落語家


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食事会の余興に落語家が来た。
笑点などで有名な一派の人だ。
師匠の一番弟子だという。
上座の一段高くなったところに座って、落語を披露した。

ところが、受けない。
確かに大して面白くないのも事実だが、聞く方に年寄りが多くて反応が鈍いのだ。
落語家も客の様子を見て、ネタのレベルを微妙に修正しているのだが、一向に誰も笑おうとしない。

たとえ面白くなかったとしても、笑ったり頷いたりしてあげるのが、客側のマナーというものだ。
中にはお義理程度に笑ってみせる者もいるが、大半はまったくの無反応。
黙って落語家の話すのを見ている。

そのうちに本当に誰も笑わなくなり、会場は静かになった。
その中で声を張り上げて、落語家が独演会を続ける。
いたたまれなくなるような重い空気。
いやあ、こんなに辛い落語は初めて聞いた。



今日の時計ベルト。
ローマーのアンティーク・スモールセコンドに、マルマンのクロコダイルの金茶をつけた。

このベルトも以前より気になっていた。
光沢のあるキャラメル色をした、ちょっと美味しそうにも見えるベルトである(笑)
一応本物のクロコダイルの竹斑だ。

時計店に行くと、どんな時計ベルトが置いてあるか、棚をチェックするようにしている。
このベルトは、意外に日本中の時計店で見かける。
この色だから、ベルトの棚の中でよく目立つのだ。

しかし実際にこのベルトをしている人を見たことは無い。
どのくらい売れているのだろう。
少なくとも若者でこのベルトをする人はいないだろう。
僕も着けて歩くのはちょっと躊躇する(笑)

古い手巻きの時計を愛用する、年配の人などに好まれそうなイメージがある。
18-14と傾斜が強く、クラシカルに見えるのも理由である。
ベルトが痛んでしまったと、行きつけのお店に来た高齢の紳士が、これがいいと買っていくシーンが思い浮かぶ。

パテックのような高額な時計に、この価格のベルトでもないだろうから、やはりローマー辺りが一番しっくりくる(笑)
そういう意味で、どんな感じになるだろうかと、結果が楽しみな組合せであった。
いかにもアンティークといった趣で、なかなかマッチしていると思う。

それにしても、そう数が出るとは思えないこのベルトを、あちこちで見かけるのはどうしてだろう?
もしかして、販売店の棚の賑やかしのために、意図的にひとつ混ぜておくベルト・・という可能性はないだろうか。
売れることは滅多に無くても、これがあれば他のものが売れる・・というパターンだ。
満更あり得ない話でもなさそうに思えるが・・・

謎の多い不思議なベルトである。
それだけに、前から気になって仕方がなかった。
ただそれだけの理由で実際に買ってしまうのは、僕が物好きだからに他ならないのだが・・・

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事情


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先日、西郷隆盛の私物であったという懐中時計の写真を見せてもらった。
個人所有のものだそうで、ケースは先日もここで紹介したL社のものであるが、中のムーブメントはフランス製であった。
詳しくはわからないが、いろいろ複雑な事情がありそうだ。

そういえば、直接関係は無いのだが、フリーメイソン向けの時計にメイソニック・ダイアルと呼ばれる、象徴的なイラストの入った文字盤を持つ時計がある。
これをどういうわけか、ジラール・ペルゴがやたらに作っている。
時代は1940~50年代頃のものであるが、オークションに年中出てくるのだ。

何か関係があるのだろう・・と勝手に想像していた。
なぜその話を思い出したかというと、幕末に外国から日本に入ってくるのは大変で、国籍を偽った例をよく聞くが、そういう特別な組織の後ろ盾も必要だったのではないかと思ったのだ。
日本に最初に正式輸入されたスイス時計の話とうまくつながる。

そのダイヤルの時計をひとつ欲しいのだけれど、妙な疑惑を持たれるのも嫌なので躊躇している。
それにベルトのテストになんか使ったら怒られるかもしれないし・・・



今日の時計ベルト。
コルトベルトのアンティークに、ジャン・クロード・ペランのバレニアカーフのチョコレートのクリップオン・タイプをつけた。

フィックスド・ラグのコルトベルト専用に、幅17mmでオーダーしたベルト。
1ヵ月半ほどで出来上がってきた。
年末年始も入ってのことだから、ペランの納期はやはり早まっているかもしれない。

フィックスド・ラグ用のベルトは、ジャン・クロード・ペランとカミーユ・フォルネがクリップオン式、ジャン・ルソーは縫込みで対応してくれる。
クリップオンには強度面で限界があるため、ジャン・ルソーでは直接縫込むやり方にこだわっているようだ。

今回はジャン・クロード・ペランでクリップオン式のベルトを作ってみた。
一応仕様を書いておくと、素材はバレニアカーフのPBA2のチョコレート、シェイプははR型、糸色はNo.156のレッド、裏材はラバーとした。
ジャン・ルソーのように縫い込んでしまうと、後から取り外しがきかないからと思ったが、クリップオンでも一度つけてしまうと、ほぼ破壊に近いことをしなければ外すことは出来ない。



