大手のチェーンで無い店で飯を食おうと入ったら、やたらと色紙だらけというところがある。いったい誰だ? というのばかりだが、恐らく有名人なんだろう。たまに真面目に名前の読める人もいて、たとえばスポーツ選手だったりして、なるほど、と思う。くだけたサインでも分かる人がいるので、そのあたりは頭の良さというかセンスの違いかもしれない。分からなく書いてカッコいいと思っているような人は、その程度のものかもしれないじゃないか。まあ、たくさん書かされてめんどくさいのと、字が本当に下手というのもあろうが。
しかしながらこういうのを書かされるというのは、生きた心地がしないだろうね。本当に気の毒だ。おっと、有名人が食べに来たね、何食うのかな? というのもあるんだろうし、ちゃんと食ってるかな、とか、行儀はどうだろう、とか、いろいろ観察されるんじゃないか。また、色紙書いてくれといわれて出された食べ物を、どんな顔して食べりゃいいってことになるか…。
談志が弟子と飯を食ってて、いわゆるたいして旨い店では無かったらしい。そうしたら店の人から色紙を書いてくれ、とやられた。談志は色紙に「ガマンして喰え」と書いたという。そういう色紙が飾ってある店があるとしたら、それはそれで立派という気がするが、まさかトンマということもあり得るので難しいところである。見てみたいですが。