七回忌


LEICA X1

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なるべく電気を使わないほうがいいのだろうと思い、家を暗くして、パソコンだけ灯を入れている。
今日は、父親の七回忌を行った。
このような状況で、どうしようかと悩んだが、以前より計画していたことであるし、逆にこのような時だからこそ、しっかり行おうということになった。
と言っても、ごく近い親戚の数人のみで集まった。

朝早くお寺に向かい、お墓の掃除をした。
それからご住職様にお経をあげていただく。
その間も時折余震で床が揺れた。
少しの揺れでは、もう誰も驚かなくなってしまった。

ご住職様の講話の最中、携帯の緊急速報が鳴り、本堂がユラユラと揺れ始めた。
さすがに話が一時中断され、みなが天井を見上げた。
今回の地震では、いくつかある貴重な仏像のうち、聖徳太子の像が前に倒れてしまったという。
本堂は鉄筋コンクリートなので比較的揺れには強いが、他のお寺では瓦屋根が崩れて大きな被害を被ったところもあると聞いた。

その後、タクシーに分乗して銀座に出た。
さすがに道は空いているようだ。
予約しておいた日本料理のお店で食事をした。

お店は地下にあり、かなり不安を感じた。
地殻変動で震源が南下しており、万一東京湾を震源とする地震が発生した場合、この辺りまで津波が襲ってくる可能性がある。
その場合、即座に少しでも上の階に避難しなければならない。
じつはその可能性を考え、カバンには大きめのLEDの懐中電灯を忍ばせておいた。
本来とても美味しいはずの食事だが、あまり食べたという気がしなかった。

しかし会は無事終了し、そこで解散となった。
その後僕は、単独で行動した。

いつもの日曜日より空いているのだろうが、それでも銀座には大勢の人が繰り出していた。
いくつかのお店は閉まっていたが、普段と変わらず開いているお店も多い。
デパートなどは、地震の当日はお店に店員さんが泊まり、翌日もそのまま営業を続けたという。
その中には、被災した場所と何らかの関わりを持つ人もいただろう。

時計のお店に入ると、女性の店員さんが応対をしてくれた。
時折お店の床がグラグラと揺れた。
しかし顔色ひとつ変えず、熱心に説明してくれる店員さんにプロ根性を感じた。


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