ご覧のように補強用の薄い金属パーツが入っており、時計のラグ間の棒の隙間を通した後、金属パーツを中央部あたりで折り曲げる。
柔らかい金属で、折り曲げた後に爪で押すと、棒に巻きつかせるような形に変形させることも出来る。
最後に両面テープを剥がして、その上から折り曲げた革を被せる。
ベルト全体を真っ直ぐに取り付ける必要があり、少しコツが必要な作業だ。

金属パーツの折り曲げの位置を、あらかじめよく計算しておかないと、被せる革の長さが足らなり、みっともない事になる。
今回はパーツの見える部分のほぼ中央で折り曲げてちょうどよかった。
また被せる革に関しては、付属の両面テープで貼る程度では強度面で不安があるので、皮革用ボンドで補強して欲しいというアドバイスがあった。
しかしいつか取り外す可能性も考え、今回は接着は両面テープのみにしておいた。

ペランのバレニアカーフは「マット調の牛革」という説明であるが、まったくもってその通りの革である(笑)
もう少ししっとりした感触を想像していたのだが、少し予想と違った。
お店にある小片のサンプルと、出来上がった広い面積のものとでは、どうしても印象に違いが出る。
ステッチの色も、もっと彩度の低い赤にしたかったのだが、種類があまりなく、店頭で見る限りこれがベストに思え、やむなく選んだ。
なかなか難しいものである。

フィックスド・ラグの時計の場合一発勝負で、余程のことがない限り、一度付けたベルトを外すことは考えられない。
今回作ったベルトも、マッチングが完璧とは思えなかったが、専用に作ったものであるし、仕方なくそのまま取り付けた。
今になってみると「もう少しこうしておけば・・」という反省点も多い。
しかし強引に付けてしまえば、まあこんなものかな・・という気持ちにもなってくる(笑)

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ライバル


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海外オークションをチェックしていて、常に感じるのは、自分以外の人間の存在だ。
つまり同じアイテムに目を付けている人である。
表面上は見えなくても、そういう人が必ずいる。

何しろ世界中に公開されているのだから、凄まじい数の人間が対象になる。
このアイテムに注目しているのは自分だけなのではないか・・と思っていても、終了間際になるとライバルが必ず現れる。
自分と同じように、静かに潜伏して、戦う準備をしていた人だ。

同じものに目を付けるくらいだから、自分と同じ嗜好の持ち主だろう。
お主なかなかやるな・・という気持ちになる。
それどころか、ある種の親近感まで抱いてしまう。

生活や年恰好も近いのではないか・・と想像する。
地球上のどこにいる人かは知らないが、少なくとも歩んできた人生に、何か共通するものを持つはずだ。

オークションの途中で、中途半端に入札して値を吊り上げてしまうのは素人だ。
終了間際になって、初めてお互いに姿を現し、その一瞬だけ火花を散らすことになる。
戦時中の撃墜王と同じ手法である。

勝負が一撃で終わるのが、eBayの醍醐味である。
勝っても負けても、一瞬ですべてが決まる。
戦いに勝てば、済まぬ・・という気持ちになるし、仮に負けても、やられたな・・というすがすがしい気分になる。

ネットにおいて、これほどエキサイティングなものは他にないだろう。
こうして見ると、海外オークションは真の意味でのスポーツと言えるかもしれない。
実際のスポーツだって、もっとどろどろしていて、ここまでの境地に達するのは難しいはずだ(笑)



今日の時計ベルト。
ローマーのアンティーク・スモールセコンドに、マルマンのカーフ黒18-24をつけた。

時計は1965年頃の製品だという。
ローマー社は100年以上の歴史を誇る大手メーカーである。
しかしアンティークとしての価値はほどほどで、オークションでもリーズナブルな価格で落札できる。
見ていると世界中から出品されているので、量産され広く世に売られたのだろう。

この時計も、同社オリジナルのムーブメントであるMSTを搭載しているにもかかわらず、破格と言っていい価格で手に入った。
しかもご覧のようにほぼ新品に近い状態で、今買ってきたと言っても通じるほどである。
半世紀近く前のレストアされていない文字盤なのに、傷や痛みはほとんど見られない。

実は別にローマーでなくてもよかったのだが(笑)、アンティークの時計の典型的な形状のものがひとつ欲しかった。
ベルトとの相性を見る際の基準としたかったのだ。
メッキではあるがゴールドのケースにシルバーの文字盤、それも僕の好きなボンベイ文字盤ということで、このローマーは要求にピッタリであった。
しかもカン幅は18mmと汎用性が高い。



これみよがしに周辺部を反らせた文字盤が、非常に気に入っている。
アンティークはこうでなくっちゃ(笑)
絵に描いたような典型的デザインで、見ているだけで嬉しくなる。

ケース径は34mm(竜頭除く)であるが、いくつかのベルトと組み合わせてみて、カン幅の18mmというのが、微妙なサイズであることが分ってきた。
18-16のベルトだと、時計本体に対してベルトが少し幅広に見える傾向がある。
一方18-14の4mm落差だと、ベルトの傾斜が目立ち、先端が尖った感じになる。

このベルトは18-15という特殊なサイズで、見た目のバランスはいいのだが、尾錠側が奇数サイズになるという根本的な問題が発生する。
対応できるDバックルがないため、付属のバックルで留めるしかないのだ。

