日本には、国宝に指定されているものがいくつあるのでしょう?
2010年(平成22年)指定分までを含めた国宝の指定件数は以下のとおりです。
・建造物 216件(264棟)
・美術工芸品 866件(以下内訳)
絵画 158件
彫刻 126件
工芸品 252件
書跡・典籍 223件
古文書 60件
考古資料 44件
歴史資料 3件
全部で1000件以上あるのですね。
陶磁器はこの中の「工芸品」にあたり、252件中なんと14件しかないのだそうです!
焼き物の国宝指定が思ったよりも少なくてビックリしました。
こんな事を調べたのは、
先日、サントリー美術館で「大阪市立東洋陶磁美術館コレクション 悠久の光彩 東洋陶磁の美」を見てきたからです。
この展覧会では、陶磁器の国宝を2つ見ることができます。
大阪の美術館の名品を今なら六本木で見られる!行かない手はないでしょう。
まず一つ目は「飛青磁花生」龍泉窯 元時代 13-14世紀
鴻池家伝来品です。
この瓶は俗に「玉壺春」と呼ばれる器形で、青磁の色、鉄錆を飛ばした文様、なめらかな形、
特にほっそりとした頸と豊かに膨らんだ胴部のバランスが絶妙で見事です。
宋時代の焼き物は、台湾の故宮博物館にもたくさんありましたが、本当に名品が多いです。
そしてもう一つは「油滴天目茶碗」建窯 南宋時代 12-13世紀
細かに散っている油滴が実に繊細で引き込まれそうでした。
鎌倉時代に日本にもたらされ、関白豊臣秀次が所持、のち西本願寺、京都三井家、若狭酒井家へ。
金をたっぷりとつかった口縁は、豊臣家に伝わったにふさわしい豪華さでした。
国宝の陶磁器
唐物(からもの:中国製)
(1) 曜変天目 (静嘉堂所蔵)
(2) 曜変天目 (藤田美術館所蔵)
(3) 曜変天目 (大徳寺龍光院所蔵)
(4) 油滴天目 (大阪市立東洋陶磁美術館所蔵)
(5) 玳玻天目 (京都・相国寺)
(6) 青磁鳳凰耳花生 [銘万声] (久保惣記念美術館)
(7) 飛青磁花生 (大阪市立東洋陶磁美術館所蔵)
(8) 青磁下蕪花生 (ハラ ミュージアム アーク所蔵)
(9) 喜左衛門井戸 (大徳寺狐逢庵所蔵)
国焼(くにやき:国産)
(10) 秋草文壺 (慶應義塾所蔵)
(11) 色絵藤花茶壺 仁清作 (MOA美術館所蔵)
(12) 雉香炉 仁清作 (石川県立美術館所蔵)
(13) 光悦片身替り [銘不二山] 本阿弥光悦作 (サンリツ服部美術館所蔵)
(14) 志野茶碗 (三井記念美術館所蔵)
この14点のうち、私は以下の5点を見ました。
(1)曜変天目:2年前の秋、
静嘉堂で
(4)油滴天目:今回
(7)飛青磁花生:今回
(11)色絵藤花茶壺:10年近く前、伊豆への家族旅行の際
(12)雉香炉:昨冬、娘との
金沢旅行の際
残念だったのは、秋に諏訪へ旅行した際(13)の隣の美術館へ行き、
時間切れでサンリツ服部美術館へは行かなかったこと。
知っていればこちらへ先に行ったのに!!
近いうちに(14)の三井記念美術館で志野茶碗が見られそうです♪
それから(8)のハラ ミュージアム アークは群馬の伊香保ではないですか!
冬は閉館中なので、春になったら温泉に入りがてらここへ行こう♪
今年は国宝YEAR!?