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元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

そういうものかも

2014-06-17 | 仕事について

ウチの車はフォルクスワーゲンのポロで、とても気に入って乗っている。

妻と二人で乗ることがほとんどで、遠乗りも兵庫県からほぼ出ることがないほどしないこともあって、小さな車を、しかも自分たちが買うことができる値段の高くない、でもしっかりとしたものという要求に応えてくれた車で、これ以上ない選択だったと思っています。

デザインの、小さいのにかわいい車の振りをしていないシャープさを持っていて、女性受けを狙うようなコビを感じさせないところもいいし、選んだ濃いブルーの色、それもメタリックではない、ベタッと塗ったような色もとても気に入っている。

パワーも充分で、アクセルを踏み込めば加速で不満を感じることは全くないし、7速DSGのマニュアルモードを使えば、ミッション車のように乗ることもできます。

私の好みで選んだ車だけど、私は電車通勤で、1週間のほとんどは妻がこの車を乗っている。

私よりもポロに乗ることの多い妻が最近その愛車に呆れ始めている。

ボロが我家に来て3年になり、最初の車検を今夏受けるのだけど、すでにリコールによる修理を3回受けている。

車を修理に出すということが、妻は不安で気に入らないらしいですが、私は自分たちの負担ではないし、何か外車らしくていいやん、と笑っています。

確かに今まで乗ったトヨタもスズキも三菱にもリコールなんてなかったし、車検以外で修理工場に車が入ることなどなかったので、一人でいる時に突然車が走らなくなったらどうしようと、不安に思う気持も分らなくもないけれど。

でも壊れない、メンテナンスフリーな車と、長く愛着を持って乗ることができる車というのは絶対に違うと思っていて、何回リコールがかかっても、修理に預けることがあっても、気に入って乗っているのには変わりがない。

妻の評判は悪くなってきているけれど、週1回の休日をより楽しいものにしてくれている役に立っている、愛車の話でした。

 


口コミ

2014-06-15 | 仕事について

店を始めて6年9ヶ月が経ちますが、店の告知として口コミが一番強いことを実感し続けた年月でした。

それまで予備知識として口コミがお店にとって一番宣伝効果の高いものだということを本で読んだりして知っていましたが、それは知識としてあるだけで実感することは少なかった。

でも店を始めてから来られるお客様の多くが、知り合いから教えてもらったという理由で、やはり信頼できる人から聞いた情報が一番人を動かすのだということがはっきりと分りました。

インターネットで検索したとか、雑誌で見たという人もいなくはないけれど、人の紹介にはとても及びません。

始まって間もなくの、お客様が全く来なかったこの店を救ったのも口コミでした。

今もはっきりと覚えているけれど、ある女性のお客様が当店で万年筆と出会って、たくさんのお友達に万年筆と当店を紹介してくれました。

それからはっきりと分るほど、流れが変わっていきました。

9月に開店した年の年末頃の出来事で、それがなければ当店はいまこうして続いていられるかどうか分らない。

それを経験しているから、よく店に電話がかかってくるSEO対策とか広告を出す話に全く興味が持てない。

店の告知としてやるべきことはひとつで、人に紹介したくなる店、安心して紹介できる店であるということだということでした。

インターネットの検索でトップに表示されるように様々な努力をしても、お金をかけて広告を出したとして、もちろんそれらにも効果はあるかもしれないけれど、口コミの効果には及びません。

それは自分の店ではどうしようもない、消極的で他力本願な告知方法だと思えるかもしれませんが、地味の思えることの積み重ねなのかもしれません。

こうやって考えると、お店が続いていくかどうかというのは本当に実力を超えた運次第で、そういった人に会えるかどうかが命運を握っていて、立地とか、設備、品揃えなども大切だけど、その次の要素になるのではないかと思っています。

情報には必ず意図があって、それがどれが本当か分らないほどたくさん溢れている現代だから、余計に口コミの信頼性が貴重に思えます。


ワークの仕方

2014-05-27 | 仕事について

誰からも指示されるわけでもなく、仕事を与えられるわけでもない(実際はお客様から与えていただいているのだけど)私たちのような仕事振りをマイペースで気楽そうでいいねと羨ましがってくれる人がいます。

