銚子・角巳之・三代目

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本物...②

2024年01月06日 | 日記・エッセイ・コラム

何事もそうだと思いますが、伝統技法を継承すると手間が非常に掛かる...。ここで言う手間の
殆どは、小魚を捌く~落とし身にする~チョッパーに掛ける(ひき肉のような感じです)そして
攪拌する。これ蒲鉾業界でいう擂潰(らいかい)。読んで字の如く擂(す)り、潰(つぶ)す...。

冷凍すり身はここまでの作業を大幅に短縮(ほぼ無くす)...。画期的な商品であります。蒲鉾屋
さんの労力を大幅に減少させ、自分の時間も多く持てるようになり、大量生産によって原価が
下がり、(お客さん)にとっては美味しい蒲鉾を安価で手に入れることが出来るようになった...。

三方良しどころか、不都合な人は誰もいない。本当に画期的な商品であります。時代の要請とも
相俟って、単品大量の蒲鉾工場が乱立したのが昭和の時代。手作りも、機械で作った商品も同じ
価値(売価)であるなら、手作りが淘汰されていくのは時間の問題でした...。

そして令和の時代です。SDGsだ、未利用魚だ、もったいない、食文化だ...。これまた時代の要請
かと思いますが歯車が逆回転してきたように思います。写真2枚目、3枚目が攪拌擂潰機(らいかいき)
この石臼が優れもの(確か御影石だったような気がします) 続きは次回に。