殺人(総括するとか、自己批判させていたような)。閉ざされた社会では、意見の相違が直接的に生死への争いに発展する。それを、あらゆる角度、あらゆる原因から描いていた。

 

同胞への刃で言えば、中国文化大革命の数千万人と言われている内向きの制裁、ポルポト政権が同国知識人の数百万人の殺戮、古くはスターリンの大虐殺、歴史を見るとその枚挙に足りないぐらいだ。

過去の戦争でも、死者は内部制裁であることが、ほんとーに多い。それは現イスラム社会の内部闘争を見ればわかること。外部との戦争の死者より内部の殺戮のほうがはるかに多い。

この漂流教室が描く小学生は800人足らずだが、現実社会では規模が違う。

人は意見の違うものを排除したがる。意見の違うものを、違うものとして認めるのが知性だが、限られた世界では知性や理性が失われがちになる。強い意見に従って、それは自己保身でもあるのだが、何かのグループに属し突っ走るほうが、限られた世界では安全だと人は思いたがる。

漫画ではあるけど、一読されることをお勧めします。人間社会の不条理を乗り切るための知識になると思うから。

荒筋などはWikipediaを参照してください

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%82%E6%B5%81%E6%95%99%E5%AE%A4

 

イザベラバードの日本紀行㊤ 1880年代にイギリス人女流冒険家&写真家&作家さんが1人で日本旅行した 

 

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/9c4b8150096cccbbba33fbc2711c3c2e

 

イザベラバードの日本紀行㊦

 

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/119fb8e45d2c7563144f348f6c65d6bb

 

イザベラバードの中国奥地紀行㊤ 1880年代、ちょうど日清戦争が終わった頃の一人旅です

 

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7c1d52aa204ccb6975824f020bdcc504

 

イザベラバードの中国奥地紀行㊦

 

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/96ac13d80f8fb7067ac229984ae53ce1

 

イザベラバードの朝鮮紀行 日本、中国、ロシアに挟まれた当時の朝鮮

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5f2f1b42636aa986b44cb7594e14d909

 

ホテルローヤル 桜木紫乃

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7336ab8978fa67681d133f096c2f2390

 

すばらしい新世界 バックスリー 1932年に発行された破壊的懐疑主義空想物語

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/24ecbe9335f0cce6345980ca1d2c1ad7

 

わたしを離さないで カズオ・イシグロ 代表作のひとつ 2017年ノーベル文学賞を受賞

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5f171addb3dc788c75939e82d34be018

 

夜と霧 ヴィクトールEフランクル 第二次世界大戦時のアウシュビッツでの生活

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/88d701444d03e880344237c875562569

 

憑神 浅田次郎 貧乏神、疫病神、死神が次々にやってくる、ファンタジー小説

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/9a8f3bea2f8fc5bcdd0be1bb111859ae

 

漂流教室 楳図かずお 極限状態に設定した世界での人の本性を描く

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b9d8b6217b3a0cce2bc26ad9c2417a8d

 

風の影 カルロス・ルイス・サフォン 舞台は第二次世界大戦直前のスペイン、フランコ政権時だった

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/544e11da177f9b40b4d6598b3e0ab434

 

容疑者Xの献身 東野圭吾 大学時代の天才が時を経て再会、数学者の犯罪を物理学者が解いていく

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/775ba2cbeb9bbf089274adef1ebef503 

 

天使と悪魔 ダンブラウン この後書かれた、ダ・ヴィンチ・コードが世界的ベストセラーになった

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/096cf2b75dac6343a24b8817b6eca9c4

 

イリュージョン リチャード・バック かもめのジョナサンで知られている作家

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/cb318b4e1618aff6c5ad58fa4252ae7a

 

注文の多い料理店 宮沢賢治 9つの短編小説 メルヘンと思いきや、結構残酷です

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/13a6cb97ac223df13f691ab46c8510b6

 

椅子が怖い 夏樹静子 作家さん自身の腰痛闘病記

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7d3621b6f0b47287f79d96c5e0712442

