Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

TVを見ていて

2020年01月01日 | Weblog
日頃、ほとんどTVを見なくなった私ですが、正月はそれでも多少は目にすることがあります。テレビ番組は世相を反映するものだと思います。

討論番組では、自分が何を成し遂げたかではなく、政権を批判して見せたり、グローバル化の流れを憂えてみたり、他人事の議論が延々と続いているように感じました。

お笑い番組では、気高さや恥じらいを失うことが、今の笑いを生みだしているのだと感じました。権力への批判や、社会への風刺が笑いになるのは健全だと思います。しかし、人間性を否定することでの笑いは、子どもたちにも少なからず悪しき影響を与えていくのだろうと感じました。

一方で、子育て支援の議論を聞いていても感じたのですが、自分が両親や祖父母、あるいはまた、養育施設などに、育てていただいたことへの深い感謝の念がほとんど感じられないのです。両親や祖父母のご苦労に対して、よくぞ育ててくださったという心根が、すっぽりと抜け落ちているように思えてならないのです。

権利の問題として、サービスの問題として、税金の使い道や、費用対効果の問題として、得々と語る話は耳に出来ても、自分がどれだけしていただいて今があるのかが、言外にでも深く感じられるようなメッセージがどこにもないように思えるのです。

政策論も勿論大切なことだと思いますし、評論によって、気づかなかったことに気づかせていただくことも大切なことだと思います。しかし、そこで語られる言葉に、実体験をくぐり抜けて得られた、ぬくもりのようなものがなければ、また、人間としての品位がなければ、言葉は響いてこないと私は感じています。

一国の政治のレベルは、その国民のレベルを反映しているとは、実に的を射た言葉だと思います。高見の見物をしたり、上から目線の批判をするつもりはありません。そうした社会に対して、教育が力を持ち得るように、真っ直ぐに闘いを挑んでいくだけだと思いました。

怖いのは、それ(前述したような事ども)が当たり前だと思うような社会が、できあがってしまっているということです。この絶望的な闘いを、ささやかながら、教育実践を通して、笑顔でやり続けたいと、改めて心から思いました。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 計画 | トップ | 坐辺師友 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事