元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

具体的な数字で考える

2008-05-29 | 仕事について
今まで雰囲気が伝わればそれでいいと思っていましたし、自分自身アバウトな情報で満足していました。
そして数字は苦手だという気持ちもあって、生きていく上で必要な数字以外は積極的に見ることはありませんでした。
それは本当に些細なきっかけでした。
夕食後、食卓にある電子辞書で地名を入れて知っている街の人口や面積が出るので、調べて家族で遊んでいました。
大きな町、小さな町、賑やかか、そうでないかなど行ってみればその雰囲気で察しがつきますが、具体的な数字を知ることはその感じたことの裏づけになりますし、自分の勘違いだったと改めることもできます。
ずっと以前知り合いのイタリア人から日本人は自分の住む町にどれくらいの人が住んでいるのか気にならない人が多いと言われて、そう言えばそうだねと聞き流していました。
しかし、具体的に数字で言い表すことは、言葉よりも説得力のある共通の言語であると思いましたので、これからはなるべく具体的な数字で知ろうと思いました。
神戸市144万1000人、西宮市39万6000人、芦屋市7万9000人、、尼崎市47万4000人明石市28万7000人、加古川市26万1000人、高砂9万7000人、姫路市46万9000人、三木市7万8000人、三田市10万1000人相生市3万5000人、たつの市4万1000人、洲本市4万3000人、身近な街の人口を知るだけでおもしろいと思いませんか?
ちなみにデータは3年前のものだそうです。

5 コメント

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技術と社会と数学の教師 (つきみそう)
2008-05-29 10:40:20
を教えているので、数字は嫌いですが結構使っています。次のページなど、いかがでしょうか。
http://uub.jp/
数字で見るだけでも興味深いですし、グラフ等になっていると視覚的にもインパクトがありますね。
沖縄へ修学旅行へ行ってきましたが、現地ガイドの方が、沖縄戦の激しさを伝えるのに、あなたの町の人口は何人ですか・・・あぁ、それの2倍ほどの人が亡くなったんですよ、というように話されていました。実感させるのに、いい話し方だと思いました。
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そういえば・・ (小野英一)
2008-05-29 11:04:12
この一期一会、カウント数がありませんね。必要な数と不必要な数があるのでしょうね。当然ですが・・
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数値化するのが仕事の人間として... (another person)
2008-05-29 23:14:38
数字で考える,または数値化するというのは,様々な面で重要なことだといつも実感しております.
といいますのは,わたしの仕事は簡単にいうと,値段のついていないもの(市場評価されていないもの)に,統計調査を用いて,値段をつけることなのです.
本当は値段があるはずなのに,値段がついていないものが,世の中にはたくさんあります.
たとえば,空気や水は本当はタダではないけれども,値段が付いていないために,タダのように扱われることによって,様々な問題が起こります.このような問題を解決するために値段をつけるのです.
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一方で数字自体も (達哉ん)
2008-05-30 13:06:03
現実世界において数字は評価に使われており、ここでの「具体的な数字」も評価としての数字ですが、数字は別側面もあって実に面白い…のが数学・物理屋さんの意見です。
意味を持たない単なる数字の2が素数であるのが楽しいというのが数学屋さん、ただ文字の羅列である公式に時間という数字を代入することで位置を予言するのが楽しいというのが物理屋さんです。物理屋さんも数学屋さんも、数字が世界共通であるため、基本的には数式(と記号)の羅列で議論をするわけですが、その中には現実世界の視点を離れた数字の楽しさがあります。「具体的な意味をもった数字」に限らず、「抽象的な数字」にも楽しさがある…と言いたいわけです。ただ、どちらも深い説得力があるからこそ、悪用はしてほしくないと切に願って日々を生きています。

われわれがペンを持つ時にも数字、それも値段ではない数字が付いて回ります。ペンを直線とみたときの重心の位置です。私がペンを持つ時は、無意識に、ペンの前後の回転しようとする働き(力のモーメントといいます)がある一定比になるような位置を持ちます。体調や精神状態によって、その比は変わりますが、モーメント比という点でペンの味が違いますから、ペンの味にも数字が関わっていて、不思議だなと思います。

数字といえば、ヴィスコンティのディヴァインプロポーションは黄金比を利用したペンですが、あれも思えば「数字」ですね。黄金比の数自体はフィボナッチ数列やルカス数列の漸化式の大きい特殊解として出てくるのですが、それがオウムガイの螺旋や正五角形にも関わるということで、自然物と人工物とのつながりを意識させます。自然にも人工にもそっと潜んでいる黄金比、1.618033988…がペンの世界にも持ち込まれているのだと思うと、数字の偉大さが実感を持って迫ってきます。そして、それほど偉大だからこそ、世の数学者は未解決問題に苦しむのだなぁ…と思ってしまいます。
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具体的な数字で考える (penandmessage.)
2008-06-01 02:47:54
つきみそう様
お教えいただいたホームページ見てみました。すごくおもしろく、時間が経つのを忘れてしまいました。でも、人口の偏りはひどいものですね。地方経済の弱体化が心配になります。
話す内容も、共通の感覚で理解できる具体的な数字があればとても分かりやすいですね。

小野英一様
一期一会のカウント数は、公表しても構わないのですが、単にその機能がないだけです。でも私自身は必要ないとも思っています。数字の選択にも考え方が表れますね。

another person様
以前からお仕事のお話を聞いていましたが、とても興味深い内容ですね。本当はタダではないのに値段がついていないからその消費に無関心になってしまう。他のことにも当てはまるかもしれません。

達哉ん様
あまり難しいことはわかりませんが、自然界のどんな事象もある一定の法則があり、数字によって説明できると聞いたことがあり、私も数字の偉大さを感じました。とても感覚的な筆記具ですが、そこに数字を当てはめると使い易いものには一定の法則があるようですが、その正解をあまり押し付けたいとは思いません。使ってみたいという気持ち、それも正解だと思うからです。
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