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元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

工房楔春のイベントギャラリー

2016-03-27 | 仕事について

本日(3月27日)18時まで工房楔春のイベントを開催しております。

イベントに出ている作品をほんのわずか掲載いたします。
ぜひご覧下さい。

 

チタン金具の工房楔オリジナルクローズドエンド。一番手前はローズウッドこぶ杢

 

ハカランダ(ブラジリアンローズウッド)の面白い柄があります

 

楢のパトリオットボールペン。チークやブライヤーなどキレイときたないの間の私好みの材

 

ジェットストリーム4+1用のグリップも出来上がりました

 

ダイナミックな花梨紅白

 

コンプロットも多数ございます

 

黒柿のコンプロット10

 

もちろん他にもまだまだネタはあります。
ぜひご来店下さい。


仕事を続けるエネルギー

2016-03-20 | 仕事について

Mに入ってもらってから、いかに地味なことの繰り返しである店の仕事を続けてもらうかということを考えている。

そんな子じゃないと分かっているけれど、外から見たら優雅な仕事に見えたかもしれないけれど、入ってみると結構地味で、しんどい作業の繰り返しだということに嫌気がさしていないだろうかなどと、心配したりします。

でも店の仕事というのはそんなもので、実は毎朝Mがしている掃除が最も大切な仕事で、それよりも先にするべきことなどないということを知ってもらって、そこにもやり甲斐を感じてもらいたい。

掃除ができているから、自信を持ってお客様をお迎えすることができるというのは、茶会の朝に茶室を履き清める亭主の心構えと同じだと思う。

私が会社で働いていた時、苦労させて妻に申し訳なかったけれど、給料の額を気にしたことがなかった。

自分で企画したコトや商品が実行できて、お客様の反応をすぐに知ることができることはとても面白く、失敗も多かったけれど、こんなに面白い仕事はないと思っていた。

まさにやり甲斐のある仕事で、金銭的な見返りを気にしたことはありませんでした。

よく労働時間と給料のワリが合わないと不平を言う人がいたけれど、販売というのは時間のかかる仕事で、他の時給で働く仕事とは同じように考えられないものだと早くに気づいていました。

始めるための能力や才能などはそれほど要求されないけれど、向いていないと続けられない仕事。

休みの日や家に帰ってもそれについて考え続けて、思いついたことを仕事時間に実行してみる仕事なので、オンオフの切り替えとか仕事とプライベートを切り離して気分転換したいと言う人には全く向かない仕事だと思います。

そういう割り切りができずに辞めていった人たちもたくさん見てきたけれど、それぞれの仕事の事情を理解せずに、自分の権利ばかり主張する人はどこに行っても長続きしないのではないかと思うこともあります。

そんなふうに言うと、根性論を社員に押し付ける創業社長の典型のようになってしまうけれど、私がMに見せることができるのはそういう仕事と、生き方で、自分ではそれが一番幸せな生き方だと思うからMに入ってもらった。

少し話が反れるけれど、その人の今までの人生で得た経験や趣味などが思わぬ形で発揮できたりするのが、小さな店での仕事だとも思っています。

残念ながら私はそういうものをあまり持ち合わせていなけれど、好きなことがあってのめり込んだもののある人は、それが必ず役に立つと思っています。

拘束時間は長いし、休みは少なくてそれが嫌な人も多いと思うけれど、店で働くということは本人次第でやり甲斐のある楽しいと思える仕事なのではないかと思っています。

 


工房楔春のイベント 3月26日(土)27日(日)

2016-03-08 | 仕事について

恒例の工房楔のイベントを3月26日(土)27日(日)に開催いたします。

木工家永田篤史さんは毎回このイベントに新作を持ち込んでくれるので、多くの方が楽しみにされているイベントです。ぜひご来店下さい。

皆さまにとって工房楔の木製品とは何だろうと考えます。

私にとってはいろんなことを教えてくれる教材のようなものなのかもしれないとよく思います。

永田さんを通して銘木を知って、そこからモノ作りについて思うことがよくあります。

永田さんと知り合う前は、木という素材は全てひとくくりで、使い込むと艶が出たり、手触りに独特感触があるということだけのものでした。

工房楔の木製品を知る前に見ていた木の製品は、大量生産向けの材料と技法で作られたものだったことに気付きませんでした。

木は希少な材料になるほど取れるサイズは限られていきますので、たくさん作らなければいけない製品、たくさん作ることで価格を抑えている製品では希少な材料を使うことができません。いわゆる銘木を大量生産で使うことは無理があります。

