風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

ギモン

2015-06-19 | 世界・平和
最近どうもよく判らないことが多い。
私の理解不足や頭の悪さを差し引いて考えても
どう考えても理解できないことが多すぎる。
ところが、理解しているっぽい人が結構いるようなのだ。
ある意味すごいと思うのだが・・・。

普通の人ならすぐ気がつくことだけど
「安保法案は憲法違反」という意見に対して
「日本を守るために必要」という反論は意味をなさない。
憲法を改正すれば違反にはならないのだから。
現憲法のままで無理に安保法案を通そうとするから
「それは憲法違反ですよ」と学者達は言っているに過ぎない。
「安保法案を通したいなら憲法を変えろ」
恐らく自民党元議員の長老達もそう言いたいに違いない。
改憲論者の憲法学者しかり。
にもかかわらず首相や防衛相や官房長官は
「憲法違反」との指摘に対して
「日本を守るため」「平和のため」を無理矢理繰り返す。

判らないのはそこだ。
まさか「論理がすれ違っている」ことを
国民に選ばれた立派な国会議員であり、閣僚である方々が
理解できないほど愚鈍で頭が悪いとは思えない。
かといって、もしとぼけているなら
それは反対議員や国民を愚弄していることになる。
まさか立派な議員、閣僚の皆さんに限って
そんなことするわけがないだろう。
「安保法案こそ日本を守る唯一の策」だと思うのなら
まず憲法改正の手続きを踏むのが普通の考え方だ。
それをしないで天然ボケみたいな答弁を繰り返すのは
どうしてなんだろうね。

ところでワタシは護憲論者だが(9条は世界に誇れる美しさ)
だからといって一字一句変えるなと言うつもりは無い。
国民の大多数が支持するなら、改憲もアリなんだろうと思う。
(ただし全有権者の中の割合で。棄権者は支持に加えない)
基本的人権と、9条の理念が堅持されるのならば・・・だけど。
だから改憲論者が言うことにも耳を傾けるつもりだし。
だけど現憲法の勝手な解釈によるごり押し法案は大反対だ。
それはイデオロギー云々より、手続き上の問題。
「武器輸出三原則」をなし崩しにした
「防衛装備移転三原則」という言い方にも姑息さを感じたが、
今回の「憲法解釈」にも発案者の後ろめたさを感じる。
こんな方法は「美しい国の指導者」には似つかわしくない。
もし心の底からの思いを法案として実現したいなら
正々堂々と思うところを人に伝える努力をし
それなりの手続きを踏むべきだ。

ところで判らないことはもうひとつ。
「違憲状態にある」との最高裁の判決により
司法から行政がダメ出しを受けた
選挙制度改革が政治課題の最優先だろうに
どうしてそれを放ったままで別の議論しているの?
「決められる政治」じゃなかったの?
これじゃまるで「自分のしたいように決められる政治」。
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