風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「経年讃歌〜盛岡で10年〜」

2022-07-18 | 読書

いつもお世話になっている
岩手を代表するBlues manよしだかずを氏も取り上げられているし
著者の稲葉も若い頃から知っているし(笑)
岩手日報などでも話題になっていたし・・・ということで
買って読んでみた。

かずを氏は「ひねもす ほっと茶屋」を始める前から知っていて
自分で店の造作をしているところもリアルタイムで見ていて、
盛岡勤務時代などはしょっちゅうランチを食べたり
お茶しながらのミーティングで使わせてもらったりしていたので
改めてあれから10年以上経ったことに驚く。
最近も開店前から取材場所として無理言って店を使わせてもらい
感謝です😊

さて稲葉。
まぁ昔はいろいろあったが、
とりあえず元気で仕事ができていてよかった。
「フリーでライターやります」と言われた時には
正直言って、結婚したばかりと言うこともあり、
「いつまでもつかな」と心配したりもしていたのだ。
いつぞや、私自身が取材された時にライターとして現れたことがあり
びっくり大ウケしたこともあったが😅
ともあれ彼自身ももう10年これでメシを食ってきたわけで
それはそれで喜ばしいことではある。

本書は切り口が面白い。
ただ、取り上げた方々のこの10年をなぞっているだけなので
(取材したものを文字に起こすとそうなりがち)
もっと別な切り口があるとさらに面白いものになると思うんだなぁ。
例えば、本書で取り上げているほぼ全員が触れている
東日本大震災の時のそれぞれの体験。
それを1本中心テーマとして据えるだけでもまた違った本になる。
多くの人が音楽に関わっていた・・・ということでもいい。
単に「10年続いた店」ならたぶん他にもある。
もっとテーマ性を持たせると中身が濃くなると思うよ。

ところで「どこから出版したんだろう」と思っていたら
なんと自分で出版社を作っていたのね。
単発で盛岡再発見マガジンも出していたらしい。
なんなら盛岡でマチココ出さない?

「経年讃歌〜盛岡で10年〜」稲葉英之:著 旗楽社

コメント
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