風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

春は名のみの・・・

2009-02-16 | 風屋日記
バッケ

例年より1ヶ月も早く顔を出したバッケ(ふきのとう)。

道

まったく雪がないいつものモグとの散歩道。
こんな景色はいつもの年なら4月上旬。

ネコヤナギ

山の神さんの林の入口にあるネコヤナギ。
春祈祷のときは長靴で雪を漕いで無理矢理入っていくか、
諦めて手前の道路で権現舞を奉納することが多い。
今年は雪駄で簡単に入っていけた。


これで2月かよ・・・という天候が続いていたが、
以前もそんなことがあったように、油断するとすぐにまた冬へ逆戻り。
積もるほどじゃないにせよ今日は雪がサラサラ降っている。
でもまぁそんなに寒くはないかな。
今週は最低気温が-7度に戻る日もあるらしいけど
そんなに心配するほどじゃないだろ。
いずれにせよ、本格的な春の気配はいつも3月中旬。
今日のような雪模様が本当の今の季節なんだから。
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春祈祷

2009-02-15 | 風屋日記
なんぼ「春」祈祷づー名前でも
こったに雪のねぇ春祈祷ァ今までねがった。
いっつもだば、吹雪がねぇべが…と心配するども
今日ァ雪どごろが雨ぱらついできた。
長靴でなぐ雪駄で歩ったのも初めでだ。

林の中の山の神さんの前で権現舞。
いっつも長靴で袴たくす上げで雪の中漕いで行ぐが、
あんまり雪がノコノコど積もってる時は
林の中に入らねぇで道端で舞うんども
なんと今年は雪駄で林の中サ入って行げだ。
なんだがなぁ(^_^;
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St. Valentine's Day

2009-02-14 | 風屋日記
戦火に怯えたり
難民キャンプで不自由をしていたり
親のいない寂しさを抱いていたり
今日食べるものに窮していたり
様々な大人の暴力に心を閉ざしていたり
病気と闘っていたり
自分の明日に絶望していたり
幼くして老いていたり
・・・そんな子ども達にも愛を。



インドではヒンドゥー原理主義者達が
「バレンタインはヒンドゥーの教えに反する」
と、国内の関連イベント妨害を宣言したという。
世の中には
自分達とは違う考えや価値観があることを
気づいていないのか、無視しているのか。
自分達の組織とは関係ない女性達の学問まで
タリバンが抑圧していたり、
こんな事件も起きている)
東北地方の厳粛な伝統的祭の写真ポスターを
「気持ちが悪い」という印象だけで破棄したり、
そんなことと同じくらい偏狭な価値観に囚われ
本筋を見失っている姿は滑稽ですらある。
前ローマ教皇のヨハネ・パウロ2世は
イスラム教、ユダヤ教、仏教など
他宗教とも積極的に交流し、
国家、民族を超えた連帯による平和を唱えた。
チベット仏教最高指導者ダライ・ラマは
自分を迫害しようとするものに対しても敵対せず、
お互いを認め合うべしとの考えを広く示す。
倫理としての宗教はそうあるべきだと思うのだ。
偏狭な思想は他者を傷つけるだけでなく
いつか自らも滅ぼす。
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エスニック料理

2009-02-13 | 風屋日記
大学時代、契約でADをしていたテレビ朝○のすぐ近くに
インドネシア料理「ブンガワンソロ」という店が昔あった。
当時はアジアへの興味をそれほど持っていなかったが、
ここのランチが美味しくてよく食べに行っていた。
私にとっての東南アジア文化原体験。

もうお馴染みだけど(笑)エスニックな文化が好きだ。
特に東南アジアや南アジア、中央アジアの
歌や踊り、服装、そして生活習慣に宗教、歴史。
それらの中で最も触れやすいのが料理。
ってことで、これまでにもアジアを中心に色々食べてきた。
ミャンマー・シャン族料理タイ・アカ族料理タイ料理
ベトナム料理ミャンマー料理体験ネパール料理等などナド・・・。
チャンスがあればもっとミャンマーの料理や
仏領インドシナ時代の面影を残す優しさがあるという
ラオス料理を食べてみたい。