確かに自分のするべきことを自分で決めて、やりたい仕事をしてこんなにいい仕事はないと思っています。

でもそれは不安との戦いに勝ってこそ手に入るものだとお伝えしたい。

不安というのは、いつ潰れるかという生活不安もあるけれど、子供の頃から教育されてきたワークの仕方と大きく違うという不安もあります。

私たちは子供の頃から学校などで何か課題を与えれてそれを解決する訓練をしてきました。

働き出してからも上司からお題を与えられて、それを気に入られるようにこなすことで仕事をしたということになります。

そして言う通りにしていたら自分の将来もそこにあるように思う。

先生やあの上司の言う通りにしたら間違いないという思考はそういったところから生まれるのかもしれませんが、自分の将来、未来を託せる神様のような人はいない。(神様にも託せないと私は思っています)

私も今までその人の言う通りにしていたら間違いないという気持になってやってきたこともたくさんありましたが、それは相手を信じるというのとは少し違う。

教えてくれたり、尊敬できる先生の存在は人にとってとても大切な必要なものだけど、それは依存するのとは違います。

指示に従うことは組織として当然のことだけど、そうやって自分よりも目上の人に依存してしまうというのは、あまり良いことでもないと思いますし、自分の身の処し方はやはり自分で考えて選択するべきだと思います。

会社など組織に所属している人であれば、その組織がどうあれば勝ち残っていけるのか、その組織が世間でおかれている状況を冷静に見て、その組織の有り方、強味を見極める。

そしてその中で、自分はそのような役割を演じるかを考える。

そう考えると自分の位置づけのようなものが出来上がってくると思います。

それができると問題点や習得しないといけないもの、必要な人間関係も見えてくる。

私は齢をとってから気付いたけれど、最も仕事において上にくることが、どうやって世の中を良くしたいかという公共性です。

これが世の中に認められればその仕事は続いていくお守りのようなものなのかもしれません。

偉そうに言ったけれどこれは若い人に考えてもらいたいという私の一意見で、これが絶対に正しくて、この通りにした方がいいものではないというのは、言うまでもないけれど。

 


立地

2014-05-18 | 仕事について

お店を始めようとする人にとって、立地は最も気になる問題のひとつだと思います。

店というのはお客様に来ていただいてナンボなので、なるべくたくさんのお客様が来られる可能性のある、人通りの多い所に店を構えたいと思う。

しかし、人通りの多いところは良い場所ということになりますので、家賃が高いということになる。

立地が良い代わりに家賃が高いか、家賃が安くて立地が悪いかどちらをとるか折り合いをつけないといけません。

中には家賃が高いだけの商売には向かない、ブランド地区もあるので気をつけないといけないけれど。

立地と家賃のバランスですごく分かりやすいのは、当店がある元町駅西口周辺の地域です。

東口はそれほど差がなくなっていると思われるけれど、西口周辺は商店街やJRAの場外馬券売場がある繁華街である南側と、静かでお店もそれほど多くない、鉄道の高架よりも北側とでは、3倍の違いになります。

もちろん南側の方が高く、当店は北側にあります。

家賃は人件費と一緒でずっとかかってくるものなので、本当によく考えたいところ。

本当に高くていいのか、自分がやろうとしていることはその立地を必要とするのか考えるべきなのだと思います。

私はハナからそれは諦めていて、自分の商売に人通りはいらない。店の前を通りすぎる人は、後々お客様になることはあるかもしれないけれど、今のターゲットではないと割り切って、相当な勇気を持って今の店の場所を選びました。

でもここで6年半居て、この場所で本当に良かったと思っています。

いろいろな場所を探して、中には契約直前までいったところもあったけれど、その場所の今は見るも無残な状態になっている。

昨年から、鞄、革小物工房のベラゴさんも近くに来られたし、集まってはいないけれど、この地域になかなか個性のあるお店が点在していて、神戸の他の場所にはない落ち着いた雰囲気のあるいい街になっていると思う。

それらはこの場所を選んだ時に全く意図しておらず、私の場合は運がよかったの一言だけど。

 

 

 


蓄積の年代

2014-05-13 | 仕事について

先日の「万年筆若手愛好家の会」でのスピーチは、少ないいながらも集まって下さった方々と、スピーチというよりも雑談会のようになって、私はとても楽しかった。

時間は短かったけれど、あのような時間が心通う関係のきっかけになるのかもしれない。雑談会、またあればいいのにとさえ思いました。私ははじめの1時間しかいられなかったけれど、いい会だったと思います。

