風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

森のラブレター

2009-02-12 | 風屋日記
「生活に必要なものは?」という質問に対して、
富良野自然塾の生徒たちは
「水、火、ナイフ、食料」の順で答え、
渋谷の若者たちに聞いたら
「金、携帯、エアコン、車…」の順だったとか。
生きる力がどちらにあるのか一目瞭然だ。
私も含め、一般の人間は
水や空気や他の動物達や植物達に犠牲を強いながら
物質文明の上でだけ生きている。

昨日TBS「森のラブレター」を見て実感した。
もちろんこれも実際に手や足で触れ、
匂いに囲まれて実感している訳ではなく
TVという電化製品でバーチャルに感じただけのこと。
とはいえ、我が家から1歩外に出れば
富良野に負けずとも劣らない空気や空があり、
茨城のじいちゃんばあちゃん夫婦と同じように
自然の中に抱かれながら生活している人たちがいる。
身近にキツネやカモシカやリスやクマがいて、
森や林に雪が降り、雨が降り、
水が葉や幹を伝って地面に染み込んでいる。
ドングリからは根が生え、
地面から小さな木が顔を覗かせる。
そして若い頃にはまったくそういうものが
目に入らなかったにもかかわらず、
いつの間にかふと目に留めている自分がいる。

雪が消えれば
バッケ(ふきのとう)やタラボ(タラの芽)や
ワラビ、ゼンマイ、コゴミを採り、
新緑の季節にはシドケを湯がき、ウドを浸し、
秋にはボリやアミノメ、バクロウなどのキノコを食し、
近くの川で取れたクキ(ハヤ? ウグイ?)やヤマメや
時にはカジカを焼いて酒を酌む、
ここいらのそんな当たり前の生活が
改めてとんでもなく贅沢に感じながらTVを見た。

ところで余計な一言。
番組の合間に↓こんなCMがあった。

「ケータイ持たせますか?」
「塾に通わせますか?」
「ゲームで遊ばせますか?」
「個室を与えますか?」

よりによってこういう内容の番組を見ながらだと・・・
申し訳ないが、どうでもいい、そんなこと(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする