著者はカルロス・ルイス・サフォン
物語の舞台は第二次世界大戦直前のスペイン。
バルセロナのでのできごと。
当時スペインは共和国で内戦が激しかった。
共和国がフランコに倒され、そののちヒットラーの第三帝国と手を結んだ体制が1980年あたりまで続いたのは、おそろしいはなし。
内戦は密通で戦われるから、陰湿で凄惨になりやすい。他国との戦争より死者数が増えたりします。
ソビエットのスターリンの粛清、中国の文化大革命、カンボジアのポルポトの虐殺、例を挙げだしたらきりがありません。
全てその前後にあった戦争より死者数がはるかに多い。
今では物価が安く気質の良い国と人気のあるスペインで内戦があったとは。
民主主義連合、EUの一員になれたからこそ書かれた本ではないか。今でも言論統制があるロシア、中国では書けません!
風の影は劇中劇のように物語を展開させて、現実と本の物語がごっちゃになります。
時代背景は、私が初めてスペインに行った時より、ほんのちょっとだけ昔。当時は思えば「独裁」フランコ体制のときだったから、軍国主義だったんですね。スペインの印象は、奇妙な穏やかさがあったような。
たぶん、資本主義に毒されていない、のどかな田舎国家といったところ。実際は自由主義と独裁主義のバランスの上に生活があったのでは。今の北朝鮮などとはぜんぜん違いましたが、、、。
それでも、、、住んでいる国民内部は、、、あんがい疑心暗鬼のような密通がはびこる生活だったのかも、、、。
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