 

最近、若い人に対して、自分の経験をどう伝えるかということをよく考えています。

そうさせる出来事がわりと身近にあり、若い人にとって年上の自分がこれから経験するであろうことを話すような交流は、とても参考になるような気がします。

当然のことながら、若い人は今の自分の時間が全てで、将来のために今を抑えるようなことはなかなか考えにくいのではないかと思います。

20代の今が、世の中に認められなかったり、耐え忍ばないといけない状況であったりすると悲観してしまったりして、自分の将来について明るく考えられないかもしれません。

でも今不遇の状態にある人でも、20代は蓄積の年代だと認識して欲しいと思います。

20代のうちに花開き、世の中から認められる人生などを夢見ないで、そんなものは長続きしないと考えて、自分の中にその時の経験などを蓄積する。

それぞれの年代でやるべきこと、居るべき位置のようなものがあると私は思っていて、それは時代が変っても、仕事が違ってもそれほど変らない。

20代の蓄積は、自分以外の人の言うことを教えと捉え、すぐには分からなかったり、実行できないことでもいつか分る日がくると考えて大切に持ち続ける。

自分の意見は封印して、ひたすら相手の意見をインプットして、意見を求められたら発言するくらいがちょうどいいし、そこで利口なことを言わなくてもいいように思います。

40代は20代、30代で蓄積したものだけで勝負しなければならなくなると私は思っていて、20代というのはとても大切な時で、その年代の自分の立ち回りを誤ると40代で行き詰るような気がします。

40代で新たな蓄積は難しく、すでに自分が持っているものを磨き続けて、それを長く生かせるように努力する。

私も45年半しか生きていないから、そこまでしか言えないので、今も年上の先生方から勉強させてもらっている。

その時はやはり自分の意見は封印して、ひたすら耳を大きく開いて、書くことができる状況にある時はメモを取るし、その時書けなくても後で手帳に書き留めるこようにしている。

そしてその時言われたことの多くは、すぐには理解できず、後でそういうことか!と気付くことが多いけれど。

 

 


デルタコサック

2014-04-15 | 仕事について

今まで好んで、ペリカン、アウロラ、カステル、オマスなどの装飾がない実用一辺倒な万年筆を使ってきました。

それらの万年筆は書くことをもちろん楽しくしてくれたし、デザインも自分の好みに合っていたので、自分には実用一辺倒という感じではない、持っていても楽しいものでした。

子供の頃から、父や母が持って帰ってくるカタログやモノの本を見るのが好きで、そういうものを見ながらこれは好き、これは嫌いという選別をしていて、それが現在の自分のモノの見方や好みを確固たるものにしたと思っています。

その好みを持ったまま45歳になりましたが、先日本当に自分の意図せずしてデルタのコサックという万年筆を手に入れました。

ボディが赤色でキャップがシルバー、キャップトップにはゴールドの塊のような天冠が載っていて、私の感覚から言うと派手派手しい。

インク吸入機構はゴムチューブで、ボディのレバーを起こして、倒すことでインクを吸入するという酔狂なもの。

吸入機構は、ピストン吸入式よりも簡単で楽しいことが後で分ったけれど。

その万年筆は自分の好みには全くなかったもので、自分では絶対に選ばないと思いましたが、使っているうちに、何か愛着のような、もしかしたらそれよりも少しだけ激しい気持ちが湧いてきました。

自分には派手だと思う色合わせや装飾も見て、持っているだけで楽しく、意味もなく触っていたいような、気持いい存在感が手の中に感じられる。

書いた感じは、調整の具合で変わるけれど、ムニュという感じでインクが出て、自分には気持ち良く書くことができます。

こういう万年筆、そして万年筆の楽しみもあったのだと気付きました。

もちろん存在は知っていて、普通の万年筆ではない、何か精神的なものの象徴になる万年筆だと思っていたけれど、自分で手を出そうとは思っていませんでした。

コサックの万年筆でいつも思い浮かべる人物が大和座狂言事務所のK女史と工房楔の永田さんで、お二人とも自分の信念を強く持った気持の強い人で、偉そうな言い方だけど私は一目置いている。

そんな人たちが一目で自分に必要なものだとして手に入れている所に立ち会って、自分にもそんな自分を象徴する万年筆、自分の精神性を表すものが欲しいとは思っていましたが、まさか同じものが自分の手元に来るとは思っていませんでした。

