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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

鼠径部陰睾

2018-02-07 | その他外科

7歳の乗馬、といってもサラブレッドなのだが、去勢を頼まれていて、陰睾のようだ、とのこと。

手術室で、吸入麻酔して、腹腔内に手を入れられる準備をした。

手術台で仰向けにして、股間を観たら、たしかに左の精巣しかない。

しかし、しっかり触ると右の精巣も鼠径部につかむことができた。

鼠径部陰睾だ。

それなら、腹腔に手を入れる必要はない。

切開部も正中1ヶ所で大丈夫だろう。

ただし、鼠径部陰睾は、捻転式去勢はやめておいた方が良い。

精索が短いからだろう。かつて捻転式去勢をやった鼠径部陰睾気味の馬の中に、術後の出血が多かった症例があるからだ。

捻れ代が十分にとれないからだと思う。

左右とも精索を結紮して精巣ほかを摘出した。

                           -

鼠径部陰睾は、術前によく触ってみれば腹腔内陰睾と区別できるかもしれない。

しかし、先に書いたように、鼠径部陰睾も正常な馬と同様の去勢をするのは注意が必要だ。

そして、腹腔と鼠径部を出たり入ったりしていることもあるので、どちらでも対応できるようにして手術するのが望ましい。

それに、知らない馬の股間をしげしげ触りたくない;笑

                        ////////////////

これが大雪前日の夕暮れ。

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翌朝から雪が断続的に降り続き、つまり2日後の朝。

私は休みだったのだけど、朝6時半からトラクターで除雪。

入ってくる道路も除雪しないと、職員が出勤して来れない。

車を置く場所もない。

途中、スタックした新聞配達の車を押したりしながら、生活道路も確保。

雪かき用のスコップは割れてしまった。

取っ手の長い雪はねと、雪を押せるスノーダンプを両方にしようと買いに行ったらホームセンターでもすべて売り切れ。

この地域は大雪に慣れてないんだな・・・・東京を笑えない。

 

 



4 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2018-02-07 07:50:41
新馬戦で「せん」とあると、元気良すぎたのか?と思います。種牡馬としての道が断たれたりもするし、そういう意味でも慎重になるのでしょか。
 雪、お疲れ様です。筋肉痛用品も売り切れかなぁ。
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Unknown (piebald)
2018-02-07 10:45:10
これ以上降ったら、オラ君が、もぐらのように、トンネル作れそうですね。
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>はとぽっけさん (hig)
2018-02-07 17:44:15
鼠径ヘルニアでなければ、あとは、人に逆らうとか、うるさくて調教できないとか、馬房で落ち着きが無さ過ぎるとか、血統的にごつくなりすぎるとか、ですかね。
基本的に雄馬の方がタイムが良いので、かたっぱしから、というのはどうかと思います。香港やシンガポールではほとんどが去勢馬です。オスは暑さに弱いそうです。

ホッカイロとか、シップ薬とか、ですかね。
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>piebaldさん (hig)
2018-02-07 17:44:58
相棒はきょうは雪山の頂上で遠吠えしてました。
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