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元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

オリジナルレポート用紙完成

2008-05-03 | お店からのお知らせ

ツバメノート製のオリジナルレポート用紙が完成しました。初回ロットのみ限定で赤テープで作りましたが、子供の頃使った落書き帳みたいな色の背張りテープが面白いと思います。

ブログの下書きやアイデアを練ったり、考えをまとめる時にノートではそのページを外すことができませんので、ちゃんとしたことを書かないといけないと思い、何となく不自由な感じでもっと自由に書きたいと思っていました。

レポート用紙に書いたことが清書できたり、処理できた時に切り取って捨てたり、ファイリングしたりして、処理できていないものはそのまま付けておけば、仕事の管理上も都合が良いような気がします。

そういった保存しない用途のものにも、万年筆に適した良い紙のものを使いたいと思い出したのは分度器ドットコムのオリジナルツバメノートメモを使い出してからでした。一番使う用途のものに良い紙を使うというのはそれはそれでなかなか道理だと思います。

このレポート用紙はツバメノートの中でも特に万年筆との相性が良いと思われるクリームフールス紙を贅沢に片面のみ罫線を印刷しています。スタンダードなレポート用紙の仕様で、天糊で、背表紙がボール紙になっています。

ツバメノートさんの強みは、このような万年筆との相性の良い紙を持っていて、万年筆のインクをはじかない染料を使った罫線を引く技術を持っているところです。罫引きは特殊な機械を使っているため、たまに少し歪んだり、濃さにムラがあったり、違う色が少し混じったりしますが、それも味だと理解していいただけたら、ツバメノートの製品をより楽しんでいただけると思います。https://www.p-n-m.net/contents/products/category4.html

オリジナルレポートとノートは分度器ドットコムさんのサイトでも販売しています。http://www.bundoki.com/?pid=7730542

 


コンウェイスチュアート取り扱いします。

2008-04-28 | お店からのお知らせ
コンウェイスチュアートは1905年に創業し、数々の歴史に名を残すモデルを作ってきました。コンウェイスチュアートの顧客には独特で影響力のあるダンディな美学を持つチャーチル首相もいて、その名を冠したモデルは現在のコンウェイスチュアートの代表的なモデルにもなっています。
万年筆ブランドとしてその地位を確立したコンウェイスチュアートでしたが、多くの人がボールペンを使うようになってしまい、1975年に廃業せざるを得なくなります。
かなり安価なモデルも作っていたりしていて、ボールペンとの違う価値やそのブランドの価値をを訴求することができなかったのかもしれません。
そんなコンウェイスチュアートは1998年、ペンコレクタードン・イェンデルの熱意によって、全国に離散してしまった職人や製品の資料を集め、高級万年筆メーカーとして復活しました。
小さな傷も飲み込んでしまう生きた素材カゼインを採用したティファニーを代表モデルとしたコンウェイスチュアートが業界にショックを与えたことを今でも覚えています。
経営が軌道に乗り、モデルラインナップやカラーバリエーションもかなり豊富になっています。
とてもカラフルなボディカラーは流行のファッションにマッチするといったものではなく、別の次元の優雅な遊び心を個々のモデルに感じますし、他の万年筆メーカーとは違う、趣味性の強いこだわりが感じられるブランドです。
そんなコンウェイスチュアートの中でも最も大きな堂々としたボディ、ペン先を持つチャーチルをベースとした500本限定のスタインウェイとのコラボレーションモデルが入荷しました。
スタインウェイはとても有名な高級ピアノメーカーですが、18金無垢の金具を効果的に配し、漆黒のボディをまるで美しいピアノのように仕上げています。
ペン芯が以前の記憶と比べて、かなりしっかりしたものに変更されていて、信頼性を感じることのできる書き味に仕上がっていることも特筆すべきことなのかもしれません。
またひとつユニークで存在感のあるペンが増えましたので、ご紹介しました。
(チャーチルスタインウェイ126,000円)