さて、来週末の21日(土)。
母ちゃんと東京へ日帰りプチ旅行することになっている。
一番の新幹線で上京し、午前中は、
先日美人のツアーガイドさん(^_^)にご案内いただいた谷根千散歩。
今度は私が母ちゃんを案内する。
午後1時からは今回のプチ旅行一番の目的である
母ちゃんの希望による劇団四季「ウィキッド」。
(実は4/19が最終公演になるという「キャッツ」目的だったけど
 すでに全日程満席状態で、悔し紛れの「ウィキッド」なのだ 笑)

「もし部活の都合がつくなら晩メシ一緒に食わないか?」
と長男にメールしたら「大丈夫だと思うよ」との返事。
よかった。楽しみ。
「何を食いたい? 和食・洋食・中華・・・。
 エスニックならタイ、インドネシア、ベトナム、色々あるよ」
とウキウキしながらメールを送ってみたら
「トルコ気になるなぁ。
 今アジ研(専攻のアジア研究)でもトルコブーム!!」
トルコ??? はいはい、わかりました(^^;
新たなエスニックの体験は長男がまた扉を開いてくれそうだ(笑)
ちなみに彼女さんは今回は都合が悪くて来れないようだ。
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森のラブレター

2009-02-12 | 風屋日記
「生活に必要なものは?」という質問に対して、
富良野自然塾の生徒たちは
「水、火、ナイフ、食料」の順で答え、
渋谷の若者たちに聞いたら
「金、携帯、エアコン、車…」の順だったとか。
生きる力がどちらにあるのか一目瞭然だ。
私も含め、一般の人間は
水や空気や他の動物達や植物達に犠牲を強いながら
物質文明の上でだけ生きている。

昨日TBS「森のラブレター」を見て実感した。
もちろんこれも実際に手や足で触れ、
匂いに囲まれて実感している訳ではなく
TVという電化製品でバーチャルに感じただけのこと。
とはいえ、我が家から1歩外に出れば
富良野に負けずとも劣らない空気や空があり、
茨城のじいちゃんばあちゃん夫婦と同じように
自然の中に抱かれながら生活している人たちがいる。
身近にキツネやカモシカやリスやクマがいて、
森や林に雪が降り、雨が降り、
水が葉や幹を伝って地面に染み込んでいる。
ドングリからは根が生え、
地面から小さな木が顔を覗かせる。
そして若い頃にはまったくそういうものが
目に入らなかったにもかかわらず、
いつの間にかふと目に留めている自分がいる。

雪が消えれば
バッケ(ふきのとう)やタラボ(タラの芽)や
ワラビ、ゼンマイ、コゴミを採り、
新緑の季節にはシドケを湯がき、ウドを浸し、
秋にはボリやアミノメ、バクロウなどのキノコを食し、
近くの川で取れたクキ(ハヤ? ウグイ?)やヤマメや
時にはカジカを焼いて酒を酌む、
ここいらのそんな当たり前の生活が
改めてとんでもなく贅沢に感じながらTVを見た。

ところで余計な一言。
番組の合間に↓こんなCMがあった。

「ケータイ持たせますか?」
「塾に通わせますか?」
「ゲームで遊ばせますか?」
「個室を与えますか?」

よりによってこういう内容の番組を見ながらだと・・・
申し訳ないが、どうでもいい、そんなこと(笑)
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朝の月

2009-02-11 | 風屋日記
朝6時前。
東の空は山々の縁が赤く染まり
朝の気配が濃くなってくる。
一方西の空には
輝きながら沈んでいく大きな月。
夜と朝の狭間。
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昭和を生きた女達

2009-02-10 | 風屋日記
「懐郷」熊谷達也 新潮文庫

昭和30年代中頃が舞台の短編集。
それぞれの物語の主人公は男だったり女だったりだが、
男が主人公の話も根底には女の人生が横たわっている。
(だから解説は篠田節子さんなんだね)
最初の話である「磯笛の島」は聡介ではなく
亡妻琴子と再婚相手の妙子との不思議な結びつきだし、
「オヨネン婆の島」も太一郎が主人公のようにみえるが
やはりオヨネン婆の思いが基礎になっている。

ストーリーは決して無理がない。
無理がないということは、
殊更感動的な展開になってはいないということだ。
どの話も淡々とストーリーが進み、淡々と終わる。
しかし感動的な濃い味付けである代わりに
噛むほどに味が沁み出る物語ばかりとなっている。
このあたりは熊谷達也の面目躍如という感じ。
「お狐さま」だけはコミカルで思わず笑みがこぼれるが
読後はしっとり胸に残るものがある。
「お狐さま」の中の最後近く
~泥だらけなのになんて美しい笑顔だろう~
という主人公小夜子の夫である昭吾の独白がいい。
村の人たちの言葉も私としては大変親近感が湧くし(笑)
さすがは宮城出身で仙台在住の作家だ。

