ゴリアテの対戦相手

2013-05-24 | 【断想】神々
 旧約聖書サムエル記の上と下に、ペリシテ人のゴリアテの名前が出てくる。
 上での戦いの相手はダビデであり、下での相手はエルナハンである。
 ダビデとエルナハンは同一人物なのか。
 ダビデがゴリアテを倒したというのは、作り話なのか。
 この三人のうちに架空の者がいるのか。
 考古学の調査・研究で、史実が判明したものもあるが、わからないことも多い。
 そんなことが、「聖書考古学」(長谷川修一著・中公新書)に書かれていて、なんとも興味深い。

哲学者の名誉

2013-05-24 | 【樹木】ETC
 古代ギリシアの哲人、タリスが、オリーブオイルの搾り器を借り占めて、大儲けをしたのには理由がある。
 タリスは、夜ごと、岩山に腰を下ろし、星空を仰いでいた。周りの女たちには、何をするでもなくボケーッとしているその姿を見て、役立たずのおじさんにしか見えなかった。要するに、馬鹿にされてしまった。当然といえば当然、女たちを咎めてもはじまらない。
 タリスは、哲学者の名誉にもかかわるとして、金儲けなんて簡単なことと、みんなの鼻を明かしたのである。儲けた金には、目もくれなかったとか。
 タリスは、ただ、夜空を眺めていただけではない。天体の動き見ていたのである。
 その地方では、オリーブの実の不作が続いていた。タリスは、星の観測で、近く、豊作が到来することを予測したのである。
 搾り器の借り占めに走ったときも、みなは、豊作の時の訪れを知らず、不信を抱くことはなかった。タリスは、それなりの使用料をとったという次第。
 ※いささか、脚色してしまったかな。 

片恋しつつ

2013-05-24 | 【断想】ETC
 今朝は、ホトトギスの声を聞かなかった。
 どこかへ行ったのか。
 気づかなかっただけだろうか。
 大伴旅人の歌。
 愛妻を亡くして、悲しみのうちにある日々に詠んだものとのこと。
 「橘の花散る里のほととぎす片恋しつつ鳴く日しそ多き」

「ほととぎす」

2013-05-24 | 【断想】ETC
 手元の古語辞典で、「ほととぎす」をひく。
 漢字表記では、時鳥、杜鵑、郭公、子規の四つが載っている。
 広辞苑では、杜鵑、霍公鳥、時鳥、子規、杜宇、不如帰、沓手鳥、蜀魂の八つ。
 永岡書店の「野鳥ガイドブック」では、ホトトギスは、杜鵑、霍公鳥、時鳥、不如帰の四つが載っている。カッコウは、郭公。
 森林書房の「野山の鳥」では、カッコウは郭公。「比較的ポピュラーなホトトギス科の鳥はカッコウ、ツツドリ、ホトトギス、ジュウイチだが、前3者は模様がよく似ていて、相当のベテランでないと野外で見分けることはむずかしい。しかし、鳴き声にはそれぞれ特徴がある・・・・」との説明がある。
 山と渓谷社の「野鳥」では、ジュウイチは十一もしくは慈悲心鳥、ツツドリは筒鳥、ホトトギスは杜鵑、カッコウは郭公となっている。 いにしえの歌によまれたホトトギスの実の声はどうだったのだろうか。聞いてみたい。
 和泉式部に、「五月雨降る夕暮に」と付く歌がある。
 「あしひきの山郭公われならば今なきぬべき心地こそすれ」
 その山郭公(やまほととぎす)は、「カッコウ、カッコウ」と鳴いたのかな。