辞書


SIGMA DP1 Merrill

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最近とんと使わなくなったものに、辞書がある。
もちろん印刷物としての辞書である。
言葉の意味を調べる時は、ネットですぐに検索できるから、辞書を持ち出す必要がなくなった。
外国語に関しては、カーソルを持っていけば、頼みもしないのに訳してくれる機能まで付いている。

子供の頃は、進学するたびにお祝いに辞書をいただいた。
何がいいか親戚から聞かれて、こちらから辞書をお願いしたのだ。
それぞれお祝いの言葉を、表紙の裏側に書いてもらった。
そのため、本棚には大型の辞書が所狭しと並んでいる。

日常的に使う中型の辞書は、銘柄にとりわけうるさかった。
気に入っていたのは、三省堂の新明解国語辞典で、家には使い込んだ各版が揃っている。
英和辞典は、研究社のものを愛用していた。
それらが今でも仕事場のパソコンの横に積んである。

先日、海外から送られてきた契約書を読んでいる時、単語の意味を調べる必要があって、久々に辞書を手に取った。
しかしご想像の通り、老眼が進んでいるため、読むのに非常に難儀する。
無理して細かい字を読もうとすると、目がじんじんと痛くなるのだ。
ほとんど拷問に近い感じだ。

うんざりして辞書を閉じた。
今では積んである辞書の背表紙を見ただけで、条件反射で痛みが甦る。
こんなことでは、辞書なんて永久に使うはずも無い。



今日の時計ベルト。
ロンジンのアンティークに、ヒルシュのシャークのブラックをつけた。

どうしても黒いベルトを組み合わせてしまう。
幸いカン幅18mmの黒いベルトというと、、手持ちのものがかなり沢山ある。
というのも、一時メインで使っていたルクルトのアンティークが、やはり黒いベルトによくマッチするため、その時に幅18mmの黒いベルトを色々と用意したからだ。

黒いベルトと言っても、シボの有無、艶の有無、ステッチの入り方・・という具合に、かなりのバリエーションがある。
それらをひとつひとつ試してみると、このロンジンのアンティークは、黒に関する限り、けっこう広く受け入れてくれることが判ってくる。
文字盤が黒いと、同じく黒いベルト表皮との質感の微妙な違いが、かえって違和感の原因になることがある。
この時計の文字盤の色は、写真では真っ黒に見えるが、実際には艶消しの濃いグレーといっていい。
そのため色が競合せず、ベルトへの適応範囲が広くなっているのだろう。

そうなると、何種類かの黒いベルトを、場面によって使い分けるという考え方も出てくる。
ヒルシュのシャークは、ゴツゴツとした無骨な外観を持つベルトだ。
カジュアルに使う時にはピッタリで、少しマッチョで悪っぽい雰囲気を演出できる(笑)

サメ革の革としての価値は、カーフとワニの中間に位置するようで、価格設定もカーフより高めである。
カッチリと丁寧に作られたベルトで、耐水性を持つため実用性も高い。
硬いために少し曲がりにくいのが難点で、最初は腕の側面を押さえつけられるが、使っているうちに解決するのだろう。
いずれにしても、ひとつは持っていたいベルトである。

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