風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「決壊」上・下

2023-01-29 | 読書


犯罪の裏側にある生育環境の闇。
兄弟間のコンプレックスと、優秀な人間の孤独。
冤罪の被疑者への世間からの攻撃。
老いによる鬱と認知症。
社会が抱える同調圧力と犯罪の連鎖。
たくさんのテーマを内包する問題作だ。
上・下2巻にするほどのページ数があるけれど
描かれる世界が濃いために長く感じない。
そこまでは書かれていないが
死刑制度の是非までも考えさせられる。
ただし、場面によってはちょっと冗長かな。
そう感じるのは長い台詞回しと
章が変わったときの出だし。

「決壊」上・下 平野啓一郎:著 新潮文庫

ネット購入は下記から

 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 嫌いな言葉 | トップ | まちの標本 vol.1 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書」カテゴリの最新記事