銚子・角巳之・三代目

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

白髪衰顔....。

2007年03月19日 | 日記・エッセイ・コラム

100_1251 先週末、東京の某企業を役員で定年された方とお話させて頂く機会が有りました。やはり役員さんだった方なので、話の領域は広く、かつ深いものがあり、本当に有意義な時間でありました。これからの時代をどう読み解くか?について、やはり振り子の揺れを指摘されており、急激なデジタル化、スピード化について人間の防衛本能が働き、アナログ、スローという切り口が不可欠になるのでは?というご指摘。私も全く同感です。またこのまま行けば食糧危機、エネルギー危機という問題も避け得ない。環境問題は漠然とした問題から具体的な問題へと移行し、人間の生活は何らかの制限を受けていくであろう......。そんな中でご自身の今後に話題が移りましたら、西郷隆盛の辞世の句が出て参りました。白髪衰顔(はくはつすいがん;)意とするところにあらず・壮身(そうしん)、剣を横たえて勲無きを恥ず・百千の窮鬼(きゅうき)、我なんぞ恐れん・脱出せん人間虎豹(じんかんこひょう)の群れ。年老いて白髪や顔にシワが寄った顔など気にする事は無い。むしろ年老いて闘う気力が失せたことこそ恥じる。幾多の困難何するものぞ、さあ群れから脱しよう。この句の解釈、実は非常に深いのですが、簡単に意訳するとこんな感じでしょうか。歳月を重ねただけで人は老いない。気概を失えば30歳でも老人であるし、65歳でも青春である。ちょっと格好をつけて言うとこういうことでしょうか。心の若さを持った方は世代を超えた交流を持ち、それが社会全体の活力になっていく事と思います。