ひびレビ

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相棒 シーズン12 第2話

2013-10-24 00:06:25 | 相棒シリーズ
相棒シーズン12、第2話は数学者の夢。

まずは先週の相棒の感想に関し、「良かったです」と拍手コメントをくださった方へ。読んでくださり、ありがとうございました。


今回は数学と素数がテーマとなった話でした。何人もの人間が挑み、精神を狂わせてしまった「リーマン予想」。昔、「金色のガッシュ!!」で知ったのは「フェルマーの最終定理」という問題でしたが、一見簡単そうに見えて、実は超難関だと聞きました。つまり、そんなのをメルメルメーだけで証明するなんて馬鹿にしすぎだということです(笑。
素数の法則性を説明する、といったのも聞いただけなら何とかなるんじゃない?と思えても、実際に挑戦してみると手に負えない代物なのでしょう。

こうした数学者の夢を解き明かした先に待っていたのは、それを決して発表できないという現実でした。もし明かしてしまえば、世界中で用いられている巨大な素数を利用した暗号が解読されてしまい、機密情報も外部に漏れ出してしまう。夢を叶えたのに発表できない辛さもあったと思います。


それに対し、数学者として素数の謎解明に歓喜し、世間に「肥後」の名で発表しようとした大倉。ここで自分の名前ではなく、ライバルである肥後の名前で発表しようとしたのが意外でした。
素晴らしい才能があるのに普通の会社員であった大倉と、数学教授にまでなった肥後。大倉は肥後を妬み憎しみを抱いていた一方で、憧れも抱いていたと告白していました。「自分が憧れていたライバルは、ここまで凄いことを成し遂げた」。そんなライバルを大倉は誇りに思っていたのかもしれません。だからこそ、素数の謎を隠そうとした大倉の気持ちが理解できなかったのではないかと。
相手は自分が到達できなかった領域に到達したのに、それを発表しようともしない。では到達すらしていない、発表するかどうかの選択肢すら与えられていない自分は何なのか。そんな思いもあったのかもしれません。

例え数学で世界が滅んでも構わない。美しい式が織り成す世界の破滅も、大倉にとっては楽しみでしかなかったのでしょう。大倉は最期まで数学を楽しんでいたように思えます。肥後にあてたかのようなダイイングメッセージは、自分を殺した肥後への憎しみというのもあるでしょうけども、「肥後なら解ける」と信じて出したようにも思えます。素数の謎を解明したライバルならば、きっと解ける。憎しみと憧れが混ざり合った暗号でした。

理論上では1枚の紙で月に達することは出来ても、現実では数回折るのが限界で、とても月にはたどり着けない。数式上では不可能を可能にしてしまうのは数学の面白いところだとは思います。けれども今回の事件のように、理論と現実が必ず一致するわけではありませんでした。
理論上では、素晴らしい研究の成果が出たのであれば発表するのが当然。発表しない理由が無い。けれども現実においては、発表することで不利益を被る人間が出てくる場合もある。その人間のことを考えれば、発表してはいけないという理論と異なる結果が生まれることもあります。最近見たアニメだと、「時速50kmで走る車が、1時間後に50km先の所にいるとは限らない」といった話をしていました。理論上は50km先にいても、現実では赤信号やら減速や渋滞など、必ずしも理論と同じになるとは限らないと。
大倉はただただ理論上の美しさを求め、肥後は理論と現実の両方を見ていたように思います。


今回の右京さんはいつも通りだったと思いますが、伊丹と芹沢もいつも通りの仕事をこなしていましたね。「警部殿~」という声が聞こえないのは残念ですが、彼らもいつまでも落ち込んでいられないでしょうし、今後とも頑張ってもらいたいです。

次回はウイルス?


余談
ファーガスってどっかで聞いた事があるなと思ったら、ウルトラマンダイナの「菌糸怪獣フォーガス」でしたw
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