私が好きなのは最後の2編。
「X橋にガール」と「鈍色の卵たち」だ。
昭和30年代というと戦後のパンパンも時代遅れ。
空襲で家族を亡くし、
それから10年以上も文字通り体を張って生きてきた淑子は
不器用に、それでも懸命に生きている。
基本的に生真面目なその性格に思わず心を寄せたくなる。
周囲の人たちの目が暖かい。
この「X橋にガール」の淑子という女性は
「邂逅の森」のイクに通じるところがあると感じた。

そして「鈍色の卵たち」の主人公である
中学教師貴子は岩手大学学芸学部を出て2年目。
初めて集団就職で送り出した教え子達への思いがあふれる。
昭和36年といえば私が生まれて1年後。
同じく岩手大学学芸学部(入学は岩手女子師範)を出て
中学教員になったお袋と貴子は10歳近く歳は違えど
当時は同じような思いを抱き、
そして同じように教え子達を都会に送り出したはずだ。
その時の思いに胸が痛んだ。

それにしても作者は私より2歳だけ上。
どうしてこんなに昭和30年代のことがわかるのだろう。
特に現代にはない人と人との触れ合いの温もりや気遣い。
まるで目に浮かぶような自然な描写に
私自身記憶がある訳でもないのに懐かしさを感じたのだった。
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新渡戸記念館

2009-02-09 | 風屋日記
一昨日、無ら里でのランチの後は
館長先生からお誘いいただき、新渡戸記念館へ初訪問。
ロビーに雛人形を飾ってるから・・・とのことだった。

行ってみて最初に目に止まったのが↓コレ。

官女1

和紙で作られた10cmほどの官女達。
宮廷の中での官女の仕事をランダムに描いたもので、
なんとここに108体もの官女を作ったのだとか。

官女2

花見をしていたり、カルタをしていたり、
お茶に興じている姿もある。
仕事ではお金の勘定や、私も初めて知った洗い張りという作業。
なんとも華やかな官女達の世界に
お袋も母ちゃんも「わぁ!!」と歓声を挙げていた。
何でもこの官女達、ロンドンやモスクワでも
展示されてきたのだという。

和紙

↑こちらが官女達を睥睨(笑)するお内裏様とお雛様。
これもまた和紙で作られている。

花巻人形

↑これは花巻人形という名で知られる土人形。
かなり古い時代からあるもので、
真ん中のヤツなんて数百年経ってそう。
私の伯父の家にたくさんあったが、
在京の伯父が花巻の家を処分する時に
ほとんど花巻市立博物館に寄贈したはず。
その時我が家でも2~3体もらったけどね。

キメコミ

↑こちらは木目込み人形。
私の祖母も作っていたのを思い出した。
懐かしい。

舌切り

古い雛壇の一番下には↑こんなのも。
舌切り雀だけでなく、花咲爺の人形もあったよ。

    ◇      ◇      ◇

新渡戸稲造はかつて5千円札になっていたけど
実際どんなことをしてきた人なのかそれ程知られていない。
戊辰戦争で負けた南部藩出身ということで
学問で身を立てるべく9歳にして11日間かけて上京。
東京英語学校、大学予備門(現東大教養学部)を経て
できたばかりの札幌農学校でクラーク博士の薫陶を受けたとのこと。
その後アメリカへ留学して奥様と知り合い結婚。
(自由の国アメリカでも日本人との結婚は話題となったようだ)
世界各国で翻訳出版された有名な「武士道」もこの頃書かれたようだ。
(仁や義、礼など日本人の倫理観を明文化した本として知られる)
帰国後は札幌農学校、第一高等学校(現東大教養学部)で教鞭をとり
「世界平和」を唱えたことによって教壇を追われたとのこと。

第一次大戦後、世界平和のためにできた国際連盟では
日本代表の事務次長を務めて世界的に知られるようになり、
後に日本が国際連盟脱退する前後には
ギリギリまで戦争を回避すべくカナダでの国際会議に出席。
その帰途、急病により帰らぬ人となったという。