銘木という希少な材料の中でも工房楔はさらに限られた部分である杢の部分を使うことが多く、こうなると工房楔のように1点ずつに配慮したモノ作りでないと絶対に作ることができません。

加工する技法についても同じことが言えます。

腕の良い一人の職人だけが手掛けるのと、不特定多数の技量にバラつきのある職人さんたちに平均的に仕事をしてもらう加工法とでは違って当然です。

全体に配慮して作られたモノと1点ずつ完全な形に配慮して作るかという違いが双方にあって、同じ木製品と言っても全てが違うと言えます。

工房楔の永田さんが銘木の杢の部分にこだわるのは、杢に惹かれたからということもありますが、弛まぬ努力によって磨いた腕と経験で養ってきた良い材料を見抜く目という武器によって、大量生産の安い木製品と渡り合う戦略として杢にこだわっている部分もあるのではないかと思うことがあります。

それは考え過ぎなのかもしれないけれど、ひとつの木製品からいろんなことを教えられ、考えさせてくれる。

工房楔の木製品から、人は様々なものを感じ取っているのだと思います。


モノの力

2016-02-14 | 仕事について

以前、かなり若い頃は、モノを販売してお客様からお金を頂戴することの正統的な理由が分からず、お金をいただくことに罪悪感のようなものを感じていました。
モノを売る仕事は誰にでもできる仕事で、卑しいもの。才能がないから今自分はお店で働いていると考えていて、何とかモノを販売する以外にできる仕事をしたいと思っていました。

しかし、どんな仕事でも自分の労働によって、誰かからお金を頂戴して成り立っているわけで、お金を生み出している人など誰一人としていない。
自分がお金を生み出している、どこかから引っ張ってきていると思うことはものすごい勘違いだと思います。

それが最もシンプルで分かりやすい形態の、モノを買ってもらう仕事をしていて今は本当によかったと思っています。

私たち、モノを販売する店を営んでいる人間は、お金というそれだけでは幸せを生み出せないものと幸せを生み出してくれると私たちが信じているモノを交換することで、仕事として成り立たせて毎日仕事しています。

そして、そのモノの中でも万年筆が一番人を幸せにしてくれると思うから、万年筆を多くの人に使ってもらえるように、万年筆店をしています。

趣味の道具だと休みの日しか使うことができなかったり、目にすることができないですが、それが万年筆だと仕事中でも触っていられる。

これは万年筆のすごい特権です。

私たちがモノに惹かれるのは、そのモノ自体をたくさん持ちたい、集めたいというコレクション的欲求と、ノート用の中字があるので次は手帳用の細字が欲しいという実質的欲求、そしてその万年筆があればきっとこれからの仕事時間を楽しい気分でいられるという精神的欲求があると思っています。

新しい万年筆によって、仕事の内容やまわりの状況は何も変わらないけれど、今まで使っていたペンよりも書き心地がすごく良かったり、書きたい気持ちを高めてくれたりする万年筆は仕事の意欲が湧いてきて、仕事のプラスになるに決まっている。
次の日もその万年筆が使えると思うと、明日がくるのが待ち遠しくなります。

つまらない日常ではないけれど、私も気に入った服を着ているととても楽しい気分になれます。
実際、私のデニムの生地の織り方他のモノと違っていたとしても誰も気付かないけれど、自分は嬉しい。
モノの力というのはそういった自分への精神的作用にあって、それはとても大きいと思っています。

 


2016年の始まり

2016-01-31 | 仕事について

昨年、遊びは終わったと思いました。

当店の新展開を画策して、スタッフMを迎え、気持ちが引き締まるとともに大きなプレッシャーを感じた時に、遊びは終わったと思ったわけですが、実際はそれまで遊んでいたわけでなく、自店のペースを保って着実に歩くように心がけてきたような感覚でした。

心中は臆病に自店ができることだけをして来ただけですが、安全、着実なペースを守って地盤固めしてきた8年間になったと思います。

しかし、今地盤がしっかりして、揺るぎないものになったから次の展開に移行しているわけではなく、思い切って次の手を打とうとしています。

きっと地盤が固まって、余裕が出来てから次のステップに移行しようとしても、一生次のステップに上がることはできないということに、やっと気付いたから次のステップに這い上がろうとしている感覚です。

