カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

コメディ(2020年をふりかえる)

2021-01-08 | なんでもランキング

 これは最初に分類に難があるのかもしれないが、コメディのみで括りを付けたら二作品しかなくなってしまった。実はほかで分類してしまった中で、コメディが混ざっているからである。コメディとして優秀であるばかりでなく、別に考えることがあったということだろう。ということはこの二作品が、コメディとしての純粋さがあるのかというと、確かにそういうところはありながら、ちゃんと僕自身が笑えたということもあるんだと思う。実際は、他の分類と同様、別に考えさせられる視点はちゃんとある。しかしながら、それでもこれらは純粋に笑っていいのだと思う。あんまり考えなくていいのだと思う。でも後から考えると、それなりの教養も必要とするわけだが……。
 それで「アドルフ」なのだが、これは、実はちょっとやりすぎだと思う。僕はこういう遊びをするような人たちを、本当は素直に好きにはなれない。いたずらなのだが、引き時が悪いのだ。そうして取り返しのつかないことになってしまう。一応映画では、後味の悪くない演出はなされてはいる。しかしながら途中では、見ながら本当に途方に暮れてしまう。すべてがぶち壊しだ。破壊されまくって荒野が広がっている。呆然と立ち尽くし、歩く気力も失ってしまうだろう。そういう風景を観ながら、人は笑っていられる。まあ、そういうことを言いたいと、観ている僕は思ったわけだ。
 「亀岡拓次」は、それなりに傑作だと思う。いわゆる笑わせている仕掛けがあるが、いや、ふつうはこれは渋いのである。そうして情けない。恋愛の物語でもあるが、それがなかなかにいい感じなのだが、でもあれっとずっこけてしまう。悲しいがおかしい。そうしてどうしようもなく切なく情けない。まあ、はまってしまうと、続編を観たいとも思う。続編の予定はあるんだっけ? 知らないが、出来るはずであろう。


お名前はアドルフ?/ゼーンケ・ヴォルトマン監督
俳優 亀岡拓次/横浜聡子監督
コメント
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