学校のU先生が映画のDVDを貸して下さいました。
タイトルは「いのちの食べかた」
ドイツ・オーストリア合同製作で、映画の原題は"OUR DAILY BREAD"(私たちの日々の糧)
効率化を追求した食料の生産現場が、
現在どのようになっているかを映したドキュメンタリー映画です。
ナレーション、インタビューなどは一切なく、音楽、効果音、説明の字幕もなく、
固定カメラで撮影された画面と、同時録音されたらしい現場の音だけで作られた映画です。
これには16種類の食物が出てきます。
穀物(小麦粉)、ひまわり(油)、岩塩(塩)、豚(豚肉)、鶏(鳥肉)、牛(牛肉・牛乳)etc・・・
その原材料から食品になるまでが実に淡々と何の感情も意見も盛り込まれず、
事実だけが実に淡々とした調子で映像が流れます。
そこで働く人々も、毎日の当たり前の仕事として無表情に正確に仕事をこなしていきます。
機械化され、オートメーションの中で生きているものが食品になっていく様は、
まるで工業製品が作られているかのような気さえしてきます。
どれも知識として原材料が何か子供でもわかっているものです。
そして、食品もスーパーなどでよく見かける一般的なものです。
ただ、私たちはこの映像のような中間の部分があるということを
いつもほとんど気にしていないような気がしました。
ひよ子は塊となってベルトコンベアーを流れ、鶏・豚・牛は足でつるされてされる。
種を取るために、薬をかけて早く枯れさせたひまわり。
食品になるために生まれ、命を絶たれていくものたち。
生きていくということは、他の命をもらっているということです。
日本語の「いただきます」という挨拶は、他の生物の命をいただくという意味なのです。
それを忘れてはいけないと思いました。
日本は食料自給率が39%と、先進国の中でも断トツの低さです。
それにもかかわらず、世界中で最も食べ物を捨てている国でもあります。
1年に約2000万トン。。。
大人1人が1食に500gを食べるとすると、1日に300万食捨てている計算になるのだそうです。
あの牛やひよこの命が無駄になっているかと思うと辛いです。