木工房楔(せつ)のボールペン

2008-04-19 | お店からのお知らせ
以前からル・ボナーの松本さんを通じて交流を持っていた木工房楔の永田篤史さんの作によるボールペンが入荷しました。
3月30日の飲み会では、永田さんの木へのマニアックなこだわりに半ば呆れながらも、自分が信じる良いと思えるものを作りたいという気持ちが理解できましたので、素材への強いこだわりを持った作品を当店のお客様に紹介したいと思いました。
すでに永田さんの木軸のカッターナイフは人気商品になっていて、入荷したらすぐになくなってしまいます。
今回のパトリオットペンと呼ぶボールペンは私も使っていて、お客様に見せたり、使ってもらったりして、熱望する声が高まってきましたので、導入することにしました。
素材感むき出しで、無骨な印象のボールペンですが、木は滑らかに磨き込まれ、手で包み込みたくなる卵のような、いつまでも触っていたくなるような感触が特長です。
木の材質により価格がまちまちですが、5,250円から7,350円のものを揃えました。
木マイスター永田さんのボールペンは、コストを削って安く作ることばかりに努力してきた筆記具(特に輸入品)の世界と対極にあるものだと思っています。

ソフトレザーペンケース(お買い上げ特典)

2008-04-07 | お店からのお知らせ
当店で3万円以上のペン(委託販売は除きます)をご購入いただいたお客様にプレゼントするためにオリジナルデザインのペンケースをご用意しました。
とてもシンプルな、ただ差し込むだけのものですが意外とこういうものは少ないのかもしれません。
とてもソフトな革でかさばらないようにしました。
このペンケースはオープン当初から構想していましたが、ルボナーの松本さんのご協力でやっと実現しました。
ペンケースの用途やイメージを伝えると、素材、形などアドバイスしていただいて、とても満足できるものが出来上がりました。
たくさん文房具を入れた筆入れに万年筆を入れる場合もこのケースに入れておくと他のものと当たって傷がつくことを防ぐことができます。
今ならカラーバリエーションが揃っていますので、お好みの色を選んでいただくことができますが、枚数の少ない色もありますので色切れの場合はご容赦ください。
インターネットでご注文のお客様もご希望の色がありましたら、コメント欄にご希望を記入してください。

ミネルバボックスの革小物

2008-03-19 | お店からのお知らせ
ル・ボナーさんの廃番になってしまったショルダーバックを通勤でも、休日でも愛用しています。ミネルバボックスという革を使っていて、その革の手入れ方法は水拭きです。水で濡らして、固く絞った布で磨きあげるようにこすると、非常に美しい光沢が現れます。そんな光沢を出した鞄はどこに行っても好評で少し鼻が高い想いをしています。同じミネルバボックスの革を使った革小物を扱っています。ル・ボナーさんの製作ではありませんが、以前からよく知っている国内のメーカーさんの手によるもので、手頃な価格ながら良い物だと思っています。私もコラムペンケースを使っています。柔らかな革の感触のあるペンケースにずっしりと重くなるほどのたくさんの文房具を入れて持ち歩いていますが、なかなかの使用感の良さに満足しています。もちろん水拭きして、光沢を出して使っています。 https://www.p-n-m.net/contents/products/category5.html