昨年後半から頭の中を占めていた初出店となる蔦屋書店でのイベントも終わったので、やっと当店の2016年について語ることができる。

蔦屋書店でのイベントで、外に出るということがどういう感じなのか分かったのは収穫でしたし、ペン先調整は外に出ても世の中に受け容れられると確信していましたが、検証できていない状態でした。
しかし、多くの人が私にペン先調整を依頼して下さることが分かって確認することができました。

これからもイベントに参加したり、外に出るということをこれからもしていきたいと思っています。

当店と同じような店を何店舗も作りたいという欲はないけれど、自分がしている万年筆を多くの人に使ってもらえるようにするということをもっと力強くするには、外に出て行く必要があるのではないか、そして自店の存在も多くの人に知ってもらう必要があるのではないかと思って行動しようとしている当店の2016年の始まりです。


イベント報告、雑感

2016-01-26 | 仕事について

イベントを手伝ってくれた東京の大学生M手木さんが、近くで見ていて、イベントの前日や直前の私は落ち着きなく、浮足立っているように見えたと言っていました。

22歳の若者に精神状態を見透かされていたことが恥ずかしく、他の皆が不安に思ったらいけないと思い、平常心を装っているつもりでしたが上手くいっていなかったようです。

確かにイベントが始まるまで、いろんな不安がよぎりナーバスになっていました。

開場前に70人のお客様が並ばれたと後で聞きましたが、11時のオープンとともにたくさんのお客様が会場に入って来られて、20数社の出店者が一気に波の飲み込まれる様は圧巻で、東京の街のパワーを感じる、きっといつまでも忘れられない光景になると思いました。

今回、商品としては革製品を中心に用意していましたが、万年筆も40本ほど持ち込んでいて、万年筆の調整販売もさせていただき、求めて下さるならお持ちの万年筆のペン先調整も有料で承るようにしていましたが、万年筆購入、ペン先調整依頼の多さに驚き、とても有り難く思いました。

日頃店でしていることをなるべく会場でも再現したい、今自分たちにできることは何でもするという姿勢が、東京での当店の告知になると考えていて、そのひとつがペン先調整でした。

重量があり、持ち運びにかなり気を使うペン先調整機を持ち込むために車で東京入りしました。

家具など、他の荷物もかなり多く、荷物の多さだけではイベントに参加した中でも1,2を争うものだったので、3時間で行ける道程を行きは8時間半、帰りは10時間かけて往復しました。大半の道程を運転してくれた父や、スタッフKとMには大変な想いをさせてしまいましたが。

周波数50hz地域で回すと回転が20%ほど落ちてしまうペン先調整機を神戸と同じ回転数で東京でも使えるようにするために、大径のプーリーを3日で作ってくれた守口の機械製作会社さんやショップカードなど印刷物を大急ぎで仕上げてくれた大和出版印刷さん、イベントの目玉となる革製品を大量に作ってくれたカンダミサコさんなど、多くの人の協力があって、今回人並みにイベント出店することができて、成果を残すことができました。

イベント2日間とも、絶えずお客様が来て下さり、ペン先調整、試筆に関しては待ちのお客様が常にいるような状態でしたので、当店としては相当に忙しくなります。
進級試験が終わったからと、金曜日の準備や東京内でのナビゲーション、そして裏方として、時には販売接客をしてくれたM手木さんにはものすごく感謝していて、彼がいなければきっと回っていなくて、3人で途方にくれていたと思います。

スタッフMも始めての終日の接客で、相当に疲れたと思いますがきっと私が何か口頭で教えるより、とても良い、得難い勉強ができたと思います。

イベントが始まる前も、イベント中も常に心掛けていたのは、当店らしくということでした。お借りしているこの場所でいかに当店らしくあるかということを考えていましたが、それをすることができたのも、当店のことを理解して下さっているお客様方が当店を訪れて下さって、励ましてくれたからだと感謝しています。

帰りは、片付けを済まして夜を徹して帰り、翌日店を開けるという無謀なスケジュールでしたが、また機会があれば同じことをしてしまうかもしれないと思っています。


イベント参加の理由

2016-01-19 | 仕事について

当店は今まで頑なに自店での営業にこだわり、大きな枠に参加することもありませんでした。

それは、外に出て行くことによって当店に来て下さるお客様に迷惑をかけたくないと思っていたからでした。
大きな集まりに参加しないことも、その中に埋もれたくないというわがままからでした。

