<1356> 九 月 の 雨
長月は 母に寄り添ふ 童話月 長雨なれば 母は家内
九月の雨はやさしい雨。やさしいやさしい母恋の雨。いわゆる長い雨なので、母は田畑が出来なくて、暇もて余し家の中。幼い私に寄り添って、絵本童話を読み聞かす。私にとっては嬉しい雨。母が童話を読みさせば、私はじっと聞いている。そしてそのうちなぜかしら、童話は逸れて怪談へ。童話はお化けにすり変わり、終にはお経の南無大師。遍照金剛 南無大師。ここに思い出深くあり、私と母の擦れ違い。ちょっぴり悲しい擦れ違い。しかしこころは安らかで、母の願いが沁みて来る。母の願いはみんなの願い。長雨なれば言えること。明日は天気にしておくれ。私の心の中に降る九月の雨はやさしい雨。 母と私のやさしい雨。 写真はイメージで、降る雨。
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