モンテグラッパ扱い開始

2008-03-17 | お店からのお知らせ
イタリアの美しいペン、モンテグラッパの扱いを開始しました。

「万年筆、懐かしいね。」
万年筆を日常で愛用している人が、特に年配の方からこのようなことを言われることが多いと思いますが、モンテグラッパはそのようなことを言われることは少ないのではないかと思います。
今までの万年筆とは違い、あまりにも美しいデザインで、それはペンの域を超えているからです。
ライティングジュエリーと豪語するだけあって、そのデザインの良さは他の機能的な万年筆を圧倒する存在だと思っていました。
モンテグラッパとの再会は、ある人との再会で実現しました。
カルティエ時代からお世話になっていて、現在モンブランジャパンでモンテグラッパのブランドコーディネーターという職にある井本さんが、
「店を始めたのなら、言ってくださいよ。」
と言って、当店を訪ねてくれたのが始まりです。
新たな世界観を世に知らしめた天才にスポットを当てた2000本限定のジーニオ・クリエーティボ・コレクション第1弾アントニオ・ストラディバリ(写真、131,250円)は、彼の作品のバイオリンの色をボディカラーにし、弦をイメージしたクリップ、バイオリンのフォルムを刻印したペン先、創造的独自性を象徴したキャップトップのトパーズなど、ライティングジュエリーの名に恥じないものに仕上がっています。
他には可愛らしさと美しさを併せ持ているミクラ(万年筆52,500円ボールペン36,750円)美しいセルロイド製のエンブレマ(89,250円)、太軸のエスプレッシオーネ(64,050円)、柔らかい書き味とシャープなデザインが特長のネロウーノ(万年筆43,050円ボールペン37,800円)などを展示しています。
他の万年筆とは全く違う美しさ、それがモンテグラッパの魅力です。


CUAプロダクト“エンベループ”

2008-03-03 | お店からのお知らせ
分度器ドットコムの谷本氏が長い間アイデアを温めていて、倉敷帆布に何度も足を運んで完成させたのがこのロールペンケース「エンベループ」です。長さがまちまちのペン、様々な形状の文房具をひとつにまとめて、コンパクトに恰好良く持ち運びすることができます。デザイン、色使いに谷本氏のセンスの良さが光っていますし、使い方の説明を兼ねたパッケージもスマートにまとめられています。帆布という傷、汚れなどを気にせず使うことのできる素材をその豊富なカラーバリエーションの中から良いと思うものを組み合わせ、内側の部分に同じく傷が入りにくいピッグスキンを用いています。様々な文房具を効率的に収納し、ひとつにまとめる。多品目のステーショナリーを扱い、多くのお客様の声を聞いてユニークなオリジナル商品を実現していく谷本氏。日本のステーショナリーをおもしろくしている人の一人だと思っています。(5,040円です。)https://www.p-n-m.net/contents/products/ZZ0049.html

石垣島から届いた昭和

2008-02-25 | お店からのお知らせ
先週関東在住であるにも関わらず、当店のことを気にしてたびたび立ち寄ってくださるK氏から電話が入りました。
旅行で行った石垣島にある本屋さん兼文房具屋さんに古い万年筆があるとのこと。
私がぜひ欲しいと言いましたので、Kさんが当店の名前を出して、店主の方に交渉してくれました。
再度Kさんから電話が入り、持っていても仕方ないので快く譲ることを了解してくれたとのこと。
お礼を言うつもりで電話をしてみると、会ったこともない私のことを怪しむわけでもなく、気さくにいろんなお話をしてくださり、Kさんにペンだけ渡しておくから、お金はペンを受け取ってからでいい言われました。
知らない人間を疑ってかかるのではなく、信じる気持ちから入る。その大らかさというか、心の広さに感心しました。
今日、Kさんがそのペンを持ってきてくださいました。
今の万年筆では考えられない様々な柄や色のバリエーションがあり、色使いも柔らかで、キャップに時代を感じさせる柄が入っています。
だいたい昭和40年代前半から50年代中ごろのものでしょうか、細字のどれも小さいけれど金ペンでカリカリと気持ちよく書くことができます。
私たちの母親が使っていたのはこんな万年筆だったのだろうかと思わせる懐かしい感じがしました。
昭和のガラスケースに、石垣島から届いた昭和のペン。とてもマッチしています。
価格は2000円から4000円までで、昔の値段で出ています。

木軸カッター

2008-02-12 | お店からのお知らせ
岐阜県在住の作家による木軸のカッターが入荷しました。
この作家については改めてご紹介しますが、家具などの作品を作っている人で、それらの作品作りで出た端材を使って作っています。
美しい材料にこだわって作品作りをしていますので、端材といえどもとても美しい仕上がりです。
木部には一切塗装をしていませんので、使っていくうちに手の油などで変化し、艶を増していきます。
デスクワークなどで結構よく使うものなので、愛着の持てるものがあればいいなあと思っていましたが、とても不思議なめぐり合わせによる出会いでした。