なるほどアンティークの時計には、カン幅が奇数サイズの17mmという、中途半端なものが多いわけである。
何で18mmにしないのかと思うが、デザイン上1mmの差が大きくものを言うのだ。
こういうことが分るだけでも、この時計を買った価値があった。

マルマンのベルトは、ステッチの入らないカーフで、非常にソフトな感触を持つ。
フニャフニャしている・・と表現していいほど柔らかい。
キーパーは幅のある遊革がひとつのタイプ。
裏面は、同社がクリーンレザーと呼ぶ抗菌防臭加工を施した合皮風の素材。

お店でもっとも安価に売られているポピュラーなベルトのひとつで、形が妙にクラシカルなので前から気になっていた。
しかし価格が安すぎるため購入は躊躇していた。
今回初めて導入したが、意外に好印象を持っている(笑)

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重複


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暇なわけではないのだが、何気なく自分のブログの過去の記事を読んでいた。
自分で書いているのに、何を書いたのか忘れて、へえ・・なんて感心しながら、読み耽ってしまうことがある。
ところが、スコッチグレインの革靴について、数日しか間を置かず、重複して書いているのに気付いた。
内容もほぼ同じものであった。

ボケたわけではないが、忙しくて投稿したのを忘れてしまったのだ。
毎日アップしていると、書き溜めた原稿や、途中でストップしている原稿が多くなり混乱してくる。
意識的に内容を重複して書くこともあるのだが、今回はすっかり忘れて同じ事を書いてしまった。
そうそう、靴のことを書かなければと、ささっと書いて、ろくに確かめずにアップしてしまった。

もちろんスコッチグレインの回し者というわけでもなく、単純に同社の製品が気に入ったいちユーザーに過ぎない(笑)
今更消す気は無いが、時には過去の記事を読み返してみないといけないと、反省した。



今日の時計ベルト。
ロンジンのアンティークに、ジャン・ルソーのカーフのブラックをつけた。

この時計には、まあ、このベルトがベストのようだ。
価格的にもロンジンとバランスが取れている。
ブラックとグレー・ステッチのコントラストが、文字盤と上手くマッチしており、違和感が少ない。

まずはベルトが補佐役に回り、文字盤が派手なロンジンを引き立てる。
次にベルトの品質感をじわじわと伝え、時計全体のレベルを高める。
腕に付けていると、そういうロジックが働く。
大袈裟に言えばそんな感じだが(笑)、いずれにせよ、なかなかいい組合せだと思う。

ジャン・ルソーのベルトは、細部まで行き届いた作りで感心させられる。
このベルトは手縫いにしてもらったので、綺麗に揃ったステッチにまず目を奪われる。
パターンが乱れないように、一針一針丁寧に縫っているのがわかる。

また弧を描いた状態でベストになるよう意識して作られているため、ベルトが硬くて突っ張るといった不快感がまったくない。
使い始めから腕に馴染み、着けているのを忘れてしまうほどだ。
裏面のアンチスエット・レザーが、ラバーより感触が優れているのは今更書くまでも無い。

最初はルクルト用に作ったベルトだが、ルクルトには現在カーボン調のベルトを付けている。
このベルトは、しばらくロンジンのパートナーにしようと思っている。
特にこの個体は時間の狂いが少なく(日差数秒)、普段の使用にも十分に堪える。
今は時々この組合せで出勤している。

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ビタミンC


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ゆず酢というのを、徳島から取っている。
食事の時に、かなりの量を使う。
味噌汁に入れ、鍋物に入れ、サラダにかける。
酸味が強いため、味が大きく変化して、美味しくなる。

そのお陰で、今年は家族が風邪をひかない・・と母親が言う。
確かにビタミンCの摂取量は多いが、それはちょっと疑わしいように思う。



今日の時計ベルト。
ロンジンのグランド・クラシック・ドゥ・ロンジンに、カミーユ・フォルネのクロコダイルのブラックをつけた。

非常にエレガントなロンジンのクォーツ・ドレス・ウォッチ。
このシリーズのデザインは、特別に気に入っている。
父親が金無垢のロンジンを愛用していて、こういうデザインを若い頃から見慣れていることもある。
フラットな形状の薄型文字盤に、シンプルな2針、または3針のデザインは、自分の好みの原点ではないかとも思っている。

実測4.5mm厚の超薄型のクォーツである。
4.5mmというのは中央の膨らんだ部分の厚みで、周辺部はもっと薄く見えるように上手くデザインされている。
このシリーズには、18Kやダイヤ付きなどバリエーションが多い。
しかしごく普通のSSのケースに彫刻の入った文字盤の、このシンプルなモデルが一番のお気に入りである。
非常に上品で、嫌らしさがまったく感じられない。

文字盤には全面にギョーシェが入っており、光を反射して放射状に美しく輝く。
凹凸のある表面に印刷されたローマン・インデックスとロンジンのマークは、ブラックとシルバーのモノトーン調の色使いで統一されている。
ベルトの取り付け部分の構造は非常に凝っており、裏面に固定されたプレートからアームが延びて、時計のガラス面と高さを合わせた位置にベルトが取り付けられるようになっている。

現行の製品であり、新品で買うことが出来る。
クォーツなので価格は機械式ほどではないが、それでもけっこう高価である。
今回はたまたまeBayに出物があって、中古品を安く入手できた。
クォーツとはいえ、このデザインならひとつ欲しくなる。



ところが、この特殊な構造のベルト取り付け部分が、なかなかの曲者であることがわかった。
カン幅は18mmなので、手持ちのベルトをいろいろ試せると思っていたのだが、そう簡単にはいかなかった。
そもそも取り付けること自体がかなり難しいのだ。

本体裏側から延びてきたアーム上のラグにベルトを取り付けるため、バネ棒の脱着作業は時計の正面側から行うことになる。
残念ながらこの構造だとベルトの裏側に金属製のベースがくる為、ワンタッチ式バネ棒をつけたベルトだと、レバー部分が金属に当たってしまう。
そのため通常のバネ棒を使って取り付けるしかない。

ところがそのバネ棒が、ラグの穴になかなか上手くはまらない。
かなりの時間をかけてトライしたが、どうしても入らないので、不思議に思ってノギスで測ったところ、ラグ間のサイズが17.8mmしかなかった。
仕方なくペンチでラグに力を加えて少し広げた。
独立した薄手の金属パーツなので、比較的容易に変形させることは出来た。

幅を一度18mmまで開いてベルトを取り付けてみたが、今度は強く引っ張ると外れてしまう。
取り付け後に再度ペンチでラグ間を狭めたところ、やっとカッチリと取り付けることが出来た。
あくまで勝手な推測であるが、もしかすると、もともとこうやって取り付ける設計なのかもしれない(笑)
もちろん破壊してしまう危険もあるので、やる時はご自分の責任の範囲でお願いしたい。
(写真はペンチで修整する前の状態なので、ベルトの上側に少し隙間が空いている)

という訳で交換はかなり大変なのだが、いくつか手持ちのベルトを試してみた。
ところがどのベルトを付けても、何だか外観が変になり、どうもしっくりこない。
ベルト表面が時計のガラス面より前に張り出してしまい、時計が引っ込んで見えるのだ。
筋肉質のいかり肩のようで、とてもエレガントとは言えない。

ベルトの厚みもさることながら、バネ棒を通す穴の微妙な位置が重要のようだ。
困ったことに、期待していた手持ちの18mmのベルト群が、ほぼ全滅の状態であった。
中古のためオリジナルのベルトは付いていなかったのだが、専用設計の純正ベルトでないと、デザイン上すっきりいかないのだろうか?

少し途方に暮れたが、いろいろ試しているうちに、カミーユ・フォルネの既製品のクロコダイルのベルトが、何とかおかしくない範囲で装着できることがわかった。
厚みは4.5mmもあるのだが、穴の位置が合っているのか、不自然さが少ない。
ここまで考えて作られているとしたら、さすがはカミーユ・フォルネである(笑)

やむなくこのベルトを、ロンジン専用として固定することにした。
一度取り付けると、もう簡単には交換できないが、アンチスエット仕様であるし、実用性も高いからいいだろう。
オリジナルのベルトは、光沢のあるワニ革であるが、普段の使用を考えると、むしろ艶消しの方が使いやすい。
残念ながらカミーユ・フォルネ自慢のアビエシステム(ワンタッチ式バネ棒)は、普通のバネ棒に付け替えるしかなかったが・・・

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ロレックス


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以前は、ロレックスが好きではなかった。
仕事で会う営業の人で、少し時計にお金をかける人のほとんどがロレックスをしており、どこか富の象徴のように使われているからだ。
自分はそれとは別の路線に行きたいと思っていた。

少し前に、古いロレックスをひとつ買ってみた。
オイスターデイトという一番安価なモデルだ。
古くて文字盤がくすんでいることもあるが、見た目に華が無く、何ともパッとしない時計である。

しかし実際に使ってみて、少なからず驚いた。
ベーシックなモデルではあるが、なるほどこの時計には何か独特の良さがある。
この程度のモデルでロレックスを語るなと怒られるかもしれないが、その魅力の一端を知ったような気がした。

それは一般に思われているような、高級品としての魅力ではない。
もっと男っぽい、どこか職人気質を感じさせる、真面目で実直な実用品としての良さなのだ。
高額な製品であるが故、オーナーの地位を現すアイテムとしても使われ、それが誤解を生んでいるように思う。
これは日常的に使う実用品として、非常に優れた時計だ。

頑丈なケースに入っているため、ぶつけても気にしないですむ。
手を洗う時に、少々水がかかっても平気である。
時間はほどほどに正確(日差30秒以内)で、「時計」としての機能も十分である。

高級イコール高性能ではない。
超高級品といわれる時計、たとえばパテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンは、もっと繊細でデリケートであり、腕に付けている間は常に意識していなければならない。
高級品とは、オーナーにそれなりの労力を要求してくるものである場合が多い。
あなたはふさわしい人間かと、常に問いかけてくるのだ。

僕には、オイスターデイトはそれらとは正反対の存在のように感じられる。
体の一部となり、腕につけているのを忘れてしまうような、身近な存在である。
大きさもちょうど良く、形状が優れているのか、身体への負担もほとんど感じない。

実用品とは言っても、Gショックに比べればずっと味があり、モノとして所有する喜びがある。
ライバルのオメガと比べると、こちらの方が骨太で男性的に感じる。
言葉で説明するのが難しいのだが、常に着けていたくなるような、強い愛着を感じさせる存在なのだ。

実はあえてこの地味なモデルを選んだのには理由がある。
知人のベテランの時計師の方が、古いオイスターデイトを愛用しているのだ。
高級時計に散々接してきた人が、自分の時計として選んだのだから、それなりの理由があるのだろうと思った。
所有してみて、その意味が少し理解できた。

何の気負いも無く、日常の道具として使う。
華やかさは無く、使い込んだ実用品の趣を持つ。
またそういう使い方をするのが、一番カッコよく見える時計なのだ。

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カウンター


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eBayにベスト・オファーという機能があると以前書いた。
出品者(セラー)と価格交渉のやり取りをする仕組みである。
ヤフー・オークションにもあるので、ご存知の方も多いだろう。

たとえば、ある出品物にバイ・イット・ナウ(即決)が設定されており、その価格が100ドルだったとする。
即決価格が100ドル、すなわち、100ドル出すならその時点でオークションは終了し売りますよ、ということだ。
同時にベスト・オファー(価格交渉)も受ける・・という設定になっていたとしよう。

それに対し、こちらは、100ドルはちょっと高いから、60ドルなら買ってもいい・・という価格交渉の申し入れをするわけだ。
相手からの申し入れに対しては、お互いに48時間以内に答えなければならない。
出品者は受ける、あるいは受けられないという返事を返すのだが、カウンター・オファー、すなわち反対提案を返すことも出来る。
つまり、(60ドルでは売れないが)90ドルならどうか?・・というふうにである。

それに対し、こちらは、では75ドルではどう?と再度カウンター・オファーを申し入れてみる。
文字通り価格交渉である。
商店の店先で行われるのと同じやり取りだ。

仮の話として書いているが、具体的な金額はともかく、実はこういうことがあった。
こちらの再提案に対して、相手側から、いや、90ドルだ・・という、再度同じ金額のカウンター・オファーがあったのだ。
90ドルじゃないと売る気は無い!・・という強気の申し入れである。
「60ドルでは?」「いや、90ドル」「では75ドルでは?」「いや、90ドル」であるから、けっこう強い口調で言われたような気分になる。
安売りする気はないということだ。

どうしたものか・・と考えた。
時間の猶予は48時間ある。
そのまま半日ほど考えてみたが、100ドルが90ドルでは、あまり値引き交渉した意味が無い。
交渉を始めた以上、その程度の値引きで妥協するのも癪である。
今回はやめておこう・・という気持ちになった。
申し訳ないがこの話は辞退します・・という、断りのボタンもあるのだ。

ところが、いざ返事を返そうとしたら、問題のアイテムが突然みつからなくなってしまった。
My ebayにリストアップされていた、現在交渉中の案件一覧から消えてしまったのだ。
一体どうしたのかと探してみると、なぜか対象のオークションが終了している。
しかもバイ・イット・ナウで終了しているではないか。

僕以外の誰かが100ドルで落札してしまったのだ。
まさかベスト・オファーの設定があるのに、交渉をせずにいきなり即決価格で落とす人が出るとは思わなかった。
あるいは交渉中とわかって、先に買ってしまおうと強引に横取りしたのか。
それはそれで、ゲームのひとつの手段ではあるが・・・

いずれにしても、完全に水を差された格好だ。
断るつもりではあったが、こうなると何だか不愉快である。
お前がみみっちく値引きしろと騒いでいるうちに、定価で買ってくれた人がいるぞ。商品の価値をちゃんとわかっている人だ。ざまあみろ!・・とセラーから言われているような気分だ(笑)

コンピュータ上のボタンだけのやり取りなのに、いろいろな思惑や計算が行き交う。
それも相手は地球の反対側にいる見知らぬ人だ。
オークションは国際的な駆け引きの勉強にもなるということだ。
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意外に気温が高い。
雪は降るのだろうか・・・
天気予報では積もると言っている。

会社では朝から、明日は休むとか、誰かに送ってもらうとか、皆が話していた。
移動の手段がないのだ。
僕の車はスタッドレスを履いているので、この近辺で雪が降るくらいは問題ない。
電車が停まってしまったら、その時はどうしようもないが・・・

車を買うならスポーティなセダン、あるいはそれに類する車種・・とずっと決めていた。
しかしこういう時、雪が降っているので今日は行けません・・では済まされない。
僕の場合、何としてでも現場に辿り着かなければならないことがある。

だとしたら、好き嫌いなど言っていられない。
もっと走破性の高い車も、候補に入れるべきだろうか。
僕自身が、昔ほど走りにこだわりがなくなっているのが救いではある。



今日の時計ベルト。
ラケタにブロス社の「レオネルド・ダ・ビンチ」のレッドをつけた。

すっ飛んでいる(笑)
こういうのが好きな人も、けっこういるだろう。
このコーナーで紹介するベルトとしては、破綻した組合せといえるが(笑)、見方によっては非常に面白い。

ラケタ用にブラック以外の色のベルトをいろいろ探したのだが、どの色も一様にマッチングはイマイチであった。
ならばこの際、思い切り派手に行こうというわけで、ガルーシャのレッドを持ってきた。
カン幅も18mmとピッタリで、ラケタにそのまま付く。
ロシア人もビックリだろう(笑)

