ストーリーのそこかしこで見る限り、カツオは長男としての自覚もあり
磯野家を守っていくという意識を持っているように見えますが
だからといって、磯野家の財産を
全部カツオが相続するというわけにはいきません。
波平の相続人(フネを除く)の
サザエ、カツオ、ワカメは基本的に平等で
カツオが長男だからといって、全部相続するとか
ワカメより多く相続するという理屈は通らないのです
フネ、サザエ、ワカメが納得すれば別ですが。
(長男カツオ)
昭和20年代の中頃までは、“家督相続”というのがあり
家を継ぐ者(長男)が圧倒的に強かったことが尾を引いて
他の兄弟姉妹と全く権利は同等と法律が変わった現在でも
長男だから多くを相続するのが当然という
古来からの考え方とのギャップが、相続のトラブルを発生させる
要因の一つになっているのも事実のようです。
(二女ワカメ)
同様にワカメは女の子で独身ですが
基本的な権利としてはカツオ、サザエと全く同じ権利、義務を持ちます。
同様に、よく実社会では
女性や、兄弟姉妹のなかでも若いほうが
不利益を被る場合がありますが法的にはこれも平等なのです。
また仮に、ワカメが結婚して磯野家から巣立った場合や
他人の家の養子になった場合でも、波平の財産を相続する権利は
そのまま持っていることも知っておかなければなりません