山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

09北海道くるま旅くらし: 第28日

2009-08-08 03:25:06 | くるま旅くらしの話
行程:水郷公園→900草原→摩周湖第3展望台→摩周湖第1展望台→川湯温泉駅→つつじ公園(?)パークゴルフ場駐車場→ホテル湯の閣→川湯温泉第1公共駐車場(泊)

水郷公園3泊目の夜は、かなりの多台数の車だったが、皆さん心得十分の方たちばかりで、真に静かな夜だった。2時過ぎに写真を撮る方たちは、摩周湖に向けあっという間に出発して行った。朝起き出して外に出た6時半頃は、残った車は数台となっていた。
さて、今日は相棒の希望もあり、久しぶりに摩周湖を訪ねるつもりでいる。その後今朝Wさんに場所を教えて頂いたサクラマスの遡上するのが見られるという滝を見に行くことを考えている。そして宿は和琴半島辺りを考えている。
Oさんご夫妻と別れて、先ずは又900草原に向かう。雄大な景色を見ながら、朝食後のひとときを過ごすのは最高の贅沢だ。摩周湖の様子などを俯瞰しながら、今日は大丈夫だと思った。
摩周湖に向かう。途中弟子屈郊外で給油。長い坂を登って第3展望台へ。ここの駐車場は有料となったとの噂があったが、それはデマだった。依然と同じ場所に車を止め、カメラを持って展望台に向かう。相棒は既に先行していて見えない。3年ぶりの摩周湖である。快晴の空の下に濃い透明感のあるブルーの湖が横たわっていた。いつ見ても神秘的な素晴らしい景観だ。心置きなく写真を撮りまくる。そのまま坂を下って川湯温泉の方に向かうのかと思っていたら、相棒が第1展望台の方へ行けば、斜里岳が撮れるので行きたいという。来た道を戻って、第1展望台へ。ここの駐車場は有料で410円也を払う。確かに斜里岳が正面彼方に位置していた。しかし自分の記録用のデジカメでは、その存在を強調して写すのは無理というものだ。ここは相棒の世界である。
写真を撮っている内に11時半近くとなってしまった。とにかく暑い。飲料水も少なくなって来ているので、川湯温泉駅に行き、摩周の水を汲むことにする。川湯温泉駅には、名水を汲む場所が設けられていて、真にありがたい。途中少々買い物などをした後、川湯温泉駅に着いたのは正午頃だった。最初は冷たい水があるので、そうめんを茹でて食べようかなどと思っていたのだが、暑い中を何度も水を汲んでいる内に、お湯を沸かすのが嫌になり、そうめんは止める。
近くのつつじの湯の側にあるパークゴルフ場の駐車場に車を移動し、買って来たコロッケなどで、いい加減な昼食を済ます。とにかく暑くて、4日前までの寒さがウソのような、バカバカしいほどの落差である。相棒は眠気を催したらしく、会話が成り立たない。眠りは相棒に任せて、しばらくの間、側のパークゴルフ場で練習に取り組む。昨日までとは打って変わった、林間コースでまことにやりにくい。しかし距離感を掴むには勉強ができるコースだった。戻ってもまだ寝ぼけ眼の相棒を起こして、掻いた汗を流すべく川湯温泉のホテル、湯の閣へ。無料で入浴させて頂き有り難い。入浴中ご一緒だった宮崎県からお出の方と話している内、今夜祭りでアイヌの方による民族伝統の踊りがあると聞き、車が泊まれる場所もあるということなので、サクラマスの滝登り見物は明日以降にすることにして、急遽今夜はここに泊まらせて頂くことにした。相棒も異存はない。この様な突然の変更にはお互い慣れているし、最近ではむしろそれを楽しむようになって来ている。踊り好きの相棒からして見
れば、願ったり叶ったりの出来事であろう。
ということで、入浴から戻り、近くの公園の公共駐車場に錨を下ろす。アイヌの民族踊りは19時過ぎからだというので、しばらくの間午睡に疲れを癒やすことにする。ここの駐車場は木立の中にある箇所があり、こんな日差しの厳しく暑い日は有り難い。もっと早く知るべきだった。北海道には木陰のある駐車場が意外と少ないのである。(東京や大阪では論外だけど)
19時まで眠るつもりで目覚ましをかけていたら、18時半近くにドアをノックする音に起こされた。何だろうと思ったら、お風呂で一緒だった宮崎からの方だった。わざわざトイレのある場所を教えに来られたらしい。お礼を言って、ここに泊まることを話す。我が家(車)は2日くらいならトイレは外でなくても大丈夫である。起き出して、辺りを一回りする。大きな公園で、5分ほど歩いた所にトイレがあった。途中に国民宿泊のようなものがあった。トイレ近くは木陰が無い感じがした。尤も夜になれば、木陰は無用である。
19時過ぎ祭りの会場の川湯神社の方に行ってみたが、まだ準備中らしく、観客は誰も居なかった。街中を一回りしたが、土産物屋と観光客相手の飲食店以外は何も見当たらなかった。当然なのかもしれない。川湯は昭和の名横綱、大鵬の出身地である。今でも街の随所にその勇姿を掲げたものを見かけることができる。大鵬幸吉さんは自分と同い年だが、今はどうされているのかなと思った。時代を代表する超有名人になってしまうと、くるま旅なんぞは出来まいと思う。チョッピリ気の毒に思った。(余計なお世話だけど)
車に戻り、まだ時間があるので、テレビを見ながら軽く一杯やる。ここはテレビが良く映る。20時少し前会場へ。今度は観客も多く来ていて、夜店の射的やゲームなどを楽しんでいた。20時丁度から、解説付きでアイヌの民族舞踊が始まった。民族衣装を纏った5名の女性が歌と手拍子に合わせて身振り、手振りでそのテーマを表現していた。真に素朴な大自然の中に生きてきた人々の思いを伝えているようだった。やがて観客も一緒になって踊るのも披露されて、全体が良い雰囲気となり盛り上がった。写真を撮ったが光が不足して、タダの暗闇が写っただけだった。神社の境内には樹齢300年を超えるという、御神木のミズナラの大木が、小さな祭りの情景を優しく見下ろしていた。つやつやと光る葉は、300年を超える生命を支えるごとく若々しかった。
祭りのひと時を楽しみ、車に戻る。こちらは暗闇の樹間の下。真に静かである。北海道には本物の夜が、まだたくさん残っていることを思わせる雰囲気だった。因みに東京や守谷には、本物の夜は最早存在しない。あるのは、人工的な夜だけである。ぴょんぴょんことから、考えてもいなかった所に一夜を過ごすことになり、いい加減な旅に満足しながら眠りに就いたのだった。さて、明日はどうなるのやら。
コメント
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