カナダでの国際会議での演説の一部を聞き
私は新渡戸稲造の思想、哲学にすっかり惚れ込んでしまった。
「民族、国家の違いを越えて人と人とが交流を深めることが、
 きっと国同士、民族同士の争いの緩衝になると信じる」
まったくその通り。
私も以前から唱えていることと全く同じ。
平泉の浄土思想にも通じる思想だ。
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ランチ

2009-02-08 | 風屋日記
昨日は無ら里さんのHPにより
今週のランチがタイカレーと知って
またまたお袋誘って、母ちゃんと3人で行ってみた。

看板

いつもながらお洒落なお店の看板。

タイカレー

本格的なタイカレーというよりも
辛さとスパイスを控えめに
そして日本の米に合うようトロリと作られた
ほうれん草とココナッツミルクのタイ風カレー。
付け合せの野菜も豊富でとてもおいしい。
体育館での運動の後だったし
いつもながらのヘルシーなメニューは大歓迎。

ただし、写真右上の
上にブルベリージャムを乗せたという発想に
母ちゃん大喜びだった山芋は・・・パスしました。
ごめんなさい(^^;
興味はあったけど・・・山芋がダメなので・・・

デザート

こちらはデザート。
実は無ら里さんのランチメニューは
週変りの1種類だけなのだが
デザートの種類が違うA・B・Cがある。
昨日の私たちは運動後ということもあり
カロリーを気にして(笑)
一番シンプルなプリンとコーヒーのセット。
コーヒーの香りでホッと一息。

景色

窓の外は、この季節とは思えないほど
全くと言っていいほど雪が無い。
昨日も日が差していい天気。
ガラスに囲まれたテラスは暑いほどだった。

座ったテーブル脇に、レンジでチンして使う
麦の湯たんぽなるものがあり興味津々。
我が家には叔母が作った、
トウモロコシの湯たんぽがあるけれど
同じような使い方をするやつだね。
チンした直後はいい香りがするんだ。
麦の湯たんぽを買うかどうか
現在思案中(笑)

昨日はこの後、
館長先生からの葉書でのご案内に誘われて
3人で花巻市立新渡戸記念館へ。
その報告はまた明日。

でも最近、食い物の話題が多いなぁ(^^;
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またまた海鮮丼だぜ!

2009-02-07 | 風屋日記
しかも毛ガニっ!
あまり具が乗ってないように見えるけど、
実は幾層にもなっていて
食べると次々に下から現れてくる。
新鮮でうまいっ!
付け合わせのうどんは関西風。
塩味の透明な汁に海草たっぷり。

先日影山さんにごっつおになりました。
ありがとうございました(^-^)
お店は盛岡市本町の「一の〇」さん。
カウンターと小上がりのお店で、
もちろん夜のメニューもgood
ただいま女性にサービス中とのこと。
おまかせ料理は普段より品数を増やし、
飲み放題でお安い金額みたい。
女性の方々チャンスです。
詳細は影山さんまで。
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ゆめ灯り2009

2009-02-06 | 風屋日記
盛岡城趾の岩手公園では、
毎年石垣の雪景色のライトアップと
雪でできたたくさんの灯籠が飾られる
「ゆめ灯り」が毎年行われている。
今年は雪が少なくて残念だけど
とても幻想的で人もたくさん散策していた。

ゆめ灯り1

灯籠の道。

ゆめ灯り2

これは宮沢賢治さんの
「セロ弾きのゴーシュ」の雪像だね。
少し融けかけて、ナウシカの巨神兵みたい(^^;

ゆめ灯り3

雪を被った石垣のライトアップも幻想的。

ゆめ灯り4

これは公園内にある南部家鎮守の桜山神社内に飾られた
盛岡市と姉妹都市のカナダ・ビクトリア市議事堂模型。
氷でできていて、中からの照明がキラキラ。

立春は過ぎたけど
まだしばらくは寒さが続いて欲しいと、
夜の公園内を散策しながらちょっと思った(笑)
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岩手三山伝説

2009-02-05 | 風屋日記
今朝は冷えた。
何度かわからないが、少なくとも昨日より低く、
盛岡では-10度近くまで下がったのではあるまいか。
手袋をしていても指先が痛く、
鼻の奥がツーンとして顔の感覚がなくなった。
会社近くの堰からは
湯気というか靄が盛んに立ち上っていた。
写真は盛岡駅西口、マリオス前から見た昨日の岩手山。