これでいいのだ・・ということになれば、道は一気に開ける。
微妙なマッチングなどにとらわれず、思い切った組合せにすればいいのだ。
中途半端な色より、原色系のベルトを持ってきたほうが面白い。

そういう観点で見ると、ブラックにレッドは、むしろ落ち着いた組合せといえるだろう。
イエローとかピンクとかのベルトも、かなり面白そうである。
実際mutaなどのお店に行くと、こういう時計ばかり置いてある。
これくらい普通だよという人もいるだろう。

まあ僕にこれをつけて歩けといわれても困るが、若い人にはぜひお勧めしたい。
もちろん高齢の方でも、お好きならばどうぞ!
私はとめません(笑)

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革靴


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昨年、佐野のプレミアム・アウトレットで黒い革靴を購入した。
出張に履いていく革の靴が、一足欲しかったのだ。
スコッチ・グレインという日本のメーカーの靴である。

傷物という理由で、半額近い価格に値引いて売られていた。
傷といっても、言われてもわからない程度のもので、当然一回履けばもっとついてしまうだろう。
非常にお買い得といえる。

その靴を履いて出張に行って驚いた。
一日立っていても、ほとんど疲れないのだ。
これほど靴で変わるものかと思うほど、楽になった。
今までは靴のせいで疲れていたのだ。

強い圧迫感に履いている間中悩まされる・・という嫌なイメージが、ビジネス・シューズにはあった。
それが靴を変えただけでこんなに軽減されるとは。
もちろん今回は、靴の形が偶然自分の足にマッチしたのだろうが・・・

それにしても、いたく気に入ってしまった。
考えてみれば、靴は革フェチの対象品目である。
革製品としての作りの複雑さと精密さには、革フェチには堪えられないものがある(笑)
早速年末に再度アウトレットに立ち寄り、今度はカジュアルなものを購入した。



今日の時計ベルト。
カルバン・クラインのクロノグラフK2171にmutaのシルバーをつけた。

いつ買った時計だかは覚えていない。
20年くらい前かもしれない。
2、3万円だったと思う。
時計に関する知識は全く持っておらず、見た目で一番気に入ったものを買った。

ブランドの格付けとか、そういう余計な知識は皆無といってよかった。
スーツを着た時に、腕に何か付けないとカッコがつかないと思い、買いに行っただけだ。
ロレックスとか、オメガとか、周りの人たちが普通につけている時計の価格をお店で見て驚いたのを覚えている。
そんなものにお金をかけるなら、その分オーディオに回した方がいいと思った。

しかし時計のデザインに関する好みは、今とそれほど変わらない。
今見ても、このブランドのデザインは悪くないと思う。
今の時計は径が大きくなってしまったので、この時代の方がむしろカッコいいかもしれない。

電池切れの状態で引き出しの奥から出てきた。
早速ベルトを付け替えようと、まずは金属製のベルトを外してしまった。
しかし取り付け部分が変則的で、かなり苦労することになった。

ベルトとの接合部分には、上から幅20mmほどの金属製の覆いが被さっているが、実際にバネ棒を取り付ける部分は狭くなっており17mmしかない。
かといって幅17mmのベルトを付けてみると、貧弱で恐ろしくカッコ悪い外観になる。
やはり覆いと同じ幅のベルトでないとおかしい。

20mm幅のベルトをナイフでカットして、17mm幅に加工する必要がある。
しかし不用意には出来ない。
切断した部分が覆いから出て見えないように、慎重にサイズを測って、切除する範囲をギリギリに抑えなければならない。

けっこう大変であることがわかり、これは一度付け替えたら、もう交換する気にはならないだろうと思い(笑)、ベルトは間違いなさそうな色のものを選んだ。
mutaのお店でみつけたエナメル調のシルバーのものだが、正式な名称は聞き忘れた。

失敗してベルトを無駄にするのを覚悟の上で、思い切って加工したが、本体に取り付けるのにはかなり苦労した。
それほど厚みのあるベルトではないにもかかわらず、時計の金属製の薄いベルトが付けてあった部分には簡単に入らない。
工具でギュウギュウと押し込んで、30分くらいかけて、やっとバネ棒がカチリとはまった。

えらく苦労したが、何とか取り付けることが出来た。
相性も悪くなく、特に文句の無い仕上がりである。
でも実際に着けて歩くことはないだろうな・・・(笑)

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中野


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昨日に引き続きよく晴れた休日であった。
Mrs.COLKIDと中野まで買い物に行く。
ウチから4、50分かかる。
何で中野?と言われそうだが、中野でないと売っていないものがあるのだ(笑)

Mrs.COLKIDが買い物の最中、僕は一人で中野ブロードウェイの中をうろついた。
僕はこう見えても、自分がオタク系の人たちに属しているとは思っておらず(笑)、ここで売られているものにはほとんど興味が無い。
しかし先入観なしにじっくりと見ているうちに、フィギュアやコミックが好きな人の気持ちが少しわかるような気がしてきた。
ここにはちょうど僕が子供の頃の時代のものが沢山揃っており、正直なところ見ていて楽しかった。
雑誌も本も、リアルタイムで目を通したものばかりで、実際家にも同じものが残っている。

