銚子・角巳之・三代目

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

本物...①

2024年01月05日 | 日記・エッセイ・コラム

年末・年始と蒲鉾を食べた方、多いと思われます。おせち(縁起物)として新春の食卓に不可欠
の食材でありますが、高いものだと1本数千円(1万円越えも)、安いものは数百円から...その
違いは何ですか?と良く聞かれることがあります。本物か否か?と書くと少々語弊ありますが...。

(値段が)高い蒲鉾は本物で、安いものは偽物...。この表現も適切ではありませんが、今回は本物
ということについて少し考えてみようと思いました。私は蒲鉾屋の次男坊で、家業は廃業してしまい
ましたが元来の蒲鉾好きですので、せめて伝統技法を守られている方々へのエールを。

蒲鉾は元来、冷凍・冷蔵流通が発達していない時代に“前浜”で水揚げされる魚を無駄なく美味しく
食するための技法によって作り出されたもの。全国津々浦々、前浜で揚がる魚の種類は違っており
ますので、蒲鉾はそのまま地域の食文化として継承されて参りました...。

写真はシログチ(エラ部分の黒い斑点が特徴です)、蒲鉾作りに際しその“アシ”(弾力のことです)
を出すのに最適な魚...。蒲鉾屋さんはこれら小魚を丁寧に処理して原料の準備をしておりました。
そして画期的な冷凍スリ身が出てきました...。(続きは次回に)