真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
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福岡市在住のピンクス。ピンクスとは、ピンク映画愛好の士、を意味する造語である。
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巨乳潮吹き令嬢
さ行
/
2013年09月25日
「
恥づかしい失禁 巨乳と生尻
」(1995『巨乳潮吹き令嬢』の2013年旧作改題版/企画・製作:オフィス・コウワ/提供:Xces Film/監督:坂本太/脚本:佐々木乃武良/プロデューサー:高橋講和/撮影:創優和/照明:櫻井雅章・金子高士/編集:金子尚樹 ㈲フィルム・クラフト/音楽:伊東善行/製作担当:真弓学/助監督:佐々木乃武良/録音:ニューメグロスタジオ/効果:協立音響/撮影助手:塚園直樹/照明助手:伊東政己/メイク:桜井ルミ/スチール:本田あきら/現像:東映化学/出演:細川しのぶ・林由美香・吉行由美・久須美欽一・牧村秀樹・杉本まこと)。出演者中、吉行由美が何故かポスターには摩子、何でさうなるのか。
糸を引くチューから、揉み込まれる文字通りの爆乳に轟然とタイトル・イン。「松本衛生材料店」社長令嬢で女子大生の松本亜稀(細川しのぶ/ただどうもアテレコに聞こえる、杉原みさお?)と、恋人で松本衛生材料店商品課に勤務する石田徹(牧村)の婚前交渉。但し卒業までは最後の一線を超えることは拒む亜稀を制し、徹は強制挿入。「ヤッちやつた・・・・」といふ亜稀の感慨は、
安心の夢オチ
。何だか坂本太の安定感を前にすると、夢オチを怠惰であると排斥するのが、まるで判らず屋の難癖でもあるかのやうに思へて来る。亜稀のベッドの傍らでは、寝袋の上から更に手足を縛られた徹が眠る、体を悪くするぞ。所変つて喫茶店、亜稀が友人の秋山桃子(林)に、商品モニター用の生理用ナプキンを非常識にも裸で手渡す。桃子が秘かに自らに向ける悪意に、亜稀は気づいてゐなかつた。桃子も在籍するのか否かについての描写は厳密にはない上で、亜稀が通つてゐる女子大の理事長、兼父親の徳之助(久須美)を、桃子が理事長室に訪ねる。掲示される前代か初代の理事長の肖像が、シレッと坂本太、案外かういふの好きな人だつたんだな。桃子は―亜稀が徹に贈られたと自慢した―ネックレスをおねだりがてら、卒論の合否に関する書類をくすねる。
ヒゲの杉本まことは、亜稀の卒業を阻み徹との仲を裂く腹の桃子に合否を改竄され、卒論を不合格とされた亜稀が泣きつく、担当教授の大山俊也。亜稀に当然手を出す際の方便が、エロスが足りない、流石としかいひやうがない。一方松本衛生材料店商品課では、徹がぶつくさモニター結果のチェック。今よりも年増に見えるのが不思議な吉行由美が、徹を喰ふ鬼女課長・津田沼麗子。徹の早漏ぶりに呆れながらも後に吐く名台詞が、「強い男に、してあげる」。亜稀はそれどころでもない中、麗子を掻い潜り、桃子は徹に接近を図る。
坂本太1995年全四作中第三作、通算第七作。一応徹を巡る桃子が亜稀に仕掛けた姦計を展開を貫く縦糸に置くとはいへ、徹にはお預けにしておいて、亜稀は大山と徳之助相手にはガンガン跨りジャンジャン潮を噴き、麗子は勝手に大暴れ。オッパイの寂しさから林由美香が劣勢を強ひられすらする、誠清々しき重量級で豪快な裸映画である。桃子の悪巧みは亜稀が勝ち気味の痛み分けに何となく片づけ、締めは亜稀×徳之助、徹は麗子に譲つた桃子は何故か大山と、麗子×徹の濡れ場・ジェット・ストリーム・アタックの勢ひで逃げてみせるラストも天晴。尤もさうなると、せめて順序を逆には出来なかつたものか。
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