きのうから、早産した虚弱子馬のNICU管理。
神経症状は徐々にひどくなっている。
新生仔脳症neonate encephalopathy は原因療法はほとんどなく、ひたすら看護するしかない。
California州立大のDr.Madiganは、ハゲの薬が効く、と言っているので、これも試す。
それについてはまたいずれ。
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午前中は競走馬の腕節の関節鏡手術。
骨片はかなり小さいが、はっきりとしたchip fracture。
摘出した方が良いのは間違いない。
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子宮穿孔らしい分娩4日目の繁殖雌馬の来院。
発熱が続き、腹水増量、腹水は濁っていたらしい。
消化管穿孔を疑うほどの症状と経過ではない。
それで開腹手術を決断して良い。
推察したとおり子宮角先端の穿孔だった。
予後は良好だと考えている。
子宮の穴を確実に閉じる。腹腔の汚染をできるだけ完全に洗う。ドレインで残る腹膜炎をコントロールする。あとは抗生物質療法だ。
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午後は、競走馬の腕節の関節鏡手術。
橈骨遠位外側関節面、中間手根骨近位の関節面辺縁と関節面そのもの、そして橈側手根骨関節面辺縁。
かわった折れ方ではあるが、骨片を摘出して、あとは休養してもらう。
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10日齢の子馬の下顎骨折。
手術の準備もしておいて診察するが、問題なく哺乳できているし、顎の変形もわずかなので温存することにした。
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夕方、開腹手術後の子宮穿孔馬に高張食塩液2リットルを投与。
ガブガブと水を飲み始めた。
SIRS;Systemic Inflammatory Response Syndrome 、あるいはショックを脱すれば、消化管は問題ないので、腸管から必要な水分を吸収できるはず。
しかし、具合の悪さはただごとではないはず。
寒気だってするだろう。
さっきまでお腹のなかは細菌と白血球だらけだったのだから。
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Wow! What a Ride !!