安全保障とは何か/江畑謙介著(平凡社新書)
著者はユニークな髪形のあの人。僕はあんまりテレビのニュースなどは見ないので本当はあんまり馴染みは無いのだが、単なる軍事オタクや解説者ではないようだ。書いてあることは至極まっとうで、なるほどだから解説者として呼ばれる人なのだな、と改めて思った。
平時においては最悪の事をあえて考えておくことが重要であることや、リアルな現実主義という考え方を説いている。よく言われている危機管理というのは、まさに軍事の面で顕著に言えることなのだろう。また、国際間の関係性において厳密な中立はあり得ないことと、紛争というのは自国で解決しなければならない(アメリカ頼みの限界)という当たり前のことも書いてある。その上で当然ながら、領土問題は国際紛争になりえるものであるというさらに当たり前のことを解説している。日本の火種は、当たり前に存在している通りなのだ。
僕は昔からずっと疑問に思っていることがあって、軍備というのは当然戦争を回避するいわゆる抑止力の効果があると思うのだけど、日本というのはどういう訳か、十分でなく弱いということを宣伝している場合が多いように思える。もちろん普通の国はそんなことは信用して無くて、あれこれ文句は言うだろうにせよ、むしろそれはいいことであって、ある程度は恐ろしいくらいに強いというのは、そんなに悪いことではないのではないか。しかしながら日本は弱いからアメリカに頼って安心しているような人が多いというような屈折感があって、はっきり言ってそういう国である日本というものが信用できないというところがある。普通の国といういい方にも違和感があるものの、そういう表現アプローチをしなければ、自国のことなのに思考を働かせないというような人が多過ぎるような気がする。ある意味で日本のような国がしっかりと軍備を整える方が、国際的には信用できるというようなこともあり得ると思う。そうであるからこそ逃げないで自分自身を見つめる位は、当たり前にした方がいいのではなかろうか。
人の命というのはかけがえのないものだという事を知っているのであれば、その命が一瞬で無くなってしまう可能性のある戦争は断じて回避する必要がある。悲しいながらそのためには、国家が軍備をもたなければならないというのが、人間という生きものが作り出している社会なのである。考えないことは単なる逃避であり最悪の選択だ。せめて考えるだけでも出来るような世の中に、なって欲しいものだと切実に思うのである。
著者はユニークな髪形のあの人。僕はあんまりテレビのニュースなどは見ないので本当はあんまり馴染みは無いのだが、単なる軍事オタクや解説者ではないようだ。書いてあることは至極まっとうで、なるほどだから解説者として呼ばれる人なのだな、と改めて思った。
平時においては最悪の事をあえて考えておくことが重要であることや、リアルな現実主義という考え方を説いている。よく言われている危機管理というのは、まさに軍事の面で顕著に言えることなのだろう。また、国際間の関係性において厳密な中立はあり得ないことと、紛争というのは自国で解決しなければならない(アメリカ頼みの限界)という当たり前のことも書いてある。その上で当然ながら、領土問題は国際紛争になりえるものであるというさらに当たり前のことを解説している。日本の火種は、当たり前に存在している通りなのだ。
僕は昔からずっと疑問に思っていることがあって、軍備というのは当然戦争を回避するいわゆる抑止力の効果があると思うのだけど、日本というのはどういう訳か、十分でなく弱いということを宣伝している場合が多いように思える。もちろん普通の国はそんなことは信用して無くて、あれこれ文句は言うだろうにせよ、むしろそれはいいことであって、ある程度は恐ろしいくらいに強いというのは、そんなに悪いことではないのではないか。しかしながら日本は弱いからアメリカに頼って安心しているような人が多いというような屈折感があって、はっきり言ってそういう国である日本というものが信用できないというところがある。普通の国といういい方にも違和感があるものの、そういう表現アプローチをしなければ、自国のことなのに思考を働かせないというような人が多過ぎるような気がする。ある意味で日本のような国がしっかりと軍備を整える方が、国際的には信用できるというようなこともあり得ると思う。そうであるからこそ逃げないで自分自身を見つめる位は、当たり前にした方がいいのではなかろうか。
人の命というのはかけがえのないものだという事を知っているのであれば、その命が一瞬で無くなってしまう可能性のある戦争は断じて回避する必要がある。悲しいながらそのためには、国家が軍備をもたなければならないというのが、人間という生きものが作り出している社会なのである。考えないことは単なる逃避であり最悪の選択だ。せめて考えるだけでも出来るような世の中に、なって欲しいものだと切実に思うのである。