 

シドニーへ彼女たちの42195m   増島みどり 高橋なおこ、山口、市橋、弘山、小幡たちのドキュメント

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/d087d449a9d42610cbc98acc203230a1

 

陰獣、孤島の鬼 江戸川乱歩 登場人物が奇形や変人ばかり

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/410303ba722ed3d9e0893b5b44f769b1

 

赤い月 なかにし礼 満州で日本が何をやったか、、、自叙伝でしょう

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/229d752a2eae9ba818b79223e1ed0303

 

カッパが歩いたインド 妹尾河童 イラストで描いたインドです 素晴らしく緻密で面白い

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/c/ffb3370bcb7b998aacceaecb1ab50635/3

 

ワイルドソウル 垣根涼介 ブラジル移民の実態

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/355393b153ec2a6e00d7675d347bac42

 

火車 宮部みゆき 現代版破産ミステリー小説

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/fd8be908ec8de7c2665c7d8cda3527cc

 

ぼっけいきょうてい 岩井志麻子 見てはいけない約束事、心の闇

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/0ff2487bb230d857c526e5042d6a6c02

 

死の泉 皆川博子 第二次大戦下のドイツの狂気

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/3a54f885c3df8e987cd8d2fdff9598c0

 

病んだ家族、錯乱した室内 春日武彦 部屋は住まわれている方たちの精神状態を表している

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/24c9b887a8837d4f8cfc3e47f1a131e1

 

アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス 知能遅れのことについて、天才と対比して語っています

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/8bfca45696446e9489febccfe92f419b

 

人間の証明 森村誠一 野性の証明のほうが面白いかな

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7253a80dc53b2e074792c176512ed862

 

闇の子供達 梁石日 東南アジアの臓器売買の実態

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/495ddcdddb9e390916a9159790fe1c9f

 

僕は殺す ジョルジュ・ファレティ イタリアのベストセラー

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/70017568a3b1ad535c38f0b344ebeedf

 

一瞬の風になれ 佐藤多佳子 上中下3巻です、部活の匂いがする

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/9c0014753f3049a659c9743829cc93d1

 

地獄ん季節 高山文彦 首切り事件「酒鬼薔薇」のルポルタージュです

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/72adca24bffe5041da04fbb87a57310d

 

ダヴィンチコード ダンブラウン 教会や彫刻に秘められた暗号を解き

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/98d6dcba736882cbdf77caa4c0034fbf

 

ラブジャンキー 家田荘子 性のモラルを突きつけている

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/633503af24ceefb1ddb26aae39cae04d

 

風が強く吹いている 三浦しをん 箱根駅伝を目指す部員たち

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/80b97f362098db5f1d5defb8e53f947c

 

悪魔の飽食、野生の証明 森村誠一 731舞台の話と、東北を舞台にした殺人事件

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/08311ea3ca800cd82ddc4f2eac13a2b0

 

もの食う人びと 辺見庸 食らい、語らい、鮮やかに紡いだ、世紀末の食の黙示録

 

https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/d49f76c0fc8bf08a643676f2ef03733a


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2 コメント

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shimoさん こんにちは (うっちー)
2009-10-20 09:29:18
shimoさん こんにちは

漂流教室、小学生くらいのときに読んでいました。そのころは、先生は絶対の存在だったので、漫画の中で先生が早々に精神のバランスを崩す様子にショックを受けました。

梅図かずおは僕に取っては、まことちゃんより、怪奇漫画、恐怖漫画のイメージの方が強いですよ。
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うっちーさん (shimo)
2009-10-20 17:23:13
うっちーさん
皆さん漂流教室は読んでいらっしゃるんだー。
まことちゃんは時折奇怪恐怖になるけど、だいたいがほのぼの漫画だと思っていた、、、。
まことちゃんは時々ぞっとする残酷さがあって、ユニークで大好きでした。
この漂流教室が彼のベースなんですね。
この本でも、人が場合によって豹変する様を色々書いています。よく書き込んでいると感心しました。
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