しかし昨今の業界の状況、時流などを見ていて、その方針も変わってきて、自店だけでなく、業界全体で万年筆を売れるようにしたい、そうしていかないと万年筆を使う人が増えないし、万年筆のマーケットが小さくなっていってしまうと思い始めました。

別に自店の業績に余裕が出てきて、他店のお節介をしたくなったというわけではなく、余裕はないけれど大きく考えることができるようにはなってきていて、全体で万年筆を使う人が増えないと自分も困るし、何よりも万年筆という生活や人生を良くすることもできるモノが消えてしまうことは日本や世界において大きな損失になるという危機感からそういう考えに至りました。

業界で万年筆を売れるようにするには、他店でも万年筆を1本でも多く売れるようにしないといけない。そのための役に立つことができるのではないかと思い始めました。

これまでこだわっていた自店での営業、当店のテリトリーを守ることの次の段階に自分の仕事を進めることに考え方を変えました。

そうするには自分だけでなく、ペン先調整ができる人を育てないといけない。

もともと後継者はいずれ何とかしないといけない問題だと思っていましたので、ずっとその姿を見てきてこの人ならできるのではないかと思っていたのが、昨年当店に参加してくれた森脇直樹でした。

ペン先調整はテクニックなどよりも、お客様の要求を受け容れ、曖昧な問いからひとつの答えを提示するもので、何か包容力のようなものがないとなかなか務まらない仕事だと思っていますが、それが彼には備わっているような気がしました。

彼を育てながら、自分が外に出て行って仕事するというやり方の型を作りたいと思いました。

そう思っている最中に、代官山蔦屋書店でのイベントのお誘いを受けました。

当初、出店は無理だけど私が出向いて調整販売という販売のお手伝いならできますとお答えしていましたが、今回はそういう会ではないということでした。

それでも代官山蔦屋書店というのにも魅力を感じていたし、外に出て仕事をしてみるというのには違いはないと思い、お断りしていたのを翻して参加させていただくことにしました。

今後外に出て仕事するのは私だけとは限らない、皆経験を積んだ方が良いと思い、いつも当店に来て下さっているお客様方、当店を訪れてみようと思っておられたお客様には大変ご迷惑をおかけしますが、22日(金)23日(土)24日(日)の3日間、臨時休業にして全員でイベントに参加することのいたしました

 


第二章

2015-12-20 | 仕事について

今年の営業日もあと1週間で終わろうとしている。

当店はオープンから今までの、物語で言う第一章を終え、第二章を始めたばかりなので、それが中断されるようでもどかしい気がするけれど、年末年始の休暇は自分にも必要な期間なので仕方ないと思っています。

ご存知の方も多いと思いますが、第二章はスタッフMの加入で始まりました。

若いスタッフを迎えて、店は今まで以上に明るくなった。

店内のレイアウトを5時間かかったけれど変えて、スタッフMの居場所を作りました。

経営者として働いてくれる人は少ない方が人件費が少なくてすむので、気楽でいいに決まっている。

店を始めたばかりの時は後継者となる人の育成はどうするのかという問題を突き付けられた時、全く考えられませんでしたし、近年はまだその余裕はないと思っていました。

しかし、きっと余裕などは待っていても一生できなくて、後継者を迎えると決めて行動しないといつまで経っても状況は変わらないということが分かってきました。

私は生きていくために店をしているけれど、維持するだけに必死になる段階は過ぎているような気がしています。余裕はないけれど。

維持するということの次の段階、もっと良くしていきたい、そして自分の仕事を展開していきたいと思っていました。

後継者と思える人がいないうちは第二章の展開などイメージできなかったけれど、Mが入ると考えた途端にいろいろと見え始めてきて、夢が見ることができて、それぞれの立場にならないと見えない世界があることを実感しています。

万年筆の業界をもっと良い、ずっと続いていくことができるしっかりしたものにしていきたいとも、今まで以上に強く思うようになって、同じ業界の心ある人と話すと、やはりその話になります。

まず自分と直接関わりを持ってくれている人、会社と協力し合って、もっと万年筆の状況を良くするようにしていきたいと思って、当店の第二章はそれを絡めた活動をしていきたいと思っています。

