レイカーズのレブロン・ジェームス(38)が7日、地元ロサンゼルスで行われたサンダー戦の第3Q残り10・9秒、正面からステップバックのジャンプシュートを決めてこの試合で36得点目を記録。この瞬間、2003年のNBAデビューから1410試合目で得点が38,388となり、カリーム・アブドゥルジャパー(元バックス&レイカーズ)が1969年から1988年シーズンまでの1560試合で樹立した38,387得点のNBA歴代最多記録を上回った。NBAで通算得点の新記録が誕生するのは1984年4月5日のジャズ戦で、ウィルト・チェンバレン(元ウォリアーズほか)の記録(31,419)を当時レイカーズに在籍していたアブドゥルジャバー(ジャズ戦では22得点)が更新して以来、38年と308日ぶり。アブドゥルジャバーはその後5シーズン、現役を続けており、1989年4月23日に最後の試合に出場してから(対スーパーソニックスで10得点)、33年と290日の歳月が流れたこの日にジェームズが記録を塗り替えた。NBAの通算得点記録保持者は1946年のリーグ発足時に得点王となったジョー・ファルクス(ウォリアーズ=1946~52年)から→ジョージ・マイカン(レイカーズ=52~57年)→ドルフ・シェイズ(ナショナルズ、現76ers=57~63年)→ボブ・ペティット(ホークス=63~65年)→ウィルト・チェンバレン(ウォリアーズほか=65~84年)→カリーム・アブドゥルジャバー(レイカーズほか=84~2023年)に続いてジェームズが史上7人目。ただしこの中で38歳で現役だったのはアブドゥルジャバーとジェームズの2人だけで、アブドゥルジャバーが36歳11カ月での記録更新だったのに対し、ジェームズは38歳2カ月という史上最年長での“頂点到達”となった。お見事!ちなみにこの記念すべき試合に八村はレブロンと同じスターターとしてコートに立っていた。歴史の生き証人!
今年も新たにふたり。JRAは2月7日に令和5年度(2023年度)の騎手免許試験合格者6人を発表した。女性は大阪府出身の河原田菜々(かわはらだなな・18)と、新潟県出身の小林美駒(こばやしみく・17)が合格。一昨年の永島まなみ、古川奈穂、昨年の今村聖奈に続く3年連続の合格で、現役女性騎手は16年合格の藤田菜七子を含む6人となった。一方男性合格者は茨城県出身の石田拓郎(いしだたくろう・18)、長野県出身の小林勝太(こばやししょうた・20)、神奈川県出身の佐藤翔馬(さとうしょうま・18)、岐阜県出身の田口貫太(たぐちかんた・19)の4人。田口は両親ともに笠松競馬の元騎手で、父は現役の田口輝彦調教師という競馬一家の出身である。
来るものがいれば去る者も…。JRAは今月28日をもって、5名の調教師と1名の騎手が引退すると発表した。調教師はいずれも定年によるもので、2017年の【秋華賞】を制したディアドラや99年の【日本ダービー】馬アドマイヤベガを育て、JRA重賞63勝を挙げた橋田満調教師ら5人。また令和5年度調教師免許試験(新規)に合格した福永祐一も今月で引退し、3月1日付けで調教師免許が交付される。引退する調教師は下記の通り
五十嵐忠雄 (栗東)…5921戦428勝(重賞16勝)。五十嵐調教師といえば、タガノエスプレッソなど障害での活躍馬が多いが、僕の印象はテイエムプリキュア。2005年【阪神JF】を8番人気で勝利しGⅠウイナーとなったが、そのあとはそれといった活躍はなく、2009年【日経新春杯】で11番人気ながら逃げ切り勝ち。同年の【エリザベス女王杯】でも12番人気ながらクィーンスプマンテの2着に粘った。そのとき3着に破ったのが断然の1番人気だったブエナビスタで馬連は10万馬券となった。まさしく競馬史上に残る穴牝馬だった。
