酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

汚部屋の考現学~ようやく他力でクリーニング

2013-12-08 19:06:00 | 戯れ言
 ネルソン・マンデラ元南ア大統領が亡くなった。マンデラはANCの闘士としてアパルトヘイトに挑み、30年近い獄中生活を耐え抜いた。日本で死語になった<信念>と<矜持>を身を以って示した革命家の死に、心から哀悼の意を表したい。

 サッカーW杯の組み合わせが決まった。40年前(西ドイツ大会)、斬新なプレーに魅せられサポーターになったオランダだが、心配なのは管理とシステムを好むファンハール監督だ。〝時代遅れ〟の印象を拭えるだろうか。

 慌ただしい師走、俺もあれこれ忙しい。そのため、ブログ更新が1日遅れになった。木曜は仕事後に京都へ帰り、翌日に所用を済ませ、トンボ返りで深夜作業だ。1泊した親戚の寺では褪せていたが、昨日は六義園で紅葉のライトアップを楽しんだ。梅、桜、蛍、花火、そして頻繁に訪れる寄席……。俺の感性は年を経るごとに和製化し、柔らかくなっている。

 3・11以降、怒りと憂いで泣くことが増えた。最近では、秘密保護法の強行採決である。国会周辺での抗議には参加できなったが、闘いはこれからだ。内閣支持率低下は自公政権にとってボディーブローになる。国民の反対運動と監視の継続で、施行不能に追い込むことも可能だ。

 能天気でプラス思考の俺だが、当ブログでは世捨て人の如く嘆いている。国民と永田町とのパイプは詰まり、世界は日本を異質な国と見做すようになってきた。腐臭が漂っているこの国に、なぜ誰もメスを入れようとしないのだろう。

 答えらしきものが見えてきたのは、我が身を案じている時だ。物忘れがひどくなり、注意力が極端に落ちた。肩、右腰、左膝が痛く、長年の不摂生で内臓にもガタがきている。目を覆うのは俺の棲む汚部屋だ。

 パソコンの不調で電器屋を呼ぶため、付け焼き刃で掃除したのは2年前。以降は放置していた。世の腐敗を語る前に、まずは部屋を奇麗にしよう……。そう思ったが、どこから着手すべきか迷っていた。マンデラの1万分の1ほどの決意が湧いてこないのだ。

 汚部屋ぐらいすぐ片付くはずだが、社会となると容易ではない。政官財の原発を巡る癒着、猪瀬知事の5000万円受領で明らかになった政界のしがらみ、沖縄の声と遊離した日米関係、食材偽装が常態化した業界の仕組み……。国を覆うクチクラ化を知る元官僚の古賀茂明、天木直人氏らは警鐘を鳴らしているが、孤立を恐れず一歩踏み出す人は現れない。数十年かけた腐蝕を除くためには、気が遠くなるような時間と手間がかかるからだろう。

 奇麗好きな人は、平気で散らかす俺にイライラするらしい。俺はというと、ゴミに囲まれていると落ち着くぐらいだ。明らかな病と狎れ合ってきたが、上記した物忘れが日常生活を脅かすようになる。パティ・スミスのTシャツ、印鑑証明カードは今も見つからないまま。事ここに至り、遂に大掃除を決意した。自力ではなく、業者に頼んで……。

 見積もりにやって来た業者は、「床が見えてるやん。思ったよりましやで」とざっくばらんに関西弁で話していた。その会社のHPにアップされた〝業前の様子〟を見て、同病相憐れむではないが、少し安心する。リバウンドすると思われるだろうが、俺は「絶対、いや、当分ない」と断言する。部屋を清潔に保ち、心と体を浄め、脳をクリアにすることが、今後の人生の目標だ。

 最後に、競馬の感想を。阪神ジュベナイルFを制したのはレッドリヴェールだった。過酷な馬場で札幌2歳Sを制した同馬だが、疲労残りが伝えられ、臨戦過程を不安視する声も強かった。8㌔減もあり人気を落としたが、凄まじい勝負根性に圧倒される。

 ロードカナロアが圧勝で香港スプリントを連覇し、引退レースを飾った。スプリント界初の年度代表馬選出が確実になった。トウケイヘイローは香港カップで②着と大健闘する。キズナは有馬記念を回避したが、武豊復活を印象付ける一年だった。
コメント
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