それから中央線で東京を縦断し、いつもの銀座に繰り出す。
Mrs.COLKIDと三越でお茶をしてから別行動をとり、僕は月に一度の床屋に行った。
疲れが溜まっていたようで、すぐに寝入ってしまい、そこから先は終わるまでほとんど記憶が無い(笑)



今日の時計ベルト。
ゼニスのアンティークに、ヒルシュのジェニュイン・クロコのブラウンをつけた。

ゼニスを対象にいくつか試してみたが、手持ちのベルトの中では、これが一番合うように思う。
茶系が合うのは確かなのだが、中途半端な色のものにすると、品が悪くなったり年寄り臭くなったりする。
その点、ダークブラウンのこのベルトは、時計を引き締める効果もあり、安っぽい感じがしなくていい。

ゴールドにはブラウンという、定石通りの無難な組合せではある。
しかし先日も書いたように、経験から言って同じブラウンでもダーク系のほうが適合性は高い。
ゼニスのアンティークらしい面を引き出してくれる、なかなかいい組み合わせだと思う。
価格的にもバランスが取れている。

時計をケースにしまう時は、その時計に一番合ったベルトと組み合わせてやる。
マッチしたベルトがみつかると、時計が生き生きとして輝いて見える。
恐らく価格配分からいっても、時計に最初から付いているオリジナルのベルトには、それほどのお金がかかっていないのだろう。
よくマッチした高品質なベルトに替えると、時計が見違えるようになる。

新しい時計が届いた時は、当然手持ちの中からいろいろなベルトを試す。
しかしベルトの数にも限度がある。
一度他の時計との縁組が決まったベルトを、気が変わって、もう一度ケースから引っ張り出して外すこともしばしばある。

このジェニュイン・クロコは、非常に適合性が高いがゆえに、いろいろな時計とマッチしてしまい、何かとトライアルに持ち出される。
しかしまあ、ゼニスと上手い具合に収まってしまったので、しばらく呼び出すことは控えよう。
まずはゼニスの相手が決まってめでたしである。

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辞書


SIGMA DP1 Merrill

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最近とんと使わなくなったものに、辞書がある。
もちろん印刷物としての辞書である。
言葉の意味を調べる時は、ネットですぐに検索できるから、辞書を持ち出す必要がなくなった。
外国語に関しては、カーソルを持っていけば、頼みもしないのに訳してくれる機能まで付いている。

子供の頃は、進学するたびにお祝いに辞書をいただいた。
何がいいか親戚から聞かれて、こちらから辞書をお願いしたのだ。
それぞれお祝いの言葉を、表紙の裏側に書いてもらった。
そのため、本棚には大型の辞書が所狭しと並んでいる。

日常的に使う中型の辞書は、銘柄にとりわけうるさかった。
気に入っていたのは、三省堂の新明解国語辞典で、家には使い込んだ各版が揃っている。
英和辞典は、研究社のものを愛用していた。
それらが今でも仕事場のパソコンの横に積んである。

先日、海外から送られてきた契約書を読んでいる時、単語の意味を調べる必要があって、久々に辞書を手に取った。
しかしご想像の通り、老眼が進んでいるため、読むのに非常に難儀する。
無理して細かい字を読もうとすると、目がじんじんと痛くなるのだ。
ほとんど拷問に近い感じだ。

うんざりして辞書を閉じた。
今では積んである辞書の背表紙を見ただけで、条件反射で痛みが甦る。
こんなことでは、辞書なんて永久に使うはずも無い。



今日の時計ベルト。
ロンジンのアンティークに、ヒルシュのシャークのブラックをつけた。

どうしても黒いベルトを組み合わせてしまう。
幸いカン幅18mmの黒いベルトというと、、手持ちのものがかなり沢山ある。
というのも、一時メインで使っていたルクルトのアンティークが、やはり黒いベルトによくマッチするため、その時に幅18mmの黒いベルトを色々と用意したからだ。

黒いベルトと言っても、シボの有無、艶の有無、ステッチの入り方・・という具合に、かなりのバリエーションがある。
それらをひとつひとつ試してみると、このロンジンのアンティークは、黒に関する限り、けっこう広く受け入れてくれることが判ってくる。
文字盤が黒いと、同じく黒いベルト表皮との質感の微妙な違いが、かえって違和感の原因になることがある。
この時計の文字盤の色は、写真では真っ黒に見えるが、実際には艶消しの濃いグレーといっていい。
そのため色が競合せず、ベルトへの適応範囲が広くなっているのだろう。

そうなると、何種類かの黒いベルトを、場面によって使い分けるという考え方も出てくる。
ヒルシュのシャークは、ゴツゴツとした無骨な外観を持つベルトだ。
カジュアルに使う時にはピッタリで、少しマッチョで悪っぽい雰囲気を演出できる(笑)

サメ革の革としての価値は、カーフとワニの中間に位置するようで、価格設定もカーフより高めである。
カッチリと丁寧に作られたベルトで、耐水性を持つため実用性も高い。
硬いために少し曲がりにくいのが難点で、最初は腕の側面を押さえつけられるが、使っているうちに解決するのだろう。
いずれにしても、ひとつは持っていたいベルトである。

