風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

政府系団体

2015-06-06 | 世界・平和
あれは数年前のこと。
業者登録をしていた中央省庁が管轄する某政府系団体から
「団体の紹介パンフを作るコンペを行う」と電話が来た。
条件や内容説明確認のために早速訪問。
一等地にある高層ビルの上層階にある事務所を尋ねたら
なんだかとてものんびりしたムードが漂うオフィス。
担当者から、かつて作ったリニューアルする元の古いパンフで
盛り込む内容の説明を受けた。

当方「えーっと、手掛けている業務はこの4つですね?」
先方「いや、一番重要だったこの業務は、
   新たに団体ができてそちらの業務になっています。
   となりの部屋ですが」
当方「あ、そうですか。
   それでは残りの中で・・・この会合事務局がメイン業務ですね」
先方「まぁそうなんですが、ここ5年ほど開かれていないので
   特別載せなくてもいいかなー」
当方「え!? それでは関係資料の収集と広報だけになりますか?」
先方「うーん・・・というか、それはサブ的業務なので」
当方「・・・それでは何を伝えるパンフになりますか?」
先方「コンペでそれを提案して欲しいのです。
   この団体に期待することは何か。我々は何をすべきか」
当方「・・・(^^;」

このやりとりは本当にあったことだ。
いかにも家賃が高そうな広い事務所には30人ばかりいて
その7~8割は肘掛け付きの立派な椅子に座りふんぞりかえっている。
新聞を開いている人、何やら小冊子を眺めている人・・・
それ以外の職員は若い女性ばかりで、
これまた偉そうな人の話し相手になっている人や
PC画面とにらめっこしているひとばかり。

要は存在意義を失った天下り先ってこと。
話を聞いてみると、どうやらパンフの必要性もそんなに無いらしく
関係団体や監督省庁に配るだけってことらしい。
「予算ついちゃったから作んなきゃなんないじゃん」
ってことなのか。
なんだかどっと疲れて足取りも重く事務所を辞した。
一応コンペ用の企画書は出したものの、当然ウチはアテ馬。
最初から委託先は決まっていたのだろう。
落選の連絡は間髪置かずにレスポンス良くすぐ来た(笑)

年金機構の情報漏洩事件について
時間の経過とともに杜撰な管理体制が次々に露呈しつつある。
大きな問題を起こした社保庁から年金機構へ名前が変わったものの
中にいる人間が変わったわけではないだろう。
安倍政権になってから監督組織も無くなったとの報道もある。
厚労大臣や官房長官は、マニュアルを守っていなかったという
年金機構の人間を糾弾し処罰しようとしているが
ゆるゆる組織の監督責任はいったい誰が負っているのか。
年金機構も例外ではなく、無責任な天下り先組織なんだろう。
こんなところにワタシ達の税金はたくさん使われている。
コメント
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