大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2019年11月08日 | 写詩・写歌・写俳

<2861> 余聞、余話 「立冬」

     小春日や鴨流麗に泳ぎゐる

 今日八日は立冬。大和地方は朝のうち雲っていたが、徐々に晴れ間が広がり、まずまずの天気になった。この間からの冷え込みで、県立馬見丘陵公園の池にはカモの飛来が相次ぎ、池の面をにぎわせている。マガモ、コガモ、カルガモ、ホシハジロ、ヨシガモ。それに珍しいものではトモエガモなど。紅葉を映し込む水面を流麗に泳いだり、くつろいだりしているのが見られる。

             

 園内の自然林では、夏鳥のムシクイの仲間がつい最近まで見られたが、姿を消し、冬鳥のジョウビタキが入れ替わりに見られるようになった。ベニマシコも来ていて、連日愛鳥家がカメラレンズを向けて、姿を見せるのを待っている光景が見られたりしている。草木は今果実の時期で、色とりどりの実がそこここに見られ、小さな虫たちも多く、野鳥には至福の季節である。

                          

 もうすぐカモの仲間のオオバンなども姿を見せるだろう。 写真上段はトモエガモのオス(左)と紅葉に染まる水面を泳ぐカモたち(右)。写真下段はガマズミの真っ赤な実(左)、ジョウビタキのメス(中)、ムシクイの仲間(右・赤い実はノイバラ)。いずれも広陵町の馬見丘陵公園。

   鴨の群日ましに増えて池の面

   立冬や表情豊かに池の面

   尉鶲健やかにして帰り来ぬ