岩手山をはじめとした三山には伝説がある。

むかし岩手山と姫神山は夫婦の山で
仲良く寄り添って暮らしていました。
岩手山はじつに雄大な男らしい山で、
まわりの山も「南部がいくら広くても、
岩手山ほど男振りが良くて立派な山は二つとない」
とほめそやしていました。
そのため岩手山は
「おらは南部の山々の大将じゃ」といばりはじめ、
とうとう「おめえみたいな女はさっさと出ていけ」
と姫神山を追い出してしまったのです。
追い出された姫神山は足の向くまま歩いて
日も暮れかかった頃、
顔見知りの早池峰山とばったり出会いました。
わけを聞いた早池峰山は気の毒に思い
「よかったら今夜はおらとこさ、とまりやんせ」
と親切に言ってくれたので
姫神山はついていくことにしました。
いっぽう、姫神山を追い出してせいせいした岩手山は、
翌朝目をさましてびっくりしたのです。
北上川をへだてた目の前にきれいに着飾った姫神山と、
逞しい早池峰山が仲良く並んでいるではありませんか。
かねてから煙たく思っていた早池峰山が
姫神山と仲良くしているのを見て面白い訳がありません。
岩手山は急に姫神山が惜しくなって、
「こら早池峰、人の嫁をよこどりしおって。
 いますぐ返せ。」
と無理難題を言いはじめました。
早池峰山も負けてはいません。
「おんだしておきながら、今更なにをいう」。
二人は大声でののしりあい、
とうとう戦になってしまいました。
頭から火をふきあげ、
どろどろに溶けた真っ赤な岩をぶつけ合い、
まわりの草も木もたちまち黒焦げになってしまいました。
戦は岩手山が勝ちました。
負けた早池峰山は北上山地の奥に引っ込み、
姫神山はまた岩手山の嫁さんになりました。
今でも岩手山と早池峰山は仲が悪く、
早池峰山が晴れると岩手山は曇り、
岩手山が晴れると早池峰山が曇るといわれます。
            (岩手三山伝説より)

※岩手山(いわてさん)は標高は2,038m。
 別名に巌鷲山(がんじゅさん)があるが、
 これは春先の雪型が
 飛び去る鷲に見えるところからつけられた由。
 静岡県側から見た富士山に似ており、
 その片側が削げているように見えることから
 「南部片富士」とも呼ばれる。

 ふるさとの山に向ひて言ふことなし
     ふるさとの山はありがたきかな(石川啄木)

※早池峰山(はやちねさん)は北上山地の最高峰で、
 標高は1917m。
 当山に生息するハヤチネウスユキソウなどの高山植物は
 国指定特別天然記念物に指定されていて、
 高山植物の好きな人には憧れの山である。
  山頂には早池峰神社があり、
 神仏習合の時代から山岳信仰が盛んな場所であった。
 麓の集落で伝承される刀を手に勇壮に踊る
 早池峰神楽は国指定無形文化財であり、
 ユネスコの保存無形文化財にも指定された。

※姫神山(ひめかみさん)は、
 岩手県盛岡市玉山区にある山で、標高1124m。
 ピラミッド型をした山容が特徴である。
 玉山区の最高峰で、
 山麓の渋民村(盛岡市玉山区渋民)出身の
 歌人石川啄木がこよなく愛したことで知られる。

        (以上 wikipediaなどからの抜粋)
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立春だけど・・・

2009-02-04 | 風屋日記
立春の朝。
最低気温は-8.2度(^^;
昨日降った雪の上に靄がかかっているが天気はいいようだな。

    ◇      ◇      ◇

東京は銀座にある歌舞伎座が高層ビルに建て替えるんだとか。
当初はこれまでのイメージを継承した意匠にする予定だったところに
東京都知事が「欧米のオペラハウスのように」と注文をつけた由。
あれ!? この方「美しいニッポン」が好きなんじゃなかったっけ?
せっかくの「美しいニッポン」を代表する
伝統的なものまで近代的なビルにしていいんだべかね。
まさか「歌舞伎座」から「KABUKI THEATER」みたいに
名前まで変えるんじゃなかんべな(笑)

