<1182> 放射冷却現象の朝
あをがきの冬の大和のそのすがた放射冷却現象の霧
その昔も 見しものならむ 朝霧の 帯なす青垣国中の景
霧の帯 山裾おほひたる朝は 大和国中 晴れわたりゆく
昨日は雨。今朝は一転、よく晴れて、冷え込んだものと思われる。無風状態で、朝方、放射冷却現象の霧が青垣の山裾を帯状に被って白く見えた。工場の煙突から出る煙は真っ直ぐ立ち上っていた。これは風のないことを示すが、こうした自然現象はその昔(かみ)の人も見ただろう。
放射冷却現象の霧は地表の物が電磁波を放射し、これによって地表の気温が下がり、上空の大気との気温差が生じることによる。標高千メートルから四百メートル前後の山に囲まれた青垣の大和国中(くんなか)では、この放射冷却現象の朝霧がくっきりとして見える日がある。今朝がまさにその日であった。時雨も晩秋のころから冬にかけてのものであるが、この放射冷却現象の朝霧も晩秋から冬にかけての自然現象である。 写真は帯のように白く被う放射冷却現象による朝霧 (後方は天理市方面の青垣の山並)。
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