このデルタコサックは、自分の凝り固まったモノの好みをほぐして、解放するために万年筆の神様がもたらしてくれたものなのかもしれないと思い始めています。


ペン先調整

2014-04-13 | 仕事について

5月11日(日)に万年筆若手の会というところでお話をさせていただくことになり(https://sites.google.com/site/youngfountainpen/)、その内容についていろいろ考えています。

 

ペン先調整は万年筆を販売するための必要なスキルで、それだけが売り物になるのには違和感を持ちます。

ペン先の先のペンポイントは残すものであって、削るものではないからで、ペン芯との合わせ、寄りの調整をした後で止むを得ずに最低限削るものだと思っています。

ペン先調整は、技術的には大して難しいことをしているわけではないですが、きっと長年養ってきた目と数々の気付きが必要なことだと思っています。

過去に万年筆を調整させて下さったお客様には申し訳ないけれど、ペン先調整においては毎日とは言わないまでも、日々何らかの気付きがあって、上手くなっていく。

それはちょっとしたコツのような小さなことだけど、それについて考え抜くことで突然降りてくるようなものでした。

以前のそれに気付いていなかった自分を恥ずかしく思いますが、それは若い頃の自分の至らなさと同じで、昨年の自分よりも今年の自分の方が良くなっているに決まっているので、仕方ないことなのかもしれません。

でもペンポイントは、焦れば焦るほど形を変えず、ビビればビビるほど削れ過ぎてしまうということを知るのに何年もかかった。

当店がペン先調整だけで成り立っているわけではないけれど、それでもペン先調整を始めて6,7年の人間がそれを仕事として始めて、続けてくることができたのは、お客様の希望通りにしたいという想いがあったからなのかもしれません。

時間がかかってもいいから最終的にお客様が求める万年筆に、ペン先調整によってすることができたらそれで良くて、スピードを競うものではないと思うからできたのかもしれません。

おかげでキャリアは15年近くになって、いろんな迷いはなくなり、私のやり方、考えが正しいと自信を持ってやれるようになりました。

こうしたいという理想の形があって、それをまずお客様に提示して試してもらい、そこからお客様のお好みを聞いたり、様子を伺って合わせるというふうに、40代の販売員らしいやり方を今はしています。

私が齢をとるとまたその提示の仕方や、お客様とのやり取りは変わってくると思いますし、気付きもまたあるのだと思うと、永遠に完成しないのかもしれません。


店に求められるもの

2014-04-06 | 仕事について

裾上げをお願いして、送ってもらったスラックス2本のうち1本の丈が短かった。

気のせいかと思いましたが、靴を履いて歩いてみるとやはり少し短い。

家に引き返そうかと思いましたが、バスに乗ってしまっていましたので、そのまま店に来てしまいました。

きっと自分しか分らない、人からはそれほど短く見えるというほどではないようなこだわりで、髪型のわずかな違いのようなものなのかもしれませんが、私はズボン丈が気になって、電車の中での考え事に集中できませんでした。

妻によく言われるけれど、私は裾丈をやたらに気にするところがあって、他の人から見て他に気にしたら?というところがあったとしても、ズボンや服の丈が気になります。

上着の丈や夏のインしないタイプのシャツの丈もものすごく気になります。

いつも仕事の時に着ているプルオーバーの半袖シャツは、裾を切ってちょうどいい長さにしてもらっている。

私が裾丈を気にするのはきっと背が低いからで、長すぎる上着と、短すぎるズボンには特に警戒している。

これらがファッション的にどうかは分らないし、流行に反しているのかもしれないけれど、私の自分でも執拗だと思う気になるポイントに付き合ってくれるお店にはとても感謝している。

これと同じことが万年筆にも言えるかもしれない。

ルーペでペン先を見た時に私がこれが美しい、正しいと思っても、それを使う人には気になるところがあって、それを気にするなと言っても気になるなら仕方ない。

私が思う正しさを伝えた上で、それを解消してあげることが大切なのかもしれないと立場を逆にして考えると分ります。

お店のこだわりやセオリーを教えてあげることも大切で、これがないとお客様の心に響かない、忘れられた存在になってしまうけれど、これをお客様に説明した上で、各人のこだわりをなるべく叶えてあげる努力をすることがお店で働く人皆に言えることなのかもしれない。