一人入っただけで店の業績が急激に良くなるわけではないし、もう一人養っていかなければならないと考えると今までのように気楽にはいられないけれど、それも楽しい努力で、必要に迫られて頭を振り絞って生まれるアイデアもあるので、来年はもっと頭を使っていきたいと思っています。

 


本を読む

2015-12-15 | 仕事について

本を読むのがとても好きで、それは何を得るとか、自分のためになるということではなくて、私にとってはテレビを観るのと同じような感覚です。

活字を追って、その本の中に書かれている考えを読んで自分に当てはめて考える作業が好きです。

ブログやホームページなど、自分が書いているもののネタになればという気持ちも本当はあるけれど。

ある程度の年数かけて、少ないながらもある程度の本を読んで思った本を読むことの効用は、様々な考えを読んでその中から自分が共感できるものを知って、自分の言葉や考え、モノの好みをかためていくことができることだと思います

もし今まで本を読んでいなければ、自分の好きなものとか、考え方、目指す生き方などはっきりと見えていなかったかもしれないと思っています。

きっと人の後についていくだけの、右往左往する、ブレまくる生き方をしていたと思います。

別にそういう意識を持って本を読まなくても、本を読むとはそういうことで、読んでいるうちに自然と考えはかたまってくる。本を読んで様々な考え方を知り、それを自分に照らし合わせるようになります。

でも会社に入ったばかりの時、それぞれあまり差がないのに、20年ほど経ったら埋めようもないほどの差になっているというのは、そういう考えを積極的に取り込むようにしたか、受け身で教えられることだけを習得してきたかという差なのかもしれないと思います。

 

最近私はあえて本を読まず、書くことや考えることに専念しようとしていました。

読みたいと思うものに残念ながら出会えていなかったこともあるけれど、本を読むと自分が書くこと、考えることに影響を与えそうだったので。

なるべく自分らしく方針を決めたいとか、行動したいという時には読まない方がいいのではないかと思いました。

その自分らしさも、本を読むことの蓄積で形成されるものだと思います。

10代、20代の自分らしさで世の中を渡っていくなんてきっとできなくて、若いうちはひたすら吸収して自分を確立する。

そして然るべき時にしっかりと考えを発信できるように準備する。そのために本を読んで考えをかためる。

それはきっとどんな仕事にも当てはまり、様々な場面で応用できる、知識よりもはるかに大切な考えを形成することだと思います。


仕事の夢

2015-11-17 | 仕事について

近所のバス停からの景色。風が強い日の翌日は雲や靄が晴れて、遠く大阪の山々が見える。

 

テレビドラマ「下町ロケット」をいつも楽しみで観ています。

自分も、好きですることができる仕事をしているからには、夢を実現するために、夢に少しずつでも近づくために生きていきたいと思っています。

ただ夢を追い求めて、何もかも忘れてそれに取り組むことができず、いろんなことのバランスはとらないといけないけれど、日々の仕事が夢につながる道筋になるようにブレずに続けていくことが、情熱を持ち続けて仕事をしていくことにつながると思っています。

将来こういう企業になっていたい、自分たちのできることで世の中を良くしたいという、私利私欲ではない夢や希望を会社は持つべきで、それを社長だけでなく、社員と共有することでその会社を前に進める力になって、それがいつまでも続いていく力になるのかもしれない。

そういう夢を手帳にそっと書いたり、密かに心の中で思っているのも静かなる情熱になるのかもしれませんが、それを照れずに公言することで、夢が少しずつ動き出すような気が今はしています。

ずっとこのままでいい、このまま静かに自分に与えられた領分の中で続いていくことができたらいいという守りの姿勢は、謙虚な感じがして、自分のことをわきまえた良い生き方のように思えます。
そして、自分も少しそうやって生きていくのかと思っていました。

でも自分は本当にそうしたいのか、人生が終わった時にそれでよかったと思えるかと考えた時に、その生き様が不細工でもカッコ悪くてもいいから、フロンティアでありたいと思いましたし、人に感動してもらえる仕事がしたいと思いました。

自分がやりたいことは、「下町ロケット」の佃製作所のように小さな規模(私から見ると大企業だけど)の会社でもできる。むしろ大きな会社でないから突き詰めることができるような気がしていて、大いに勇気をもらって、チャレンジして、より高いハードルを超えられるようにしたいと思っています。