こうのとり:ISSとドッキング 担当者「100点満点」ヤフーニュースより
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ日本の無人補給機HTV(愛称・こうのとり)2号は27日夜、ISSとドッキングした。
こうのとり2号は27日午後6時50分ごろ、ISSの真下約250メートルに到着した。レーザー光線でISSとの距離を精密に測りながら10メー トルまで接近。同8時41分、ISSの乗組員が備え付けのロボットアームでこうのとり2号をつかまえた。途中、ISSのカメラ画像が乱れ、こうのとり2号 の位置が正常でないとの表示が出たが、乗組員らは正常と判断、予定通りの作業を続けた。
茨城県つくば市の運用管制室で様子を見守った宇宙航空研究開発機構(JAXA)の横山哲朗ISSプロジェクトマネジャーは「日本への信頼が厚い表 れ。打ち上げは遅れたが予定通り到着でき、我々のパフォーマンス(実行力)が示せた」と話した。管制責任者を務める田辺宏太フライトディレクターは「緊張 の連続だったが、今日まではびっくりするほど順調で100点満点」と安堵(あんど)の表情を見せた。
こうのとり2号は27日午後11時51分、ISSの第2結合部「ハーモニー」にボルトで接続を完了。電気や通信ケーブルをつなぎ終わる28日午前4時ごろ、結合作業をすべて終える。
こうのとり2号は今月22日、H2Bロケットで鹿児島県種子島から打ち上げられた。物資は計5.3トン。米国に依頼された実験機器や乗組員の衣類、食料のほか、今回初めてアジア各国の植物の種子など実験材料と、飲料水として種子島の水道水80リットルを積んでいる。
天候不良で打ち上げが2日延期されたが、乗組員の作業工程の大幅見直しを避けるため、計画より旅程を2日短縮し、5日で到着した。
【山田大輔】