フィトンチッドただよう森へ

2009-07-01 | 読書
【本の紹介】
●森を歩く/田中淳夫著/角川SSC新書/2009年3月25日発行/1103円(税込み)
 サブタイトルに「森林セラピーへのいざない」とある。樹木が発する揮発性物質であるフィトンチッドがただよう森を歩くことが、心身の健康によいことは、多くの人が体験的に感じていた。著者は、そのことがようやく科学的にも明らかにされつつあると語る。さあ、森に出かけようと、全国の森林セラピー基地を紹介している。北海道から沖縄まで、十カ所が、風景写真とともにあげられている。東京では、奥多摩の都民の森・三頭山あたり。クルマですぐ近くまでいけるんですよ。

たえて桜のなかりせば

2009-07-01 | 【断想】ETC
 古今集に、在原業平の歌が三十首収められていると知った。
 七月は、その歌を一日一首取り上げようかと思う。

 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平)
 桜だけではない。
 のどかに暮らすには、ないほうがいいものは少なくない。
 そうでもあるが、桜の花に乱れるのもいい。
 美しい君に、わたしのこころは揺れている。