カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

贅沢しぼりミルクの誘惑

2006-09-14 | 
 僕は成人しているので牛乳が苦手である。牛乳の消化酵素は、成長するとなくなってしまう人がいる。たぶん必要なくなるからであろう。ましてや牛乳は、本来子牛のための飲み物である。人間がいつまでも飲めるほうが異常なのではないか。
 それでも西洋は酪農文化が長い。チーズなどの乳製品を見てもわかるように、芳醇な文化を形成している。そういう歴史にあって、牛乳を飲んでも平気な体質になっているのだろう。つまり、僕は遺伝的に日本人に近いということなのだ。別段卑下することもないが、体系的にもそれはわかっているはずであった。そうであるから遺伝的に消化酵素を獲得することに失敗しているのだろう。自分自身が努力することで何とかなる問題ではなさそうだ。実に残念である。
 さて、しかしながら牛乳は美味しいと思う。体が受け付けないくせに好物である。激しく腹の調子が悪くなるにせよ、旨いものは仕方がない。近日の予定を鑑みて、トイレのそばで仕事ができる環境が確保できそうだと思われるときは、喜んで牛乳を飲める。トイレットペーパーと流すための水はそれなりに消費量が増えることになろうが、牛乳を飲めること自体が贅沢なのだから、浪費も致し方ないのである。腹が痛いのが苦痛だが、快楽の代償であるなら、やはり仕方がない。人間受け入れる度量と諦めが肝心なのである。
 最近うまい牛乳ということで話題になっている明治乳業の「贅沢しぼりミルク」を探している。低温で殺菌しているのでまったく味が違うのだという。しかし、その姿はいまだに見たことがない。ホームタウンのスーパーやコンビニなどは全滅である。
 何も買わないのにそういう商店をうろうろしなくてはならないのが恥ずかしい。いっそのこと、阿蘇あたりの高級そうなものでも買ってしまおうかとも思うのだが、目的外で満足するわけにもいかない。何しろ普通の牛乳なら、家庭でも職場でも豊富に常備してある。子供は育ち盛りだし、僕の職場は女性が多いので、牛乳の消費が多いのである。
 しかしながらそういう環境が更に僕の欲望を刺激するようだ。いっそのこと北海道に行ってみたいと思うのだが、やはり距離的にかなりの問題を含んでいる。それは物理的であり時間的余裕の有無であり財政的問題でもある。しかも、それだけではないのだ。それは現地で飲むには問題があるからである。何しろ移動中に牛乳は厳禁なのだ。大人の威厳として、大変な失墜の危険がある。牛乳の場合、便意をもよおして1分程度しか余裕がない。ウルトラマンよりハンデが大きいのである。したがって、牛乳を飲もうという安定した環境を考えるとき、帰郷している必要が出てくるのである。
 牛乳は冷えているのが理想だが、氷を入れて飲むのは邪道だ。帰宅後、もう一度少なくとも二時間以上は冷蔵庫に保管する必要がある。北海道までの行き返りの移動する時間の余裕が必要な上に、帰宅後も移動の制限を保つことが可能である確率はかなり低くなりそうだ。
 明治乳業は販売網を拡張して、我が家の近所のスーパーに販路を広げる努力をして欲しいものである。飲んだことがないのでその後続けて購入し続けられるかは確定していないが、少なくとも必ず一回は購入する確実な消費者が存在しているのである。大企業の社会的な責務として、是非とも前向きに検討をお願いしたい。
 そういうわけで、ご近所で見かけた折には誰がお知らせ下さらないだろうか。
コメント
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