店の主張とお客様のこだわりを摺り合わせることができることが求められている時代なのかもしれません。


何を売っているか

2014-03-23 | 仕事について

珍しく駒村氏と二人きりになる夜があり、どういう流れかそれぞれの自分の仕事にたいしるジレンマのような話しになりました。

お互いモノを売ること、しかも生活に絶対に必要ではないものを売っているけれど、それらを死蔵するのではなくなるべく使ってもらいたい。

もちろんいくらでも買ってもらいたいから、そのあたりが何とも言えないところで、私たちは自分たちが売っているものを買ってもらうことでお金をいただいて、それで生活しているわけなので売れなければ困るのだけど。

でもそれらについては考え続けていて、自分の中で整理がついています。

私は万年筆やステーショナリーを売っているけれど、本当に売っているのはそれらのモノのある幸せな時間だと思っています。

もっと言うと、そのモノでその人の人生をもっと良くしたいと思っています。

自分自身がそうだったように、万年筆を使うことで考え方が良いものになり、いろんな万年筆に興味を持つことでいろんなことに好奇心を持ち、それらを仕事や生活の中で使うことで毎日が楽しくなる。

それを一人でも多くの人に提供したいと思う。

ほとんどのお店や会社は、きっと自分たちが扱うモノやサービスで人を幸せにしたい、日本を良くしたいと考えていて、私はたまたま万年筆というもので人を幸せにできるのだと考えてそれを仕事にしている。

言ってしまえば当たり前のことで、早くから気付く人はいるのかもしれないけれど、私はこのことに気付いたのは30代も終わりでした。

でも気付けてよかった。

 

当店の多くのお客様は万年筆に好奇心を持って手に入れてくれていて、とても嬉しく思っています。

この万年筆だとどんな書き味だろう?どんな仕事ができるだろう?という好奇心に揺さぶられて新しい万年筆を手に入れる。

そして私たちはその傍らで、それをいつもとても微笑ましく見ている。


消費税

2014-03-18 | 仕事について

4月から消費税が上りますので、いまだに値札の付け替えやホームページの価格変更の作業をしています。

今まで消費税込みの値札を貼っていましたが、今回は1年半後にまた上るかもしれませんので、本体価格+消費税という値札を貼っています。

ホームページは、8%の税込み価格になります。

今回で3回目の消費税の変更になりますが、いずれも店員の立場でその場に居合わせました。

初めて3%の消費税が導入された時は大学生で、書店でアルバイトをしていました。

5%に上った時は前にいた会社で経験しました。

その時々のことを思い出してみて、消費税が上るということでの駆け込みの特需は確かにありました。

消費税が上るということを買う言い訳にして買おうとする人は確かにおられて、そういう人はきっと増税後も立派にお金を使ってくれる人なのだと思います。

自分に置き換えると消費税が上るから、それまでの高い買い物をしなくてはいけないと思っても、欲しいものはお金が貯まるまで買うことができないので、結局そのタイミングは増税ではなく、自分の財布との相談になってしまいます。

消費税を預かる店側としては、増税分を売価に上乗せせざるを得ない。

たまに消費税は上乗せしませんという風にしているお店の広告などを目にしたりしますが、絶対乗せないとやっていけないと思うけれど。

ひとつひとつのモノにおいて3%の上乗せ分は大した金額ではないかもしれませんが、それが半年と貯まるとなかなか支払うのが大変な金額になります。

たまに税理士さんから消費税はお客様からお預かりしているものなので、それは別で置いておいた方がいいと言われることがあります。

それは分っているけれど・・・。という感じで消費税がいくら上ってもお客様から頂戴する金額が高くなっても、店にとって迷惑はあっても有り難いことは全くありません。

今回、実はこれが一番言いたかったことだけど、消費税と関係なく、4月から万年筆の価格が一部変わり、それはお知らせしておいた方がいいと思い下記いたします。

アウロラ88クラシック 65100円→81000円
アウロラ88オールブラック 57750円→70200円
アウロラオプティマ 59850円→71400円
アウロラボトルインク1890円→2160円

ラミー2000 24150円→32400円
ラミーサファリ 3990円→4320円
ラミーカートリッジインク 420円→540円
ラミーボトルインク 1155円→1404円
(旧価格は5%、新価格は8%の消費税込みの価格です)