goo blog サービス終了のお知らせ 

馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

SDFTの踵骨からの脱位

2013-03-21 | その他外科

P3203951 以前にも飛節が腫れたことがある競走馬。

飛節の腫れが治まってきたので運動を始めたら、またひどく飛節が腫れてしまった。

発熱し、

血液検査でも急性炎症像があったので、フレグモーネ、関節炎、腱鞘炎の処置をするために来院した。

しかし、歩きを見ると跛行もあるが、飛節の動きが妙だ。

                           -

P3203950 歩かせながら飛節をよく観察すると、

左の飛節では、飛節が伸展するときに、浅趾屈筋腱が飛端から外側へずれてしまう。

屈曲するときも外側へずれているのだが、指で押し戻してやると、飛端へ載せることができる。

この競走馬は以前紹介したESPAを疑うような所見は無く、

片側だけなので、

アクシデント(突発事故)として浅趾屈筋腱の脱位を起こしてしまったのだろう。

もう数ヶ月前からこの状態を起こしていたと思われることや、

馬の年齢やキャリアのことを考えると、手術して競走復帰を目指すのは厳しいだろうと判断した。

                                                                      //////////////////

今日は、分娩後1ヶ月の繁殖雌馬の疝痛。

午後は、1ヶ月齢の子馬の肢軸異常。

                          -

P3213960

今朝はまた冬に戻ってしまったような気温だった。

うっすらと雪も積もっていた。

日中は気温は上がったが、冷たい風が吹きつけて寒かった。

         


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 いっきに春へ向かうことはないだろうとわかって... (はとぽっけ)
2013-03-21 20:52:45
 いっきに春へ向かうことはないだろうとわかっていても、寒の戻りは冷え込みがきつく感じます。
 競争馬として復帰しないまでも、馬主さんが治療を望むとすれば、このようなおんまさんが苦痛なく暮らせるようにするには、どのような治療法があるのでしょうか。
返信する
こちらは、夕べ、家が動く?位強い風でした。 (piebald)
2013-03-21 22:26:15
こちらは、夕べ、家が動く?位強い風でした。
それでも散らずに咲き始めた花は多いです。
普通に春を迎えられるということは、ありがたいことなんですね。
返信する
>はとぽっけさん (hig)
2013-03-22 18:32:34
>はとぽっけさん
 風の冷たさと、雪景色は堪えましたね。すぐ融けるとはわかっているだけ気が楽ですが。

 やってみてくれということなら、手術してみるしか方法はありません。報告はあるのですが、新しいものではなく、それは新しい良い方法は見つかっていないからだと思います。
返信する
>piebaldさん (hig)
2013-03-22 18:33:41
>piebaldさん
 東京では夏日になったり、桜が満開だったりするようですね。まだ春浅い北国です。
返信する

コメントを投稿