10年目の獣医さんの研修として、子牛の骨折プレート固定実習を教えに行ってきた。
去年やるはずの実習がコロナ禍でできなくなり、今年に延びた。
もちろんマスク着用、研修中にはPCR検査の採材があり、
寮での食事も間隔を開けて黙食。
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Synthes Vetの協力を受けて、プレート固定の器材を借り、
講義、プラスチックボーンでの体験、解剖体での練習、とやっていただいた。
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この研修の前、某地域で橈骨骨折のプレート固定がうまく行きました、という連絡をもらっていたし、
研修に来た先生のひとりには、成牛の顎が折れてプレート固定しました、という話も聞いた。
まだ、どこでも器材がそろっている、できる獣医さんも居る、という状況ではないが、
プレート固定という技術が牛の臨床に取り入れられ、定着してもらいたい、と願っている。
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もう何度も泊めてもらっている寮の講師室。
壁に掛けられているこの絵が好きだ。
冬の日に、葉を落とした巨木の枝ごしに射す陽の光。
にびいろ(鈍色)の世界。
太陽は、そのものとしてではなく、枝の描き方でその弱い明るさを表現されている。
そこは朱色。
北国に住む人なら、どこか心にある風景ではないだろうか。
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教わるとは誠実を胸に刻むこと
さて、私が語りたかった希望は通じただろうか。
馬が題材の美術品鑑賞は馬獣医師とは行きたくないけど、雪雲を通した光に浮かぶ冬枯れの大木と大きなドラゴンボールみたいなこの絵のとらえどころや感想、この文章はうまいなぁと羨望。春は約束されているという確信と希望をこの木に想う朝。冷えてさびぃのぉ。
10年研修で治った話が出てくるようなら醸成は大丈夫なのではないですか。
他に手に職を持たれている笑先生ばかりでしょう。
考える機会としてのノルマよりはもう少し前に進んでいると思います。
定着するための環境は遥かに前進しました。
見合う資材が安くなったのは技術普及を端的に示していると思います。
酪農地帯で乳牛胎児共済は大きいでしょう。
もはやこれの為に研修やらなくては、の世界だと思います。
乳牛の一貫生産は多少の損徴関係ないですからね。
顎はどこ折れたんですかね。
切歯なら上がないから馬より有利かも知れません。
直検やプロファイルのほうが獣医学的にはよっぽど特殊技能だ笑
研究室体制で卒生が上がってくる以上外科に限らずそのスジは大切にした方がいいと思います。
ご都合の労働者の提供で組織が生き残っていく時代ではないのでしょう。
10年までにはこの研修を受けてくださいね、が最善だと思います。
離職率が必ずしも低い職場ではないですから、全員をサーキットに載せるのは冗長でしょう。
そして新卒時点で興味やスキルのある人には足かせすると、それもまた離職の理由となってしまいかねないですから。
普及技術とは別に次に何を落としてくか新しいエッセンスを常に求める側面もあるでしょう。
大動物臨床獣医師は現状では採用者の半数以上が10年経たずに辞めていますので。
必須のスキルも各地域で大きく異なりますよね。
人工授精しかり、外科・麻酔しかり、ハードヘルスしかり、馬臨床しかり。
歯車のように均一な臨床獣医師を育てよう、というのは間違いだと思います。