カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

クリスマス・プレゼントの思い出(ラジコン編)

2014-12-25 | 掲示板

 クリスマス・プレゼントというと子供の頃の記憶か、自分の子供でもやはり小さい頃でなければ大した思い出も無い。今でもそういう体験を作ることは大切だろうが、なんというか、醍醐味としてそういうことのイベント性は薄れているかもしれない。
 ということで小さい頃は大変に楽しかったクリスマスだが、大人になるとつまらなくても特に不満があるわけではない。孫でもできたら、また楽しめばいいのだ。
 僕が小学生の高学年くらいになったときに、突然父がサンタの代わりに何か買ってやろう、と言い出した。おかしな話だが、まだサンタを信じているかもしれないから、遠慮してそういう言い回しになったような気がする。子供のことを知らない親だった訳だ。
 それはいいのだが、当時はラジコンというのがとにかく流行っていて、交通公園(というのが学校の脇などにあったのだ)なんかに行くと、子供が盛んにラジコンのレーシングカーなどを走らせている風景があった。当然僕も欲しいが、これが子供のおもちゃとしては、当時はとても高価だったと思う。今ではだいぶ安くなっているようだけど、それでもやはりいいものはそれなりにするだろう。それに今でも、元子供である大人のホビーという感じかもしれない。
 ということで、できればラジコンが欲しいと言ってしまった。これは子供心にも勇気のいることで、自分だけ高価なものを買うことは、きょうだいの多い僕のような人間にとっては、他のきょうだいとのプレゼントのバランス感覚からいって、禁断の欲求でもあったと思われる。ところがあんがいこれがすんなり通ったというか、まあ、それならおもちゃ屋だったかそういうところに見に行こうということになった。これがちょっと記憶があいまいだが、何故だか長崎市内の模型店まで行ったように思う。
 そこで当然僕はいろいろ雑誌などで既に調べがついていて、バギータイプのラジコンカーの場所にダッシュで見に行った訳だが、父は店員としばらく話をしていて、僕が選んできた大きな箱を制して、もう決めたからそれはもとに返しておけと言う。何かが起こったことは子供心になんとなくわかったが、いや、ちょっと訳が分からなかった。
 そうして買ってもらったのは、他でもなくラジコン飛行機だった。僕は男の子としては軟弱な人間で、プラモデルにはまったく興味のない人間で、たぶん数百円のものであっても模型のようなものは作ったことが無かった。馬鹿でかいキットであるばかりか、そのラジコンの飛行機は、ものすごく細工の必要なものだったように思う。要するに子供の工作の範囲を超えていたのかもしれない。最初はそれでもなんとなく嬉しいような気もしないではなかったから、少しの間は格闘したと思うけれど、ほどなく撃沈し放り出した。結局正月か何かの時期にずれ込んで、兄がそのラジコンを引きついで製作し、飛ばしたかもしれなかったが、僕には操作自体も難しかったらしく、自分一人でこれを操作した覚えもない。
 見るだけで怒りのこみ上げるような代物で、それ以後僕はすっかりラジコンが嫌いになってしまった。そういう意図で父がラジコンを買ってくれたのだとしたら、まったく大成功と言っていいことだろう。
 せっかくのクリスマスなのにつまらない思い出ですいませんでした。
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