カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

フードトラック結集の場所

2019-11-30 | culture

 首都ワシントンには、多くのフードトラックが集結するという。その数400台。もともと政府関係の官庁街や金融などのオフェスが融合する国際都市のビル街である。そういうビジネス街だからこそ店舗を構える飲食店が限られていて、いわゆるショッピングを楽しむような繁華街ではないことで、ランチのみの需要だけが高いということかもしれない。さらに公園などがあり、車を停めやすい環境もある。そういう中で特徴的なのは、やはりアメリカという多様性の文化が色濃く出ていて、フードトラックで世界40カ国以上にわたる多種多様な料理を楽しめるということだ。様々な人種が(米国と対立している国の民も含めた)ひしめき合って暮らしている米国において、食べ物を通じての交流や融合がみられているという見本のような現象なのだろう。
 フードトラックを営業する立場から特に大きな利点は、弁当などにしている料理の値段が、それなりに高いことだ。日本円換算で、ふつうに千二三百円はする。二千円近い値段の料理も、人気なら飛ぶように売れている。エリートの働く環境ということもあるのか、財布のひもは、比較的緩いのかもしれない(ゆわゆる彼らはリッチなのだ)。為替の関係以上に米国の食事はそもそも高いというのはあるが、それでもフードトラックの料理が千円以上で当然というのがびっくり。ハンバーガーでも千円台だ。これなら店舗を持たないとはいえ、車の改造代などの維持費、雨天時などの客足の波に対しても、何とか対抗できる客単価なのではなかろうか。
 人気の料理店はもちろんだが、その出身国独自の特徴を生かしているものが多い。そうでありながら、やはりアメリカ的なローカライズされた工夫が凝らされている様子も見て取れた。自国料理を基本にしながら、常にチャレンジしながら新商品を開発していた。人気が出ないなら、先に人気のある(例えばタコス)などを取り入れて、その中に独自食材をぶち込んで勝負するのである。
 いくらオフィス街だからと言って、既存店が無いわけでもなかろう。フードトラックの面白さと選択制、野外で食べるという気ままさ、そうして早く気軽といったところが魅力なのだろう。これだけあれば、一年でもすべての店は食べつくせない。アプリでも比較できるし、おいしく楽しい習慣になっているのだろう。
 また、あれだけトランプさんが輸入規制を厳しくしていると言っている割には、アメリカには他国の現地生産の様々な食材が揃う環境にもあるという。セルビアの醗酵したキャベツの葉だとか、メキシコのトウモロコシの粉だとか、その他南米の調味料に中国や日本の醤油、独自の各国のスパイスに魚醤、なんでもありである。まさにその物の本格派を保ちながら、多様性にも対応するのである。日本のラーメンも当然あったが、売っていたのは、日本で豚骨ラーメンの修行をしたアジアの人でありました(でもなぜか味噌ラーメンを売ってた)。たくましいものだな、ってつくづく感じますね。日本からの出店者もいて欲しいところだが、チャレンジャーがいないのだろうか。たこ焼きとか焼きそばとか、あそこでは勝負にならんのだろうか? 
 また、日本のどこかでも、フードトラックが流行ると楽しいかもしれませんね。
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