カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

猫といえば当然猫の事

2011-11-17 | ことば

 除草作業の報告で「ネコの空気が抜けていた。パンク修理が必要だ」という発言があった。僕自身は普通に何の問題もなく意味が分かるけれど、これを聞いていた校長先生が恐る恐る「ネコとは…」とお聞きになった。
 意外な気がしたのは年配の人でも馴染みが無いのかな、と思ったせいかもしれない。農業や外仕事をする人なら日常の道具だろうから、手押し車とか一輪車とか言われた方が、「なんだそれ?」と一瞬考えてしまいそうな気もする。
 なぜ猫なのかというのは諸説あるらしく、猫足場といわれる細いところを通るからとか、伏せて置くと猫のような形であるとか、いろいろある。ゴロゴロいうからというのが僕は気に入っているが、たぶん違う気もする。
 もとは中国から渡ってきたものらしいが、古すぎていつ頃からかはよく分からないらしい。記録としては鎌倉時代に記述が残っているともいう。また中国語の推車というのも、猫との発音とは遠い。中国では人を運ぶこともあるらしく、老子が乗っただとか諸葛孔明が発明したとかいう話もあるんだとか。でもまあ古すぎて現代のものとは却って別物くさい。また、古いものは車輪が恐らく木だったはずだから、今とは根本的に形自体が大きく違ったのではなかろうか。
 日本の猫車の場合、人が押すから一輪でいい訳で(人間でなければバランスがとりづらい)さらにいつの間にか土砂などを運ぶ箱型のものに特化したように思える。だから山作業の木や枝を運ぶものは形が違うはずである。それまで含めて猫と呼ぶのかは知らないが。
 猫持ってこいといわれて本物の猫をもってくるというのは、何かの話で聞いたことがあるような気がする。しかし道具の名前としては、なかなかいいんじゃないかとは思いますね。欲張ってたくさん載せると苦労するわけだけれど、そういうちょっと扱いづらいところも、猫といえば猫である。
コメント (2)
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