保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

私が「無農薬」と「有機栽培」をする理由

2013年11月10日 | 自然農法による自給用野菜作り

緑肥にするために蒔いたライ麦が一斉に列になって芽を出しました。

これが寒い冬の積雪の中で一生懸命に育って、刈れるほどまで雑草が育たない
早春の頃の草マルチとして大いに役に立つことはすでに今春、経験しています。

私が実践しているこの草マルチを基本とする「有機自然農法」は
自分の畑だけでは足らなくても、隣りのリンゴ畑から
とても使い切れないほどの雑草が刈り取られるのでとても有り難い農法と言えます。

このため、年間に多分7~8回はしなければならず
特に夏には結構辛い草刈りも、楽しささえ感じるのですから一石二鳥というものです。

ところで、「無農薬栽培」と「有機栽培」の意味は少し曖昧です。

この混同されがちな2つの違いは
「無農薬」は文字通り、農薬を“栽培期間中だけ”使わなければよく
肥料については一切問われないのですが、一方
「有機栽培」は栽培する畑で農薬のみならず、無機質とされる化学肥料も
一切使用していない状態を“3年以上”続けなくてはならないことです。

ただし、有機栽培とは言っても有機肥料しか使えないのではなく
消石灰や苦土石灰などの認定された無機肥料も使えますし
農薬についても30種類ほどの使用が認められています。

また、販売において「有機栽培」と表記するには
農林水産省が定めた法律に従って検査や認定が必要とされています。

この認定を受けない時は、農薬を使わない栽培は「無農薬栽培」と呼び
化学肥料を使わない栽培は「無化学肥料栽培」と呼ばなければなりません。

つまり、私の場合は厳密には「無農薬・無化学肥料栽培」なのですが
販売目的ではないので勝手に「有機栽培」と言っているに過ぎないことになります。

ちなみに、それぞれを50%減少させた「減農薬」や
「減化学肥料」という呼び名も存在しますので注意が必要です。

そして、この有機栽培の中で私が実践している農法が
不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、不施肥(肥料を与えない)
もちろん無農薬(農薬を使用しない)を特徴とする「自然農法」です。

ただしこれも、各地・各人によって実に様々な取り組みがあって
特に「耕起」と「除草」を許すかどうかに違いがあるようです。

ちなみに、JAS法などの法律では
「自然農法」「自然栽培」等は定義されていません。

私がそもそも野菜を作ることになった理由は
あり余った時間を過ごすに野良仕事はあまりお金がかからなそうなこと
荒れ地になっている土地が余っていたこと、生来アウトドアが好きだったこと
そしてもう一つ、忘れていけないことは野菜嫌いな私でも
自分が作ったものは食べれるようになるかもしれないという思惑からでした。

一応、健康のため食事に気を付ける年齢にはなっていましたし…。

結果、ここ2年間くらいはこれまでの人生の中で一番野菜を食べています。

そんな野菜作りにおいて、この「自然農法」を目指すことになったのは
“食の安全”などという大袈裟な理由からではありません。

それでなくても、戦後の復興期に化学肥料や農薬によって食料の収穫量が増大し
食うに困る生活を経験することなくここまで育つことができたのみならず
殺虫剤のDDTを頭に直接振りかけられたおかげでシラミの痒さから解放され
合成甘味料のチクロのおかげで甘い駄菓子を安く食べられた私が
現代の厳しい法律で規制され、使用方法まで事細かく決められている肥料や農薬を
きちんと使って生産されている野菜を危険と思うはずがないのです。

ところが、野菜作りを始めて最初に分かったことは
これまで農業には全く無縁の生活をしてきたため、肥料や農薬に関しての知識は皆無
もちろんJAとも無縁のため、何かにつけて事細かくご近所に訊かなければならず
すると皆さん人によって様々に異なる回答をくださることです。

このため、どれに従ってよいか分からず
それならいっそ、然るべき方からちゃんと学ぼうということになったのでした。

1年目の市の講座の講師は元JA関係者だけあって
やはり農薬や肥料を使う方法でしたし、受講生の多くが従来の農法を
すでに引き継いだり始めたりしている方々なので話の半分は理解できず
半年で辞めてしまいました。

そして2年目の県の講座で出会ったのが、“耕さず草を生やして共育ち”の副題を持つ
「自然菜園」の著書でもあるA.Tさんでした。

無農薬や有機がもてはやされていた折でもあり
受講生の誰もがいわば1年生のようなもの
結局、1カ月2500円ほどの受講料で1年間続けることになりました。

そして以来、この時の受講ノートと受講時に購入したこの著書を拠り所とした
「有機自然農法」による野菜作りに取り組んでいます。

JAと付き合いが深い周辺のリンゴ農家では元々野菜作りは
“ついで”に過ぎず、誰もしていない有機栽培ですのでまさに孤軍奮闘
まだ一回りも二回りも小さな野菜しか採れませんが、数人の方からは
結構、注目されているので楽しんで受け売りの知識をひけらかすこともあります。

ただ、ここに来てちょっと悩んでいるのが
「無農薬」では周りのリンゴ畑が年10回近くも散布する農薬の飛散
一方、「有機栽培」ではあらゆる石灰の使用です。

飛散農薬はリンゴ畑に囲まれている自宅周りで野菜を作る限り
どうにもならないので、気にはなりますが目をつむるしかないと思っていますし
草マルチにする下草はリンゴの木からなるべく離れた所のものを使うようにしています。

また、有機栽培でも認定されている石灰については
去年行なった土壌分析で必要性がないように私には読み取れましたので
一切使用していませんが、ホウレンソウの発芽が悪いのはそのせいだ、と聞いたり
周辺の畑ではほとんど必ずと言ってよいほど蒔かれているのを見るにつけ
使った方がいいのかどうか、ちょっと迷っています。


〔これまでに私が畑で使ったもの)

・米糠…草マルチの上に蒔くといずれ肥料になる

・籾殻…粘土質改良のため

・堆肥…購入したものは“未熟”をさけるためクラツキで元肥にする
追肥の時は株元を避けて蒔く
来春は自家製米糠堆肥を使ってみる予定

・籾殻くん炭…石灰の代わり&肥料として
今後自家製にして蒔く量を増やしたい

・牛乳…アブラムシ駆除のため噴霧したことあり

 

 

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