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SIGMA DP1 Merrill

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最近2ヵ所で、同じ話を聞いた。
日本人がのんびり休む生活に慣れてしまい、世界を相手に通用しなくなっているというのだ。
別々の機会に聞くくらいだから、表面化している問題なのだろう。

会社のコンプライアンスの制限や、不況で仕事がなかったということもあるのだが、毎日定時に帰って週末はゆっくり休むのが、会社員の当たり前の生活になっている。
その人間として当然の権利を確保することが、働き詰めだった日本人の課題だったので、それを否定するわけではない。

しかしウチに来る海外の営業の人たちを見ると、週休二日なんて嘘なのではないか・・というくらい働く。
外国人はろくに働かないなんて、とんでもない間違いである。
有能な人ほど休日にも休むことなく、驚くようなバイタリティで動いている。
つまり休んでいる人は、逆に無能な人ということになる。

発展途上のアジアの国々の人はもちろんだが、むしろ欧米人にそういうパワフルな人が目立つ。
しかもその上で目が輝いているのだ。
あの能力と体力!
休んでいるのは、仕事を与えられないような連中で、俺はその間に働いて全部いただくんだ・・という顔をしている(笑)

週末はゆったり休んで、エネルギーを溜めて、その分を明日の仕事に生かす・・という絵に描いたような理想は、実はエコノミック・アニマルといわれた日本人を腑抜けにする為の、仕組まれた罠だったのではないだろうか。
それを仕掛けたのが誰なのか・・・多分そうなることで一番得をする人たちであろう。
あるいは一番得をする国家か・・・



今日の時計ベルト。
ゼニスのアンティークのスモールセコンドに、アルキメデス・スパイラル・オリジナルのクロコダイル丸斑のライトブラウンをつけた。

このベルトは、お店で在庫処分品を安く放出したもの。
組合せの実験用にちょうどいいと思って購入した。
ところが意外に多くの時計にマッチしてしまい(笑)、このコーナーによく登場するようになった。
ゼニスとの相性も驚くほどよく、最初から付いていた純正品・・・と言っても通用するほど(笑)

ブラウン系のベルトでも、このようにライト・ブラウンのものと、ダーク・ブラウンのものとでは、時計との相性に違いが出る。
ダーク系は時計本体を浮き立たせると同時に、全体のイメージを引き締める効果があり、適応範囲が広い。
ライト系は時計のデザインに溶け込む傾向があり、比較的組み合わせる相手の時計を選ぶ。

ただこのベルトの場合、表面をクロコダイルの丸斑が覆っているのが効いて、多くの時計とマッチしやすいようだ。
表面に模様の無いプレーンなベルトだと、もう少し相性の良し悪しが強く出る。
これは黒いベルトにも言えることだが、プレーン仕上げの表面の間の抜けた空間は、意外に使いこなすのが難しいのだ。

もともとゴールドとブラウンは相性がいい。
今回の組合せも、色の上では抜群のマッチングを見せている。
しかし実際に腕に着けるとなると、よほど上手く扱わないと年寄り臭くなりそうだ。
ある程度年齢のいった紳士のみが着こなせる組合せであろう。

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眠いです。


SIGMA DP1 Merrill

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今日は眠いので本文なし(笑)
でも「今日の時計ベルト」はある。
既に書き溜めてあるのだ(笑)
では、おやすみなさい。



今日の時計ベルト。
ロンジンのアンティークに、ヒルシュのロードのブラックをつけた。

ご存知のように、ロードは非常に特殊な構造のバックルを採用したモデルだ。
ヒルシュが特許を持つユニークな方式で、通常の三つ折れ式のDバックルの金属部分を、革を延長させて作ってしまったような構造である。
折り曲げて腕に留めた状態で、金属パーツが肌に触れないように考慮されている。
それが第一の目的だとしたら、当然時計本体の裏側も肌に触れないように何らかの工夫が必要になるだろう。

以前にも書いたが、このベルトは非常にユニークで着け心地がいい反面、いくつか欠点もある。
取り付けに少々コツがいる、遊革が動いてベルトの端まで逃げてしまう、折り曲げた部分が左右にずれてはみ出す・・・という具合だ。
しかし本質的な問題ではなく、メリットのほうが大きいと感じる人もいるだろう。

少し気になるのは、バックルの金属製留め具の耐久性である。
何しろバックルの本体が革で出来ているので、当然フニャフニャしており、金属性バックルのように蝶番で正確に折り曲がり、カッチリと一発で留めることが難しい。
また留めた状態で横方向に捻じれる力が加わると、前述のように折り曲げた部分が左右にはみ出してくるのだ。
今のところ特に問題が出た訳ではないのだが、いつか痛んでくるのではないかと心配している。

ともあれ、このベルトの型押しカーフの質感は非常にいい。
表面に細かいしわのあるリアルな作りで、中央部分の膨らみも効果的である。
多分同じく型押しのモデナやデュークより、よく出来ているように思う。

下手なワニ革ベルトよりよく見えて、僕だったら国産の本ワニ製品よりこちらを選ぶだろう。
ステッチが真っ黒ではなく、わずかにグレイがかっているのも、上品で知的な印象を与える上手い演出である。
細部を見ると、ヒルシュが力を入れて作り上げた製品であることが伝わってくる。
ブラックのロンジンにも、非常によくマッチするベルトである。

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