    ◇      ◇      ◇

「持てるものが(消費や投資などに)お金を使わないのは罪」
みたいなことを細田さんが言ってたらしいね。
たくさん持ってる人が投資から資金を引き上げて
貯蓄に回し始めているのはどうしてなのかわかってないんだな。
少ししか持ってない人も生活を切り詰めてまで
貯蓄に回さなければならない理由はもちろんわかってないよね。

理由は簡単。将来に不安があるからだ。
医療費、年金、健康保険・・・
いまの日本社会においては金融不安よりも
社会保障不安の方が深刻なんじゃないかと思うほど。
年老いてから生活ができなくなったり、
病気になっても医者にかかれなかったりするんじゃないかという
漠然とした将来への不安がサイフのヒモを締めている。

加えて個々の家庭にかかる教育費も右肩上がり。
社会にもっとも必要な福祉、医療、教育などに対する支出を削り
「埋蔵金」と称する不正に貯蓄された税金をばらまこうとしている。
いま岩手では県立病院の縮小案について喧々諤々。
県医療局では県立病院の赤字による財政圧迫を解消するべく
医療過疎地の病院を中心に縮小。統廃合をしようとしている。
でもその赤字は政府による医療費抑制や入院期間制限が主な理由。
過疎地ほど平均年齢が高くて病人はたくさんいる。
そしてそういう病院から切り捨てられていく。
これ矛盾してねぇかい?

年金や保障を厚くし、教育への補助を拡大すれば
将来への不安が薄れるからお金は消費や投資に回るかもしれない。
そしてそれは当然景気への好影響となるだろう。
現ナマばらまくより、よっぽど効果があると思うけどな。
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荷物

2009-02-03 | 風屋日記
長男へ送るものがあり
常にストックしてある箱から手頃なものをセレクト。
今回の主目的の文書(企業説明会の案内など)と
正月に忘れていったTシャツなどを詰め込む。
帰省時に一緒に見ようと思って昨年末に買っていた
タイ映画のDVDも一緒に同梱してもまだ少し余裕がある。
「そういえば東野圭吾の『片思い』って
 大学アメフト部出身者が登場人物だから読むんじゃない?」
との母ちゃんの言葉にそれも突っ込んだ。

完璧にガムテープ貼りをして、送り状を貼付けて完成。
・・・と思ったら、
荷物送付について長男にお知らせメールしていた母ちゃんが
「あら!? 『片思いならもう読んだよ』だって!!」
慌ててまたガムテープをはがして本を取り出す。
「また余裕できちゃったけど、何か入れるもんない?」
との私の言葉に母ちゃんは「別にないな」。
ふとテーブルの上のお茶菓子が目に入る。
「これでも入れたら? Yちゃんと食べるかな?」
長男がアパートで彼女とお菓子を食べてるところを想像しつつ
「これなら大きさもちょうどいいし・・・」
と手を伸ばしかけて
「ってか、お菓子ぐらい食べたきゃ自分で買うべよ。
 子どもじゃねーんだから(笑)」
と自分でツッコミ入れてそのまま封をしたのだった。

    ◇      ◇      ◇

次男から「父さんのスキーウエア貸してくれ」とのメール。
何日間かの集中講義で2級を取らなければならないとのこと。
そりゃ大変だ。
雪国に住んでいるとはいえ、
次男が最後にスキーしたのは小学生の頃。
長男の高校受験時に「スベらないため」にスキーを止め
その後は息子達の部活が忙しくてスキーどころではなかった。
「数日だけで取れるのか? 大丈夫かいな」
と言いながら私のウエアをゴソゴソ引っ張り出す。

新しいウエアはデザインもいいけど、足がちと長い。
古いヤツは次男にも多分ちょうどいいけど
デザインがいかにも古くさい気がしてならない。
(でもダウンだから普段着にもいいんだけどね)
寒い廊下でウエアをいっぱいに拡げながら
あーでもない、こーでもないと30分近く迷った挙げ句
結局両方車で持って行くことにした。
スキーウエア2着は大荷物。
アパート狭くなるべなぁ・・・(^^;

風屋家の他愛もない日常。
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歳祝い

2009-02-02 | 風屋日記
会社の歳祝いは
わんこそばで有名な東家盛岡駅前店で。
にごり酒で乾杯の後、恒例の豆撒き。
今年も壮絶なバトルが繰り広げられた(^^;

久し振りのにごり酒うまかったなぁ。
もちろんお神酒もね(^-^)
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