ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

2003年版「白い巨塔」でホロッとした話

2024-04-03 08:09:50 | テレビ・映画・ドラマ
 というわけでBS11で放送されていた2003年版の「白い巨塔」が最終回を迎えました。放送当時は最終回は15分拡大されていたそうですが、今回の放送では、東前教授の「財前君は生きてます!」の件がカットされていたっぽいです。どこがどうカットされていたかまでは覚えていませんが、少々残念ですね。

 で、本放送以来の視聴となりましたが……当時泣いた記憶は無かったのに、今になってみると財前と里見の友情には思わずホロッと泣かされてしまいました。裁判の場においても努めて冷静に真実を述べ、公正であらんとしたものの、財前の病状を知ると一人の医師である以前に友人として声を荒げる里見先生が良いなぁ……最期まで浪速大学の医師であり続けた、あり続けなければならなかった財前の無念さも心に響きます。
 
 また、周囲が財前に病状をひた隠しにしようとする中で、財前の妻・杏子にそれとなく彼の深刻さを伝える鵜飼学長の妻・典江も印象的でした。財前が裁判で負けたことと彼の病状を考えると、教授夫人の集まりである「くれない会」における二人の関係性は今後切れてしまうはず。
 にも関わらず、財前彼を「そこまでの男」と切り捨てる鵜飼学長とは異なり、杏子の心に寄り添う典江からは、立場に関係ない優しさが感じ取れました。もしかしたら彼女自身、鵜飼学長と結婚する以前、夫や恋人に先立たれた身なのかもしれません。そもそも花を贈ろうとしたのも杏子に心構えを説くための口実に過ぎなかったのかもしれない……などと色々考えさせられるシーンでした。
 ……これで「実はカットされたシーンで『使えそうだから寄り添ったフリをした』なんてことが描かれていました!」なんて言われたら台無しなので、やっぱりカットしないで欲しかったですね(苦笑。

 放送当時以来、途中からの視聴とはなりましたが、当時ドラマを見る習慣がそこまで根付いていなかった私に、ドラマの面白さを教えてくれた作品の一つである本作は、20年経った今でも変わらぬ面白さを味わわせてくれましたし、新たな気付きを得ることも出来ました。やっぱ良いなぁ「白い巨塔」。いつかノーカット版も見返したいなと思う今日この頃でした。
コメント