藤原てい著「旅路 (中公文庫)
」について先日報告しました。
今回は、そこで言い足りなかったことについて補足します。
ていさんの子育ては、厳しかったようです。甘えを許さず、常に突き放したように接して自立を促しました。
お小遣いも周囲と比較して非常に少なく、20歳を超えたらお小遣いをゼロにしてしまいました。20歳を過ぎた大学生の3人の子供たちは、アルバイトをしながら必死で日々暮らしたようです。次男が交通違反で罰金を取られたときも、その金額を与えることをせず、次男はやむなく家庭教師先に事情を言って前借りしたのでした。
この子育ては正しいのですが、まわりがすべて子供を甘やかす子育てを行っている中、わが家だけが厳しい子育てをすると、子供達から見たときにそれは“いじめ”に等しくなるのですね。
3人目のお子さんである咲子さんが「母への詫び状 - 新田次郎、藤原ていの娘に生まれて
」という本を出しています。私は読んでいないのですが、読後評によると「自分は母から愛されていないのではと思い悩む」と書かれているようです。それも、ていさんの子育て方針によるものだったかもしれません。
わが家でも、子供にはハングリーな生活をさせたいと思いつつ、周りの家庭とのバランスで極端なことはできませんでした。ただし、ファミコンをはじめとしてゲーム機は買い与えませんでした。「わが家ではゲーム機を買ってもらえない」ということで、この点については子供たちも諦めていたようです。
ヨーロッパのそれなりのレベルにある家庭では、“子供はハングリーに育てるべきである”、“一人前になる前の子供には厳しい生活の制約を課すべきである”という共通認識ができているのではないかと推定します。
それに対して日本では、つい最近まで国全体が貧乏だったこともあり、“生活に余裕ができたらその分は子供に還元してやる”というスタンスが存在し、国全体が裕福になってもそのスタンスがそのまま維持されているように思います。現在ではそれが「子供の甘やかし」となっているのでしょう。
今回は、そこで言い足りなかったことについて補足します。
ていさんの子育ては、厳しかったようです。甘えを許さず、常に突き放したように接して自立を促しました。
お小遣いも周囲と比較して非常に少なく、20歳を超えたらお小遣いをゼロにしてしまいました。20歳を過ぎた大学生の3人の子供たちは、アルバイトをしながら必死で日々暮らしたようです。次男が交通違反で罰金を取られたときも、その金額を与えることをせず、次男はやむなく家庭教師先に事情を言って前借りしたのでした。
この子育ては正しいのですが、まわりがすべて子供を甘やかす子育てを行っている中、わが家だけが厳しい子育てをすると、子供達から見たときにそれは“いじめ”に等しくなるのですね。
3人目のお子さんである咲子さんが「母への詫び状 - 新田次郎、藤原ていの娘に生まれて
わが家でも、子供にはハングリーな生活をさせたいと思いつつ、周りの家庭とのバランスで極端なことはできませんでした。ただし、ファミコンをはじめとしてゲーム機は買い与えませんでした。「わが家ではゲーム機を買ってもらえない」ということで、この点については子供たちも諦めていたようです。
ヨーロッパのそれなりのレベルにある家庭では、“子供はハングリーに育てるべきである”、“一人前になる前の子供には厳しい生活の制約を課すべきである”という共通認識ができているのではないかと推定します。
それに対して日本では、つい最近まで国全体が貧乏だったこともあり、“生活に余裕ができたらその分は子供に還元してやる”というスタンスが存在し、国全体が裕福になってもそのスタンスがそのまま維持されているように思います。現在ではそれが「子供の甘やかし」となっているのでしょう。