<3841>奈良県のレッドデータブックの花たち(250)マネキグサ(招草) シソ科
[別名] ヤマキセワタ(山着せ綿)
[学名] Loxocalyx ambiguus
[奈良県のカテゴリー] 希少種(環境省:準絶滅危惧)
[特徴] 山地の谷筋の林下や林縁、または尾根筋の草地や岩場、崖地などに生える多年草で、高さは40~70センチになる。葉は長さが3~8センチの卵円形から長卵形で、縁には鈍鋸歯が見られ、表面にはやや皴があり、長い柄を有して対生する。
花期は9月ごろで、上部の葉腋に長さが2センチほどの暗紅紫色の唇形花をつける。花冠は上唇が直立し、下唇が3裂する。この花が手招きしているように見えるのでこの名があるという。花がキセワタ(着せ綿)に似るのでヤマキセワタ(山着せ綿)の別名でも呼ばれる。
[分布] 日本の固有種で、本州の関東地方西部以西、四国、九州。
[県内分布] 御所市、五條市、東吉野村、曽爾村、川上村、天川村、上北山村。
[記事] 大和地方(奈良県域)では紀伊山地などで見られるが、自生地が限定的で、個体数も少ない。奈良県のレッドデータブックによると、「一部にはシカによる食害もでている」という。 写真は花期のマネキグサ(左)と花のアップ(右)。
死者は還らず
生者は祈りの中
常なる光景