私がいつも伝えたいと思っていることは、何かを伝えたいと思い始めてから変わっていなくて、同じ場所、同じ環境の中にいても、その日常は自分の心の持ち方、考え方で全く違うものになるということに尽きます。
でもこれは当店に来られるようなお客様は皆分っておられることで、話の流れで確認し合うようなことはあっても、特別に話すようなことではないと思っています。
仕事や毎日がしんどいとかつまらないと思っている人や、まだ仕事を始めたばかりの人や、まだ学生の若い人たちに伝えるべきことなのかなと思っていました。
今回、播磨南高校で自分の職業観について話す機会を与えられたことは、実はとても有り難いことだったのです。
最初、1学年240人のたくさんの人を相手にするスピーチ形式になるのではと思っていましたが、各自が話を聞きたいと思う職業の人を選んでその教室に行く形式ということが分りました。
自営業で万年筆店をしている店主の話を聞きたいと思ってくれた人は13人で、大学のゼミの人数くらいになって、私にはちょうどいいのかもしれないと思いました。
それでも13人の人が万年筆店主の話を聞きたいと思ってくれたことに感心しました。
将来にいつも漠然とした不安を持っていた高校生の時に大人の人、自分の仕事を持って、自分の生活を確立していて羨ましく思っていた大人の人から聞きたいと思っていたことは、どうすればその生活を手に入れることができたかということで、そんな話もしたいし、若い人たちが、これから自分で決断して道を選ぶ役にわずかでも立つ話しもしたい。
11月20日が過ぎると、もうこういうことは考えなくてもよくなるけれど、実はとても楽しんでいる。
当日は緊張すると思うけれど。