池添兼雄 (栗東)…ご存じ池添兄弟の父。6235戦433勝(重賞18勝)。1999年【阪神3歳牝馬】をヤマカツスズランで勝利したのが唯一のGⅠ勝利。ただ僕が思い出に残っているのはスズランでなくエースの方。ヤマカツエースは【ニュージーランドT】【中山金杯】【福島記念】など勝利したがG1には一歩届かなかった。Mr.【金鯱賞】のイメージが強く、2016,2017年連覇、そして臨んだ2018年は0.7差4着に敗れたものの、先着を許したのがスワーヴリチャード、サトノプレス、サトノダイヤモンドという錚々たる面々であった。GⅠ勝ちがなくても種牡馬となって現在2頭の勝ち馬を出しているから立派だ。
大江原哲(美浦)…5385戦298勝(重賞2勝)。重賞勝ちはタケミカヅチ(2009年【ダービー卿CT】)とミュゼスルタン(2014年【新潟2歳S】)の2頭。僕のイメージは調教師よりも障害ジョッキーの方が強い。特に1992年 【中谷大障害(春)】【中山大障害(秋)】など重賞4勝を挙げたシンボリクリエンス(シンボリクリスエスではない)とのコンビは強烈に印象残っている。騎手の大江原圭は甥っ子である。
橋田満(栗東)…7246戦743勝(重賞63勝)。GⅠ馬もディアドラ、スズカフェニックス、スズカマンボ、アドマイアグルーヴ、アドマイヤベガ、アドマイヤベガなど多く輩出しているが、僕がやっぱり記憶に残るのはサイレンススズカ。武豊も最近こそ口にしなくなったが、ずっと“僕の騎乗馬では理想の最強馬”と評していた馬だ。そのサイレンススズカは不慮の事故で帰らぬ馬となったが、もし元気ならGⅠいくつ勝っていたかわからない。【毎日王冠】ではエルコンドルパサーを子ども扱いで下している。唯一 GⅠ勝利は1998年の【宝塚記念】。ただこの時の騎手は武豊でなく南井克己だったというのが皮肉なものだ(武豊はアエグルーヴに騎乗し3着)。とにかく多くの名馬を育てた名伯楽である。
南井克巳(栗東)…前述したようにサイレンススズカGⅠ勝利の騎手。調教師成績は5890戦445勝(重賞は13勝)。2000年【JCダート】をウイングアローで勝利してGⅠ初勝利が重賞初勝利だった。南井といえば僕のイメージは“タマモ”。調教師として2004年【スワンS】などに勝ったタマモホットプレイがいるし、何といっても騎手時代のタマモクロスとのコンビは鮮烈なインパクトを競馬ファンにもたらした。他ではオグリキャップ、ナリタブライアン、バンブービギン、ハクタイセイなど競馬史に残る名馬に騎乗し勝利した名手だった。ちなみに僕は1990年【阪神3歳S】に勝ったイブキマイカグラが好きだったなぁ。
明日の予想。まずは東京メイン【クイーンC】は3番モリアーナ。前走はハイペースの中、かかり気味。その上直線では他馬と接触もあった。武藤も先週初勝利を挙げ、調子が上がっているし、普通に乗れば勝ち負け。相手は5,6,7,9,10,13,15番。阪神11R【洛陽S】は7番ココロノトウダイが面白そう。マイルで5着、6着だが、2走前は0.1差だし、前走は直線うまく捌けず動き出しが遅かった。ここは人気の盲点で面白い。相手は1,2,3,4,6,10番。小倉メイン【和布刈特別】は10番ハイエストポイント。前走は位置取りが悪かった。小倉は得意だし、重馬場も苦にしない。相手は4,7,8,11,13,14,15番。
今週の一口馬は1頭。明後日2月12日の小倉7R【4歳上1勝クラス】(2,600m芝)にカルトゥーシュが出走する。未勝利馬だが、今回は8頭立て。ひょっとしたらひょっとするかも…。松下調教師も「追い切は0.1秒遅れてしまったものの、この馬にしては最後までよく動くことが出来ていましたよ。前走時と比較すると、馬体が一回り大きくなって、先週末の馬体重は494kgでしたから、小倉競馬場までの輸送を考慮してもプラス体重でレースに向かうことが出来そうです。適度に時計の掛かる馬場の方がこの馬の持ち味を活かせると思い、前走後はここまで時間を掛けさせていただきましたが、心身ともに成長が感じられますし、良い状態でレースに向かうことが出来そうです。1勝クラスに初挑戦した時は4着とまずまずの内容だったものの、その後はもう一つ良い走りが見られませんでした。今回は3kg減の鷲頭虎太騎手を起用することに加えて、小倉競馬場では安定した走りを見せていましたから、この条件で改めて期待しています」とのこと。目指せ初勝利!