<3323> 奈良県のレッドデータブックの花たち (22) イワカガミ (岩鏡) イワウメ科
[学名] Schizocodon soldanelloides
[奈良県のカテゴリー] 希少種
[特徴] 山地、殊に深山、山岳の岩場や草地に生える常緑多年草で、群落をつくることが多い。葉は根際に集まってつき、直径3~6センチの円形乃至卵円形で、縁に先が尖った浅い鋸歯が見られる。また、葉には長い柄があり、厚みと光沢があるので、この葉を鏡に見立てた。花期は4月から7月で、葉腋から10~20センチの花茎を立て、その先に淡紅色または淡紅紫色の花を1~数個やや下向きに咲かせる。花は長さが2センチほどの筒状花で、先が5裂し、裂片は更に細かく裂ける。
[分布] 日本の固有種で、北海道、本州、四国、九州。
[県内分布] 奈良市、宇陀市、曽爾村、五條市、川上村、天川村、上北山村。
[記事] 奈良県のレッドデータブック2016改訂版には「大台ケ原、大峰山脈の高所岩場には、葉の小さい(葉身の直径1.5~6cm)変種イワカガミ(狭義)が、比較的低い山地の落葉樹林の林床や岩場には大きい(葉身5~14cm)変種オオイワカガミが分布する」と説明している。希少種としての理由に園芸用採取の被害が多いことをあげている。思うに、イワカガミは大峰山脈が誇る魅惑の草花の一つである。 写真は群落をつくって花を咲かせるコイワカガミタイプのイワカガミ(大峰山系の標高1700メートル付近の岩場)。
今咲いている花は
明日への可能性
今を生きいる
ものの証
それは
掲げ持つ
行方を照らす
ともしびに似る
かけがえのない姿
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